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Dentwave.com（デントウェーブドットコム）

皆様、こんにちは。
日本歯科医療投資株式会社 代表取締役歯科医師の水谷友春と申します。

この度、ご縁を頂き、Dentwave.com様において、歯科医院のM&Aに関わるコラムを執筆させていただく事になりました。
私自身、このコラムを読まれている皆様と同じく、歯科医師でございますが、歯学部在籍中から不動産会社での勤務を始め、卒業・臨床研修修了後は、M&A仲介会社、投資ファンド勤務を経て、歯科医院に特化したM&A仲介及び、M&Aの資金調達支援を行う株式会社を設立致しました。

少々異色の経歴かもしれませんが、異業種に身を置きながらも、歯科医院M&Aの現場を数多く見てきたのではないかと自負しております。そのような経験を基に、出口戦略の選択肢の一つとしての歯科医院M&Aのリアルな現実をお伝えできればと考えております。

さて、歯科医院の出口戦略と聞いて、皆様は何を思い浮かべますでしょうか？
息子さんが跡を継がれた近隣の先生や、勤務医が医院を引き継いだ先生、もしくはひっそりと閉院された先生が浮かぶかもしれません。

地方でご開業されている、あるご高齢の先生とお話ししたところ、「歯科医師会の集まりでも、近隣の先生のお子さんが歯学部に行っているか、跡を継がれるのかの話題が盛り上がるけど、後継者不在の先生がどうされるかについてはどうも突っ込みにくい雰囲気があるなぁ。」とのことでした。
歯科医師の後継者不在率が90％を超えるとする調査もある中（※１）、やはり歯科医院の出口戦略は、歯科医師の先生の大きな関心事であることは間違いないようです。

私自身、多くの歯科医院の出口戦略に関わってきましたが、大きく分けて歯科医院の出口は「承継」か「廃業」の二つしかないと考えております。
それぞれのメリットデメリットについて、以下に解説していきます。

こうして見ると、廃院のデメリットの多さが一目瞭然ですね。
実際、廃院のデメリットについては多くの先生もご認識されているようで、多くの先生方と出口戦略についての会話をする中で「後継者はいないけれど、廃院に際しての支払いや手続きを考えると、廃院にも踏み切れない。」という声も聞かれました。

結論、廃院から得られるメリットはほとんどなく、経済的にも精神的にも、大きいコストを支払うことになるものであると私は考えます。

では、メリットばかりに見える医院の承継。
多くの先生がイメージされる親子承継以外には、どんな種類の承継があるのか？
承継に際して準備しておくポイントは？
承継の準備はいつから始めればいいのか？

次回以降のコラムでは、そのような疑問にお答えしてまいります。


（※１：帝国データバンク 「全国企業『後継者不在率』動向調査」（2020年））