成人の口腔から採取した幹細胞

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【11月10日 AFP】さまざまながん細胞にみられる「FOXM1」という遺伝子がヒトの幹細胞に入ると、細胞組織の異常増殖を起こすことを確認したとの論文が11月9日、医学誌『Cancer Research』に発表された。

 FOXM1は、初期のがんにみられる細胞増殖を引き起し、紫外線や喫煙はFOXM1のレベルを上げることが知られている。

 英ロンドン大医科歯科学校(Institute of Dentistry at Barts and the London School of Medicine and Dentistry)のムイテック・テー(Muy-Teck Teh)氏らの研究チームは、成人の口腔から採取した幹細胞を使って立体的に培養した組織に、通常より高レベルのFOXM1を注入して観察した。

 その結果、FOXM1を入れていない細胞組織よりも厚みが増し、幹細胞内でFOXM1遺伝子が過剰になると、前がん状態でみられる異常増殖と似た現象が起こることが確認できたという。マウスを用いた実験でも同様の結果が確認されていたが、ヒトの幹細胞を用いて異常増殖が確認できたのは今回が初めてだとしている。

 皮膚がんでFOXM1が見つかった2002年以降、FOXM1にがんとの関係があることは知られていた。その後の研究で、人間がかかる多くのがんにおいて、FOXM1が「促進役」となっていることも分かった。

 だが、なぜ人間のがん細胞にFOXM1があるのか、そして、がん細胞のなかでどのように働いているのかは分かっていない。体内のFOXM1レベルを調べる方法はまだないが、がんの形成段階におけるFOXM1の働きが解明されれば、がんの進行を初期段階で食い止める薬品の開発につながると、研究者たちは期待している。(c)AFP

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