PlusSumPartners主催《WEB開催》 歯科医師のための分子栄養学入門セミナー

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歯科医師のための分子栄養学入門セミナー

▲歯科医師のための分子栄養学入門セミナー タイトルスライド


歯科医師のための分子栄養学入門セミナー イベントレポート
7/19(日)、PlusSumPartners (プラスサムパートナーズ) 主催でオンライン(ZOOM)による「歯科医師のための分子栄養学入門セミナー」が開催された。新型コロナウイルスの影響により、オンラインでの開催となった。当日の参加者は68名だったようだが、私のように歯科臨床への分子栄養学の活かし方に興味を抱く歯科医師がこれほど多かったのは驚きだった。
歯科医師のための分子栄養学入門セミナー

▲「吉田 格」先生による講演の様子


~ 歯科医師のための分子栄養学入門セミナー 概要 ~
・第一部「歯科x分子栄養学」(13:00-15:00)
 講師:吉田 格先生(吉田歯科診療室デンタルメンテナンスクリニック)
・第二部「分子栄養学x WEBマーケ」(15:15-16:15)
 講師:鈴川 隼人先生 (プラスサムパートナーズ)
・Q & A

歯科医師のための分子栄養学入門セミナー

▲「鈴川 隼人」先生による講演の様子


本セミナーでは、分子栄養学(栄養素により細胞機能の正常化にアプローチする学問)を座学で学ぶだけで終わらせず、歯科臨床での活かし方もレクチャーするものである。
第一部では、歯周病やインプラント周囲炎に対して分子栄養学を実践できる勘所などが解説された。第二部では、歯科臨床に分子栄養学を応用する価値を今時のWEBマーケティングの手法を用いて広報する技術が公開された。
本記事では「歯科医師のための分子栄養学入門セミナー」の内容の一部のみを取り上げるが、歯科医療従事者が分子栄養学に興味を抱くきっかけになれば、嬉しい限りである。
歯科医師のための分子栄養学入門セミナー

▲分子栄養学の基礎情報


患者やあなたの気分や体調が優れないのは質的栄養不足かもしれない
いつもイライラしている患者、何度も予約を無断でキャンセルする患者、こちらの指示に全く従わない患者、、、このような患者はどこの医療機関に少なくとも1人は必ずいることだろう。主な原因を患者の性格などのせいにしてしまい、他の原因を深く考えたことはあまり無いのではなかろうか。
知って欲しいのは患者の起こす問題に普段の食生活習慣(質的栄養不足)が関わっている可能性があることだ。日本の食事は、ご飯・パン・麺類を中心とした食生活が中心である。1日3食により十分なカロリーを摂取できていたとしても、炭水化物の摂取が過剰になり、タンパク質・ミネラル・ビタミンの摂取が不足している傾向が認められる。
身体機能を正常に保つためのタンパク質・ビタミン・ミネラルの摂取が不足しがちなため、いわゆる質的栄養不足に陥っている。質的栄養不足になると、気分が憂鬱になる、怒りっぽくなる、忘れっぽくなる、眠れなくなる、疲れやすくなるなど、日常生活にも多大なる影響を及ぼすことになる。世間で問題行動を起こした人々の背景には質的栄養不足が深く関係しているのかもしれない。
また、炭水化物中心の生活により血糖値の乱高下(血糖値スパイク)を繰り返すと、夜間低血糖が起こり得る。夜間に血糖値が大きく減少することにより、アドレナリンやコルチゾールが上昇する。慢性的なストレスに加えて乱れた食生活により過剰なストレスホルモンの放出の結果、寝付けない・夜中に何度も目が覚めるなどによる睡眠の質の低下、ブラキシズム発生などの問題が生じ得る。ブラキシズムが普段の食生活や慢性的なストレスに関連するのであれば、マウスピースによる対処法だけではなく、食生活の指導や心理カウンセリングも歯科で導入すべきではなかろうか。
血液検査に問題は無くとも、どことなく気分や体調が優れないことが続いているのであれば、あなたは分子栄養学的に栄養不足であることが考えられる。「歯科医師のための分子栄養学入門セミナー」の受講は、ご自身の普段の食生活を見直すきっかけにもなると考察する。
歯科医師のための分子栄養学入門セミナー

▲昭和初期、歯科医師の役割として食の知識の習得と啓蒙が重要視されていた


今後の歯科臨床では積極的な栄養指導も併用!
今回、PlusSumPartners主催による「歯科医師のための分子栄養学入門セミナー」を取り上げた。
「歯科医師のための分子栄養学入門セミナー」を記事として取り上げたかった一番の理由は、私が離島での歯科医療に従事していた際に、勤務先の方針として血液検査に基づいた栄養指導に多くの時間を割いており、かなりの効果があったからである。
食事記録を入念にとり栄養指導を行っていたが、時間をかけて教育した成果もあってか、糖質中心であった食事をタンパク質中心に変えるなどの行動変容が多くの患者に認められた。例えば、カンジダ症で舌が真っ白な患者にのど飴を止めてもらうと2週間ほどで改善し、発達障害の傾向があり診療できない小児に食生活をタンパク質中心に変えてもらうと大人しく診療を受けられるようになった。歯科臨床への栄養指導の積極的導入は患者の口腔内並びに全身の健康にも大きく寄与することだろう。
栄養指導を積極的に行ったことで、他の歯科医院との差別化にもつながり、歯科医院の地域での評判も上々だった。口腔内の疾患予防や改善に栄養が大切であることを認識した患者の紹介で来院してくれる方も非常に多かった。沢山の患者が歯科での栄養指導にしっかりと耳を傾けて下さり、かつ実践していただいた。歯科臨床での栄養指導は効果があると私自身実感している。
PlusSumPartners主催の「歯科医師のための分子栄養学入門セミナー」は、来年1月より本確定な4回コースが開催される予定である。「患者のための栄養指導を歯科臨床にもっと取り入れていきたい」、「分子栄養学をどのように歯科臨床に導入すれば良いか分からない」、「分子栄養学を武器にどのようにマーケティングすれば良いか教えて欲しい」などの悩みや要望をお持ちの方々は、「歯科医師のための分子栄養学入門セミナー」を通じて分子栄養学の基礎を掴んでいただきたい。
これからの時代に求められる歯科医師像とは歯だけを上手く削るドクターではない。治した歯で患者に何を食べてどんな人生を送って欲しいことも含めて指導できる歯科医師であると、本セミナーを通じて実感した。
本記事が読者の歯科臨床への分子栄養学導入の一助になれば、幸いである。
古川 雄亮(ふるかわ ゆうすけ)
  • 日本矯正歯科学会 所属

東北大学歯学部卒業後、九州大学大学院歯学府博士課程歯科矯正学分野および博士課程リーディングプログラム九州大学決断科学大学院プログラム修了。歯科医師(歯学博士)。バングラデシュやカンボジアにおいて国際歯科研究に従事。イエテボリー大学歯学部 "Oscillation course" 修了。2018年より、ボリビアのコチャバンバで外来・訪問歯科診療に携わり、7月から株式会社メディカルネットに所属。主に、DentwaveやDentalTribuneなどのポータルサイトにおける記事製作に携わり、2019年7月よりメディカルネットの顧問。離島歯科医療に従事後、本島で歯科臨床に従事している。

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