iSight 特別セミナー in 東京 デジタル歯科VRハンズオンセミナー

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デジタル歯科VRハンズオンセミナー

10月18日、東京駅の八重洲中央口から徒歩1分の距離にある株式会社アールエフにおいて、iSight主催(代表:窪田努・京都市開業)によるデジタル歯科VRハンズオンセミナーが行われた。当日の参加者数は15名程で全員が歯科医師であった。セミナー講師は杉本真樹先生で、医師(医学博士)であり、HoloEyes株式会社の共同創業者・取締役COOでもある。まず、VR医療の最新トレンドの話から始まり、その後3D画像ハンズオンセミナーおよびVR体験会が行われた。

VR・MR・ARという言葉の意味が分からない読者のために、まずはこれらの言葉の意味とその例を簡潔に説明する。
  • VR (Virtual Reality) = 仮想現実
  • AR (Augmented Reality) = 拡張現実
  • MR (Mixed Reality) = 複合現実
VRの魅力としては、あたかもその場にいるような感覚(体験)を得られることである。ARについては、例として一番分かり易いものを挙げると、数年前に大ブームになった「ポケモンGo」である。運動不足を解消する画期的なゲームとしても話題になった。最後に、MRについて説明すると、現実世界に仮想世界を組み合わせた現実を作り出す。これらの言葉を聞くと、現在では、ゲームで頻繁に活用されているイメージをお持ちの方が多いかもしれないが、今後は医療や観光、建築、ショッピングなど、様々な分野で活用されることが期待されている。先日のワールドデンタルショー(10月5日~7日、パシフィコ横浜)でもVRの展示があり、歯科界においてもVRの露出頻度が増していくことは間違いない。

3D画像ハンズオンセミナーでは、歯髄をROI(Region of interest, 関心領域)に書き出し、歯髄のポリゴンデータのみ白色で抽出するなどの作業を行った。現在、ROIの領域の設定は手作業で行うことも多いが、将来的には、データの蓄積によってAIがROIを自動抽出する可能性が高いといわれている。抽出された個々の歯の歯髄のポリゴンをよく観察してみると、歯髄腔の解剖学的形態が明瞭であった(上図)。髄角や髄床底、天蓋といった歯髄腔の解剖学的形態や根管の湾曲度などを、立体的に確認することができた。そして、ポリゴンのメッシュ化やトリミングを行い、VRアプリに実装し、実際に作製したポリゴンを空中で鑑賞した。初めてVRに触れる参加者が多いのか、驚きの声をあげる参加者もいらっしゃった。根管治療を行う際にポリゴンを参照しながら治療するようなことが今後可能となれば、根管治療が非常にやり易くなり、成功率もかなり高くなるのではないだろうか。

現在、臨床現場におけるVRの活用は普及していない。しかし、実際にVRやMRでポリゴンを初めて見た後、このような感情を抱いた。「ホロ画像を患者に示しながら治療計画を説明する時代はそう遠くはない」と。ある市場調査会社は、VRのマーケット市場は、2020年に約3.4兆円まで上昇すると予測している。マーケットの拡大により、歯科市場にVRの介入がますます進んでいくことは間違いない。今後の歯科教育課程の中に、「VR/MRデジタル歯科学」といった履修科目が誕生するのも、そう遠くはない未来だろう。今後のことを踏まえて、VR/MRに関する知識を深めておくのが良いのかもしれない。歯科分野でのVR/MRの活用方法について興味がある方は、iSight主催のデジタル歯科VRハンズオンセミナーに出席されることをお勧めする。
古川 雄亮(ふるかわ ゆうすけ)
  • 日本矯正歯科学会 所属

東北大学歯学部卒業後、九州大学大学院歯学府博士課程歯科矯正学分野および博士課程リーディングプログラム九州大学決断科学大学院プログラム修了。歯科医師(歯学博士)。バングラデシュやカンボジアにおいて国際歯科研究に従事。2018年より、ボリビアのコチャバンバで外来・訪問歯科診療に携わり、7月から株式会社メディカルネットに所属。主に、DentWaveやDentalTribuneなどのポータルサイトにおける記事製作に携わり、現在に至る。

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