「歯科医師国家試験」模擬試験の編集に携わる歯科医師をインタビュー!

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時が経つのが早く、今年も歯科医師国家試験対策の追い込みシーズンとなりました。歯科医師国家試験の日程は1/29-1/30で、受験生の方は現在必死に勉強されていると思います。

歯科医師国家試験を受ける皆様を応援するために、Dentwave.comでの記事作成や模擬試験の編集業務に携わっている古川先生のインタビューを今回実施することに致しました。
以下、3部作でお届けする予定です!
  • 古川先生のこれまでの経歴
  • 歯科医師国家試験の傾向と対策
  • 歯科医師になって良かったこと
本記事が歯科医師国家試験を受ける皆様のモチベーションを上げるきっかけになれば、嬉しいです!

「歯科医師国家試験」模擬試験の編集に携わる歯科医師をインタビュー!
インタビュアー:本日はよろしくお願い致します。まず、簡単に古川先生の自己紹介を簡単にお願いできますか?


古川 雄亮 先生
国立大学を卒業後、大学病院で研修医を修了し、大学院で矯正歯科に関わる研究をしておりました。大学病院に医員として勤務後、海外の歯科ボランティアに参加し、帰国後は縁があって歯科系のIT企業でサラリーマンを経験しました。現在は顧問として勤務した企業に協力させていただき、臨床医(個人事業主)として頑張っています。


インタビュアー:色々と経験されてますね!国家試験を受験した後に海外で手術と入院をされていたと聞きましたが。


古川 雄亮 先生
お世話になっていた先生がチェコに留学されていたので、チェコに旅行していた所、原因不明の出血性潰瘍になり、救急車でオーストリアの病院に運ばれて気づいたらICUにいました。正に九死に一生でした。


インタビュアー:無事に帰国して卒業されても、その後の研修医の期間は大変だったのではないでしょうか。


古川 雄亮 先生
正直、身体はあまり動かなかったかもしれません。


インタビュアー:大学院時代はどのようなことをされていたのでしょうか。


古川 雄亮 先生
細胞が正常に機能する上で不可欠なCaの細胞内外の伝達と外胚葉異形成症の発症との関わりを研究しておりました。また、大学院の副専攻に所属している関係で、海外では臨床研究に携わりました。


インタビュアー:海外はどこに行ったのですか?


古川 雄亮 先生
アジアはバングラデシュ・インド・カンボジア・タイ、ヨーロッパはフィンランド・デンマーク・スウェーデン・エストニア・フランス、他はメキシコとかに行きましたね。スウェーデンでは念願のイエテボリ大学歯周病科で研修する機会をいただきました。


インタビュアー:大学病院を退職した後の海外の歯科ボランティアでは何をされていましたか?


古川 雄亮 先生
ボリビアのコチャバンバという大きな都市に滞在してましたが、スペイン語という言語の壁の関係で主に診療補助業務をやらせていただきました。ある程度歯科関連のスペイン語が話せるようになってから親知らずの抜歯などの歯科治療もやらせていただきました。
例えば、「痛みなくすぐに歯を抜きますね」と患者さんに伝えたい時、”Voy a extraer el diente rapido y sin dolor.”みたいなことをお伝えしてました。


インタビュアー:歯科ボランティアをする傍ら、飛行機で世界一周旅行をされたとか?


古川 雄亮 先生
JALの世界一周旅行券を活用しました。行程は東京→ロサンゼルス→ペルー→ボリビア(歯科ボランティアで滞在)→チリ→アルゼンチン→ロンドン→スペイン→イタリア→香港→マレーシア→日本です。スペインでは盗難に合いましたが、本当に良い経験になりました。もし、歯科医師の方で世界一周旅行されたい方がいれば相談ください(笑)。


インタビュアー:歯科医師でサラリーマンという経歴も珍しいですが、入社された経緯を教えていただけますか。


古川 雄亮 先生
①社長とお話しする機会があって、お互い旅行好きということもあり、非常に気が合ったこと、②臨床以外で自身のバックグラウンドを活かしたいと思ったこと、③新しいことへの挑戦が好きな性格であること、が主な理由でしょうか。


インタビュアー:入社してどのような仕事をされていたのですか?


古川 雄亮 先生
経営企画本部に所属して、他事業部の事業を推進する役割を担いました。歯科媒体に掲載の記事の校閲や、学会やセミナーの取材など、臨床で働いていてはできない仕事を沢山経験させていただきました。


インタビュアー:現在は顧問として企業に貢献されているんですよね。


古川 雄亮 先生
当時は研究上がりで 臨床の知識がまだまだ浅く、伝えられることも限定されていたことに悩み、顧問契約を結び臨床経験を積み重ねる決断をしました。非常に申し訳ない気持ちで一杯でした。


インタビュアー:その後、離島医療に従事したのですね。


古川 雄亮 先生
期間限定の契約でしたが、在職中に知り合いの先生からの誘いで離島医療に携わることになりましたが、離島で歯科をやることは本当に大変でした。私生活も大変です。一般歯科・訪問歯科を担当し、歯茎の手術(Fop)や歯牙移植などもやらせていただきました。


インタビュアー:離島歯科医療に従事した後は矯正歯科のクリニックに勤務されましたが、どのような経緯でしょうか。


古川 雄亮 先生
大学院では研究だけではなく、矯正臨床のことも勉強し、矯正実習は受けていたので、知識のアウトプットをしたいと思い、矯正歯科医院を探していたからです。


インタビュアー:実際に矯正歯科に勤務してどうでしたか。


古川 雄亮 先生
自身が臨床医としてまだまだであることも痛感しましたが、院長先生が非常に腕の良いスーパードクターで色々な学びがありました(差があり過ぎて、自信を失いそうになることも多々ありました)。


インタビュアー:1年くらいで退職されたのですね。


古川 雄亮 先生
力不足を痛感していたこと、自身で患者を診る経験が積みにくかったこと、将来の開業なども見据えて行動したかったことを考慮し、退職に至りました。


インタビュアー:退職後はどのような生活をされていましたか。


古川 雄亮 先生
自身が歯科医院を開業するための準備をするために、様々な地域に足を運びました。4月から9月は沖縄から北海道まで至る所に毎週のように行ってましたね。将来も需要のありそうな観光地周辺(温泉地など)にクリニックを開業することが良さそうと考え、レンタカーで歯科市場調査をしてましたが移動の日々で観光どころでは無かったです。

▲玉川温泉源泉「大噴」


インタビュアー:観光関係の記事を書くこともあるそうですが、歯科医療従事者におすすめの観光地はありますか。地方で歯科医院を開業する良い機会にもなるのではないでしょうか。


古川 雄亮 先生
秋田県の玉川温泉ですかね。非常に酸性の強い温泉で、注意書きに「エナメル質が溶けます」の記載がありました(汗)。歯科医院を地方で開業する場合、あまりおすすめしないのは、北海道でしょうかね。札幌以外に旭川・帯広・釧路・根室・網走・ウトロ・羅臼・弟子屈など、本当に色々行きました。どの観光地も個性的で魅了的ですが、札幌以外はクリニックを開業する場所が北海道内には無いかなって感じです。


インタビュアー:東京では研修医の同期の方のお手伝いをされているそうですね。


古川 雄亮 先生
矯正歯科医院に勤務する傍ら、縁あって副業でお手伝いしておりました。現在もお手伝いさせていただいております。


インタビュアー:他にどんなお仕事をされていますか?


古川 雄亮 先生
臨床だと訪問歯科の非常勤勤務をたまにしている程度です。臨床以外では矯正用マウスピースの品質管理業務、企業コンサルティング、記事監修・執筆、歯科医師国家試験の編集業務を業務委託で受注しております。現在は仕事に専念するために税理士を雇ってます。Dentwave.comでもセミナー記事を書かせてもらってますね。
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インタビュアー:めちゃくちゃ仕事が忙しそうですが、大丈夫でしょうか?


古川 雄亮 先生
個人事業主になると土日や祝日も働くことになるので、結構身体は慣れちゃいました(笑)。ただ、新年早々に体調を崩して2日間入院しておりました。仕事の忙しさは関係ないのかもしれませんが、健康の大切さを改めて痛感しました。たまの休みの日はジムで筋トレしたり、本屋に行って本を読んだりしてますね。もう少し休みがあれば、ゴルフの練習を再開したいです。休みの日に家にいることは無いですね。


インタビュアー:ご多忙かと思いますが、何卒ご自愛ください。 次回は歯科医師国家試験の傾向と対策についてお聞きしたいと思いますので、お楽しみに!


古川 雄亮 先生
歯科医師国家試験の模擬試験の編集を携わっているので、編集業務の経験も受験生の皆様にうまく伝えられるようにしたいと思いますので、よろしくお願いします!

古川 雄亮(ふるかわ ゆうすけ)
日本矯正歯科学会 所属

東北大学歯学部卒業後、九州大学大学院歯学府博士課程歯科矯正学分野および博士課程リーディングプログラム九州大学決断科学大学院プログラム修了。歯科医師(歯学博士)。バングラデシュやカンボジアにおいて国際歯科研究に従事。イエテボリー大学歯学部 "Oscillation course" 修了。2018年より、ボリビアのコチャバンバで外来・訪問歯科診療に携わり、7月から株式会社メディカルネットに所属。主に、DentwaveやDentalTribuneなどのポータルサイトにおける記事製作に携わり、2019年7月よりメディカルネットの顧問。離島歯科医療に従事後、 本島で歯科臨床に従事する傍ら、記事の監修・執筆、歯科医師国家試験模擬試験の編集業務、企業コンサルタント、マウスピースの製品管理、オンライン診療などを個人事業主として行っている。

記事提供

© Dentwave.com

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