ガムに成績向上や減量の効果? メーカー出資の米研究

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CNNが報じたところによると、ガムを噛むことで生徒の学業成績が上がった。 また、ガムを噛むことで食欲が抑えられダイエットの助けになった。 これらの研究結果は、大手ガムメーカー系の「リグレー科学研究所」のものであり、米国の実験生物学会でこのほど報告されたが、結果を疑問視する専門家もいるという。 野球選手とガムを噛むことの効果も話題の一つであるが、学業成績との関係はどうなのであろうか? 同学会で報告された2つの研究のうち、1つはベイラー医科大のチームが実施した。 テキサス州ヒューストンの学校で、8年生(中2に相当)108人を2つのグループに分け、一方には宿題をしたりテストを受けたりしながらガムを噛むよう指示。 もう一方はガムをまったく噛まないグループとした。 14週間にわたる追跡調査の結果、ガムを噛んだグループはかまなかったグループに比べ、数学の標準テストの点数が3%高くなるなど、全般的に成績が良くなることが分かった。 また、教師らの報告によれば、ガムを噛んだ生徒たちには集中力が長続きする傾向がみられたという。 ルイジアナ州立大のチームによるもう1つの研究では、115人を対象に、ガムと食欲の関係を検証。昼食後に毎時間3回ずつガムを噛むと、高カロリーのおやつが減るという結果が出た。 ガムを噛んでいると、甘いものを食べたいという欲求が抑えられるためだという。 両チームの報告について、ニューヨーク大の栄養学者、マリオン・ネスル博士は「ガムはカロリーがあってもごく少ないので、それでダイエットが促進されるなら有用といえる」と述べる一方、「それぞれの研究の目的はただひとつ、ガムの販売促進だ。メーカーに都合の良い結果が出るのは当然だろう」と批判する。 ただ、業界とは直接関係のない研究でも、ガムの効用はすでに指摘されてきた。米歯科医師会(ADA)はウェブサイト上に、「食後20分間、砂糖不使用のガムを噛むと、虫歯予防に役立つ」との見解を掲載。 噛む行為によってだ液が分泌され、これが口中の酸や細菌を洗い流すためだという。 だ液は酸を中和するので、胃酸逆流の症状に効くとの報告もある。 さらに、ガムを噛むことで脳への血流が最大25%増加するとの説も出ている。 オハイオ州クリーブランド・クリニックのマイケル・ベニンガー博士は「ガムは喫煙と違い、ほとんど害がない。顎関節症や慢性の緊張型頭痛があったり、夜間に歯ぎしりをしたりする人を除けば、害より利点のほうが大きい」との見方を示している。
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