HAインプラント10年目でも95%前後の高い成功率
日本バイオインテグレーション学会発足記念シンポジウムが1月23日、東京医科歯科大学M&Dタワー2階大講堂で開かれ、全国から180名が参加した。
HAコーティングインプラントの有用性と信頼性の検証
バイオインプラントアカデミー
東京医科歯科大学客員臨床教授
田中収さん
HAコーティングインプラントは、過去に一部稚拙なコーティングによる不良な製品も見られた。
このため「HAは剥離、破折、吸収しやすく感染しやすい」などの疑問の声もあった。
その後、長期の臨床データが明らかになるに伴い、HAコーティングインプラントについての優位点と信頼性が正しい評価されるにともない、その市場も大幅に拡大した。
HAが骨界面にカルシウムブリッジを形成して骨と化学的に結合し、電子顕微鏡レベルでも直接結合することが明らかになった。
HAコーティングインプラントは、1)より速やかに周囲に骨形成が起こる、2)より広い面積で骨と結合する(高い骨接触率)、3)より強い骨結合力が得られる、ことなどが動物実験でも明らかになっている。
リスクファクターとなる、喫煙者や、糖尿病患者に対してもチタンインプラントよりも高い成功率が得られる。
5〜7年前後やや成功率が低下する傾向にあるが、7年目以降安定し、10年目でも95%前後の高い成功率が多くの論文によって報告されている。
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