米国の歯科衛生士の新型コロナウイルス感染率が低いという研究報告

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シカゴ(米国):米国では、歯科衛生士の新型コロナウイルス関連の経験について報告した研究がないため、米国歯科衛生士協会(ADHA)と米国歯科医師会(ADA)が共同で、感染率、感染予防・管理手順、関連するメンタルヘルスの傾向を調査しました。その結果、歯科衛生士の感染率は、他の歯科医療従事者に比べて低いものの、米国の一般人口に比べて高いことがわかりました。また、かなりの数の回答者が、不安や抑うつの高まりを報告していました。

10月、ウェブ調査に基づく米国の歯科医師における新型コロナウイルスの有病率に関する研究結果がADAより発表されました。今回の調査は、9月29日から10月8日にかけて実施され、米国50州とプエルトリコから合計4,776名の歯科衛生士が参加しました。

調査項目は、新型コロナウイルス感染の可能性が高いと確認された結果、過去1カ月間に経験したコロナ関連の症状、患者や歯科衛生士自身への新型コロナウイルス感染に対する懸念の度合いなどです。また、うつ病や不安症の有無を確認し、個人防護具(PPE)の使用状況についても質問しました。

研究者らは調査時点で、歯科衛生士の推定3.1%が新型コロナウイルスに感染していたことを発見しました。また、回答者の70.3%が調査前の1ヶ月間に患者に歯科治療を行っており、そのうち90.7%がエアロゾルを発生させる可能性のある歯科治療を行っていました。

その月に診療を行った回答者のうち、99.1%がパンデミックに対応して、主な歯科診療所で少なくとも1つの強化された感染予防・管理の取り組みを行ったと報告しました。しかし、28.2%が、患者のケアのためのPPE使用に関する米国の疾患管理予防センター(CDC)の暫定的なガイドラインに従っていないと報告しました。調査時点でのCDCのガイドラインでは、すべての患者の治療時にマスクに加えて目の保護具を着用すること、エアロゾルが発生する可能性のある歯科治療時にはN95呼吸器またはそれに相当するものを使用することなどが定められていました。回答者のうち、PPEの使用は、歯科衛生士としての経験年数、新型コロナウイルス感染に対する懸念の度合い、PPE用品の入手可能性と有意に関連していましたが、特定の歯科医院の種類とは関連していませんでした。

「これらの実践と低い感染率は、歯科および歯科衛生士の治療を受けることが安全であることを保証するものです。」

「歯科衛生士の感染率が低かったのは、歯科診療の現場で、患者のテレスクリーニング、患者の体温測定、頻繁な手指消毒、適切な消毒方法の導入、すべての歯科チームメンバーのスクリーニングと体温測定、オフィス環境にいる間のフェイスカバーの使用とすべての歯科チームメンバーの物理的な距離の取り方の実践、可能な限りエアロゾルを発生させる処置の回避、適切な個人防護具の着用など、国が定めた指針の多くに従っていたことに起因しています。」と、本研究の筆頭著者であり、ADHA職場復帰タスクフォースの議長を務めるJoAnn R. Gurenlian博士は述べています。

さらに彼女は、「これらの実践と低い感染率は、歯科および歯科衛生士の治療を受けることが安全であることを、一般の人々に保証するものです。」と述べています。

この調査では、参加者の精神的な健康状態についても尋ね、約25.70%が不安の症状が高まっていること、約16.05%がうつの症状が高まっていることがわかりました。また、これらの症状は年齢との関連が強く、18歳から29歳までの人が最も高く、64歳以上の人が最も低いという結果になりました。

このような精神衛生上の問題に当局はどのように対処すべきかという質問に対して、Gurenlian氏は次のように答えました。「不安や抑うつの症状の高まりに対処するために最も重要なことは、これらの症状が存在することを認め、支援を求めることです。国の組織は、専門家によるメンタルヘルスのカウンセリングや、マインドフルネス、ストレス軽減、ヨガ、エクササイズなど、自分が中心にいて、落ち着いていて、平和であるという感覚を得られるような体験をすることで、ストレスや悲しみを和らげる活動を行うよう、専門家の同僚に奨励することができます。」

さらに彼女は、今は歯科衛生士の人生の中でも特別な時期であることを理解することが重要であり、不安や落ち込みを感じることを恥ずかしいと思うべきではないと述べました。「自分自身を大切にすることで、他の人を大切にすることができるようになるのです。」と強調しました。

研究者らは、PPEへのアクセスと使用をさらにサポートする必要があることを強調しました。これにより、歯科治療時のPPE使用に関するCDCの暫定ガイドラインの遵守率が向上する可能性があるとしています。

「米国の歯科衛生士におけるCOVID-19の有病率と関連行為」と題されたこの研究は、は、ジャーナルオブデンタルハイジーン誌の2021年2月号に掲載されました。

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ライター

Franziska Beier, Dental Tribune International

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