歯科 マル未請求の留意点

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(1)歯冠修復および補綴物を製作後、患者が来院しないため、装着ができない場合の費用の請求は、概ね1カ月程度待った上で請求する扱いとされている。

ただし、患者の死亡が明らかな場合に限り1カ月を待たずに請求できる(「摘要」欄にその旨を記載する)。(2)製作物の装着料と装着材料料は算定できない。(3)レセプトの請求年月は製作年月(最終来院年月)、転帰は中止、実日数は0日。「摘要」欄に「マル未」「装着物の種類」「装着予定日」「装着できなくなった理由」を記載する。(理由の例:「任意中断」「死亡」「外傷による形成歯欠損」等)(4)マル未請求の有効期間(時効)は3年。

ただし6カ月以内に請求することが望ましい。(5)有床義歯製作中であって、咬合採得後、試適を行う前に患者が来院しなくなった場合は鋳造鉤、線鉤、フック、スパー、バーの費用は請求できる(金属代を除く)。

また、人工歯の費用は算定できる。(6)床裏装、修理、床副子、T−Fixは所定点数から装着料を引いて請求する。(7)メタルコアの場合、所定点数を請求する。(8)マル未製作物の保存期間は製作日から1年間。(9)カルテには、「マル未」「装着物の種類」「装着予定日」「装着できなくなった理由」を記載する。〈マル未請求後に患者が来院し、製作物を装着した場合〉(1)請求は装着料と装着材料料の算定となる。(2)歯冠修復物の装着料は「装着」欄で請求する。(3)「摘要」欄に「保管マル未物Set」と記載する。(4)コアをマル未請求後、来院の場合は「摘要」欄に「コアマル未請求済」と記載する。〈急変抜歯のマル未請求について〉歯冠修復および欠損補綴の印象または形成印象後、何らかの原因で当該歯または支台歯を抜去した場合、歯冠修復物あるいは欠損補綴物は請求できる。「摘要」欄に「部位」と「急変抜歯に至った原因病名」を記載する。〈義歯のマル未請求について〉義歯のマル未請求を行う際には、所定点数から装着料を差し引いた額を請求する。義歯の装着料は下記のとおり。〈マル未請求後の再製作について〉歯牙の破折、歯牙の移動などにより製作物が装着できなかった場合は、新たに新製できる。「摘要」欄に「マル未フテキ」と記載する。この場合、保管物が補綴物維持管理の対象となる歯冠修復物・補綴物(FCK、ブリッジ等)であっても、再製作の費用は算定できる。〈補綴物維持管理料の取り扱いについて〉(1)マル未請求時は装着していないので補綴物維持管理料は算定できない。(2)再来院時にマル未物が装着できる場合は、装着した時に補綴物維持管理料を算定する。(3)再来院時にマル未物が装着できなくて再製作をした場合は再製作物を装着する時に補綴物維持管理料を算定する。マル未物についての補綴物維持管理料は算定できない。

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