歯科医療従事者に一層求められる役割「口腔癌の早期発見」

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口腔癌の早期発見が生存率を高める重要なポイントに
Dental Tribune Internationalは、3/16号todayに掲載された記事 ” Breakthrough non-surgical laser sleep applications can aid dentistry patients” を紹介する。
Dental Tribune Japanはオンタリオ歯科学会春季学術大会の模様を紹介しているtoday(19/5/9号)に掲載された記事を取り上げる。
記事のタイトルは、”More dentists are detecting oral cancers in Ontario — earlier”で、カナダのオンタリオ州における11年 (2005-2015) に及ぶ長期の研究により、歯科医師による口腔癌の早期発見数(前癌状態の発見を含む)が増えていることをレポートしている。口腔癌発見の増加は、オンタリオ州の人口・歯科医師の増加を上回っているとのことだ。
日本では、今年の2月、ある有名人の舌癌が知らぬ間にstage Ⅳまで進行していたという悲しいニュースが報道されたが、口腔を日常的に診る我々歯科医療従事者が口腔癌の早期発見・治療において重要な役割を担っていることは言うまでもない。
なぜ、オンタリオ州の歯科医師は口腔癌を早期に発見できるようになったのか?

トレーニングと生涯プログラムの重要性
▲口腔癌研究を行った、トロント大学歯学部助教・口腔病理医のMarco Magalhaes氏(右)
一般的に、口腔癌の前癌状態や早期ステージでは見逃されやすいが、オンタリオ州の歯科医師は口腔癌を早期に発見できている。その理由について、研究者らは、「オンタリオ州では、口腔癌を診断するためのトレーニングが包括的であることや、大学の教育課程を修了した後の生涯プログラムの充実が関係しているのではないか」と考察している。
研究第一著者のMichael Glogauerは、「口腔癌の発見率を高めるために根気強くトレーニングすることが、口腔癌を早期に発見する目を養う上で、重要である」と述べている。
歯科医院が口腔癌の進行をいち早く食い止める門番に
「ここ数十年、口腔がんの生存率は横ばいの状態が続いている。治療技術が向上しても、口腔癌の生存率改善はさほどみられない。口腔癌の発見が遅れれば、5年生存率は30%まで落ち込むが、早期に発見すれば5年生存率は80%まで上昇する。すなわち、口腔癌を早期に発見することが最も重要である」と、研究者らは付け加えている。
オンタリオ州での研究結果から、歯科医院の定期検診を通じ、我々歯科医療従事者が口腔癌を早期に発見・治療することが、生存率改善の上で非常に重要であると考察される。
高齢化の進む日本でも、口腔癌患者が今後増加する可能性は十分にある。口腔癌を早期に発見するためのトレーニングや、大学教育課程、生涯学習プログラムの構築を推進していくことが望ましい。
 本記事が、読者の一助になれば、幸いである。


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