企業で活躍する男性歯科衛生士を独占取材

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▲株式会社ジーシーのデンタルインフォメーションセンター学術研修課に所属する星野友信氏
株式会社ジーシー「星野 友信」氏に聴く
Dentwave.comは、株式会社ジーシーのデンタルインフォメーションセンター(DIC)学術研修課に所属する星野友信氏を取材した。
歯科衛生士は女性の職業として世間に認知されているが、男性の歯科衛生士も徐々に増えつつある。星野友信氏は数少ない男性歯科衛生士の1人であり、現在は株式会社ジーシーの業務遂行において、歯科衛生士のキャリアを活かしている。
男性歯科衛生士である星野友信氏に現在(いま)を語ってもらった。
「歯科衛生士」を目指したきっかけ
記者:本日はよろしくお願いいたします。男性の歯科衛生士にお会いしたのは、星野さんが初めてです。まず、歯科衛生士になられた経緯を教えていただけますでしょうか。
星野氏:大学受験の際、医療に関心を持つようになり調べる中で、東京医科歯科大学の口腔保健学科を知ったのがきっかけです。歯科衛生士の資格に加えて社会福祉士の資格が取得できることにも魅力を感じました。当時、男性で歯科衛生士を志す人は珍しかったので、パイオニアのような存在になりたいとも考え、入学を決意しました。

記者:男性で歯科衛生士になる人は非常に少なく、周囲は女性ばかりの環境だったと思うのですが、在学中に大変だったことはありましたか。

星野氏:特に大変だったことはありませんが、それは様々な面でご配慮くださった先生方や分け隔てなく接してくれた同級生など、環境にとても恵まれていたからだと思います。強いて言えば、男性1人だったので実習時の着替えが寂しかったくらいですね。(笑)
「男性歯科衛生士」の現状
記者:環境に恵まれたこともあり、国家試験に合格し、無事に歯科衛生士になれたというわけですね。他に、男性の歯科衛生士のお知り合いはいらっしゃるのでしょうか。
星野氏:知り合いに大学で教員をしている方がいます。現在は歯科医院様に勤務している方も少なくないように聞いています。私が就職した頃は歯科医院様への就職は少し難しかった気がしますが、時代の変化を感じます。

記者:男性歯科衛生士のコミュニティは存在するのでしょうか。

星野氏:歯科衛生士学校の男子学生も増えてきており、先生方から男性の入学に際してご相談をいただいたり、現役の男子学生さんと学生生活について話したりすることもありますので、男性歯科衛生士ならではの悩みや苦労を共有し、解決できるプラットフォームがあれば良いのですが、現在のところはありません。

記者:臨床では男性歯科衛生士特有の苦労もあったと思いますが、どうですか。

星野氏:患者さんには歯科医師がアシストについていると思われ、治療内容に関する専門的なことを質問されることもありましたので、できるだけ質問に答えられるように自分自身で勉強していました。ただ、歯科衛生士であることをきちんと伝え、歯科医師のフリはしないようにしていました。そういう点では苦労もありましたが、患者さんにすぐ名前を覚えられたり、「TBIのお兄さん」として子供たちに慕われたりするなど、嬉しいことも多かったです。
記者:男性の歯科衛生士であれば力もあるので、車椅子患者のユニットへの導入もやりやすいですよね。訪問歯科では重い器材の運搬も可能です。また、長期勤務の観点からもメリットあると思います。
星野氏:実際、力の必要な場面では重宝されました。歯科医院で長期にわたって勤務される方もでてきていますので、今まで以上に活躍を期待される存在になるかもしれません。
企業で働く「男性歯科衛生士」として
記者:臨床と大学院での研究後、株式会社ジーシーに入社したわけですが、ジーシーに入社した経緯を教えてもらえますか。
PD

星野氏:ジーシーは幅広く製品を扱っており、2021年で100周年を迎えます。このような長い歴史をもつ企業であれば、自身の歯科衛生士としての経歴を活かし、様々なことに挑戦できるのではと考え、入社いたしました。
記者:ジーシーでの業務内容を教えてもらえますか。
星野氏:まず、歯科医療従事者の方に自社製品の正しい取り扱いをお伝えする講習会などの企画や運営、国内外問わず歯科大学・歯科衛生士学校・歯科技工士学校さまが本社を見学される際の対応を行っております。お客様が弊社にお越しになる際、正しい情報をどのようにわかりやすくお伝えするか、ということに悩みますが、私が「歯科衛生士の星野です」と自己紹介すると注目され、面白がって話を聞いてもらえるように感じます。
また、新入社員に対する歯科の基礎知識を教えるという「デンタルカレッジ」も担当しております。ジーシーの新入社員の中には歯科衛生士や歯科技工士もいますが、歯科の専門知識を持っていない者がほとんどです。現場に出て歯科医療関係者のみなさまとお話ができるようにするために、歯科知識を教えることは重要な役割です。
記者:確かに、ジーシーの社員の方々は、歯科の知識が非常に豊富ですよね。この前、セミナーを受講して研究員のお話をお聞きし、知識の豊富さに驚かされました。最後に、今後の星野さんの目標を教えてください。
星野氏:今回の取材のように、男性の歯科衛生士であることに注目していただけるなど、現在の職場は自分の特色を活かすことのできる部署だと思います。今後も多くのお客様に情報を正しく伝え、その先にいる患者さんのQOL向上に貢献することができれば嬉しい限りです。そのきっかけとして、男性の歯科衛生士であることを大事にしていきたいと考えています。
記者:ありがとうございます。今後も、星野さんのご活躍を楽しみにしております。
古川 雄亮(ふるかわ ゆうすけ)
  • 日本矯正歯科学会 所属

東北大学歯学部卒業後、九州大学大学院歯学府博士課程歯科矯正学分野および博士課程リーディングプログラム九州大学決断科学大学院プログラム修了。歯科医師(歯学博士)。バングラデシュやカンボジアにおいて国際歯科研究に従事。2018年より、ボリビアのコチャバンバで外来・訪問歯科診療に携わり、7月から株式会社メディカルネットに所属。主に、DentWaveやDentalTribuneなどのポータルサイトにおける記事製作に携わり、現在に至る。

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