日本歯科医師会の第173回代議員会の個人事前質問では何度か出ているが、「歯科用金属(金パラ)の代替材料」の開発はどうなっているのか?
徳久行夫代議員(広島県)の質問
歯科用金属(金パラ)の代替え材料
この件に関しては以前より代議員会でも何度か議題として取り上げられ、大久保会長、掘常務理事より、詳しい説明がされていますが、再度質問とお願いをさせていただきます。
UNEP(国連環境計画)によると、世界における金属使用量について社会蓄積量としての統計が発表されています。
この中で、今後枯渇が予想される主要な金属についての様々な分析がなされています。
特に産業界全体の中で歯科が占めるAu(金)とPd(パラジウム)の比率が非常に高いことに驚かされました。
金9%、パラジウム14%ということです。
この使用量を今後減らしていくことよる社会的メリットは非常に大きいと思われます。
貴金属のリサイクルと合わせて考えていけば、ある意味無尽蔵にあるセラミック、ハイブリット材料への転換は、今後の地球環境への貢献も含めて大変意味があることだと思います。
歯科用金属に代わる材料については大体のめどが立っているということですが、具体的な時期をお示しいただけないでしょううか。
金属用金属の高騰という視点だけでなく、環境問題等の社会的観点から検討をすることにより、スムーズな転換ができるのではないかと考えます。
会員のためにもより早い実現をお願いします。
末瀬裕一代議員(兵庫県)の質問
平成21年「CAD/CAMシステムを用いたハイブリッドレジン歯冠補綴」、また昨年「グラスファイバー補強高強度コンポジットレジンブリッジ」が先進医療に導入されたところだが、金パラの代替材料としては、歯科診療所や歯科技工所で広く一般的に取り扱いができるものでなければ意味がない。
特に前者については、専用機器の導入が不可欠と考えられ、一般の歯科技工所や歯科医院で普及していくのは困難が予想される。
日本歯科医師会におかれても今後の保険導入に向けたロードマップなど種々考えられていると推察されるが、次のことについてご教示願いたい。
まず、先進医療に導入された両者について、投資面・技術面で一般の歯科技工所、歯科医院が対応できるものなのか、歯科技工士料はどの程度になると予想されるのか、強度への不安があるが補綴物の維持管理とのかかわりはどう位置づけていくのか?
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