既報のとおり7月16日(金)午後6時30分から、東京歯科保険医協会「第17回メディア懇談会」を開かれた。
同協会がとりまとめている『21世紀にふさわしい歯科改革提言』、第5回「歯と健康」フォーラムの開催について、国公私立歯科大学の入学者問題、患者受診状況調査結果などを取り上げ、懇談を盛り上げた。
<中川勝洋会長挨拶>
第38回定期総会(6月19日)で、南條久芳政策委員長から、「21世紀にふさわしい歯科改革提言」を案という状態で出さしていただいた。
先日の理事会で、この文書のままでいくことが正式に決まった。
しかし、案に付けた資料、グラフなどについては、もう少し整理をした方がいいという意見もあり、今日の文書には資料等は付けていない。
これを会員全員に送るために準備をしている。
この提言のねらいは、第1章から6章中の第5章の「緊急に改善を要するしかの課題と提言」と第6章「長期ビジョンにもとづく歯科医療改革提言」が協会としての提言だ。
第1章から第4章までは歯科の現状の分析であり、5章、6章これを世の中に訴えていきたい。
この提言をできるだけ議員に話をする際の資料として使っていきたい。
政策的な部分、法的な措置を必要とする課題もあるので、その方向へ向かってこの提言を活用していきたいと思っている。
提言の中には介護の問題がいっさい入っていない。
夏以降、介護制度の改定へ向けて、提言をまとめていく方向である。
参議院選挙については、協会でお世話になってきた、民主党の円より子議員と共産党の小池晃議員が落選というかたちになってしまったので、協会としても非常に苦慮している。
お二人は捲土重来を期す立場であるが、議員を離れても政策的な勉強会を開きながら行く考えだ。
また、新たに当選した民主党の西村まさみ参議院議員については、公示前に協会の方へいらしていただいて、運動本部として話を伺ってその中身をホームページに掲載している。
議員として成長していく中で、色々なことができること思って、我々としても期待をしている。
当選した人、落選した人を含めて幅広く協会としては、歯科に理解のある議員さんとのお付き合いで、党に関係なく今後とも行きたいと思っている。
受診実態調査は、保団連の調査であるが、リーマンショック以降の経済不況で治療中断が多くなっていることから、どの程度起こっているのかについて、アンケートを行った。
4割くらいの方が治療中断を経験している。
我々はこれほど多いとは思っていなかった。
また、検査、治療を経済的なことで断られた経験が35%。
未集金の発生も我々が想定したい上に発生している。
このような状態が出てきている。
全国の歯科分の客体数が約1200件、その半分が東京のデータであるので、あのデータがそのまま東京の傾向と考えられる。
コメントが記されているが、それを読むと大変な状態だ。
傾向として、生活保護の患者が非常に増えている。
生活保護の世帯が年間、15万件増えているという新聞報道もあった。
生活保護となった初めて、歯科の治療が受けられる、そのような状況が見える。
生活保護ではない、若い方でむし歯の痛いところだけで、他の治療はしないでほしい。
レントゲンを撮らないでほしいなど、経済状態での訴えが目だっている。
歯科の現場では、若年層の患者の困窮の実態が出てきているようだ。
300通〜400通くらいのコメントがアンケートで出ているので、それを見た感想だ。
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