ストローマン・ジャパン株式会社主催 口腔内スキャナー活用術~アナログからデジタルへ進化する印象採得~

▲田中譲治先生講演「口腔内スキャナー活用術」の様子
口腔内スキャナー活用術~アナログからデジタルへ進化する印象採得~
3月3日、田町駅直近のストローマン・ジャパン株式会社において、「口腔内スキャナー活用術~アナログからデジタルへ進化する印象採得~」が開催された。
当日の参加者数は30名程で、歯科医師およびコ・デンタルスタッフの参加が多かった。セミナー講師は田中譲治先生(一般社団法人日本インプラント臨床研究会 会長)で、全顎的なインプラント症例や総義歯症例においても、口腔内スキャナーを積極的に活用している。
田中先生は、口腔内スキャナーの優位性やシリコン印象との比較、臨床活用方法について、丁寧に述べていた。本記事では、口腔内スキャナーを使用する利点と、撮影のコツ、様々な臨床応用を紹介する。
口腔内スキャナーを使用する利点
▲田中譲治先生による口腔内スキャナーの撮影デモの様子
1.患者の説明ツールとして活用可能
口腔内写真撮影(5枚法)では、オーラルワイダー・口角鈎・口腔内ミラーなどが必要になる。写真撮影は患者にとって不快に感じることも多く、拒否されることがある。一方で、口腔内スキャナーは口腔内写真撮影に比べて不快感が少なく、プラークの付着や歯肉の腫脹箇所の説明も十分可能である。
2.印象材・石膏歪みがない
従来通りの印象採得を行い、石膏を流して修復物を製作する流れでは、印象材と石膏の歪みや、咬みしめによる歯の動きを再現できないため、口腔内での調整が多くなる場合がある。口腔内スキャナーを使用すれば、このような歪みが軽減され、口腔内での調整が少なくなる。加えて、材料コストや感染リスクを下げることもできる。
3.矯正歯科・訪問歯科患者にも適応可能
口腔内スキャナーを使用することにより、矯正装置を外さずそのまま印象採得をすることが可能である。また、訪問歯科でコピーデンチャーを作成する際に、口腔内スキャナーがあれば、患者に負担をかけることなく、簡便に作製することが可能である。
口腔内スキャナーによる撮影のコツ
▲上顎における口腔内スキャナーの動かし方のコツを説明中
1.「8の字法」で撮影する
口腔内スキャナーのハンドリングだが、まずは咬合面全体を撮影する。それから、舌側→頬側→舌側→頬側へと8の字を描くように動かしていく(上画像)。前歯部で舌側から頬側へ移行する際に撮影が中断することが多いため、注意が必要である。
2.バイトを撮影する前に咬んでもらう
バイト撮影時、口腔内スキャナーを口腔内へ入れてから咬むように指示すると咬合が変化する可能性が高い。しっかりと咬んでもらってから、口腔内スキャナーを入れてバイトを撮影すると良い。
3.金属部には口腔内光学カメラ用スプレーを塗る
金属補綴物においては、口腔内光学カメラ用スプレーを塗布すると、口腔内スキャナーによる撮影がし易い(口腔内スキャナー初心者には有用である)。
田中譲治先生は、口腔内スキャナー使用時の勘所を数多く紹介していたので、興味のある方は、田中譲治先生のセミナーを受講していただきたい。
口腔内スキャナーの更なる発展により、アルジネート・シリコン印象採得から石膏模型作製までのステップが完全に省かれる時代もそう遠くはない。歯科医師にとって、口腔内スキャナーのスキルは、必須になるだろう。
「口腔内スキャナーをこれから導入したい」、「口腔内スキャナーを活用できていない」、「口腔内スキャナーを使う際のコツを知りたい」とお考えの方は、ストローマン・ジャパン株式会社主催の「口腔内スキャナー活用術」への参加を検討してはいかがだろうか。
本記事が、読者の日常臨床の一助になれば、幸いである。
古川 雄亮(ふるかわ ゆうすけ)
日本矯正歯科学会 所属

東北大学歯学部卒業後、九州大学大学院歯学府博士課程歯科矯正学分野および博士課程リーディングプログラム九州大学決断科学大学院プログラム修了。歯科医師(歯学博士)。バングラデシュやカンボジアにおいて国際歯科研究に従事。イエテボリー大学歯学部 "Oscillation course" 修了。2018年より、ボリビアのコチャバンバで外来・訪問歯科診療に携わり、7月から株式会社メディカルネットに所属。主に、DentwaveやDentalTribuneなどのポータルサイトにおける記事製作に携わり、2019年7月よりメディカルネットの顧問。離島歯科医療に従事後、本島で歯科臨床に従事している。

記事提供

© Dentwave.com

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