歯科技工所のデントニウム3月に3Dプリンターを導入

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3Dプリンターに商機 北陸のものづくりに変化

北國新聞社 2013年10月23日(水)3時59分

  

北陸の中小企業で、ものづくりに「3Dプリンター」を活用する動きが出てきた。

小松鋳型製作所(小松市)は石川県工業試験場と共同で、3Dプリンター用に耐熱性の高い鋳型材料を開発し、特許を取得。自動車部品などの受注につなげている。

オバマ米大統領が「製造業復活の切り札」に掲げて注目を浴びた機械は、北陸の製造業にも変化をもたらしそうだ。

小松鋳型製作所と県工試が開発したのは、セメントや砂、接着剤などを配合した粉体材料。

融点が1400度以上になる鋳鋼やステンレス、銅合金といった高強度部品に対応できるのが特長で、7月に特許を取得した。

これまで一般的な3Dプリンターの鋳型には石膏(せっこう)が用いられていたが、熱に弱く、加工できる金属はアルミなどに限られていた。

3Dプリンターを活用すれば、鋳型の製造時間は従来の2週間から7時間程度に短縮できる。

需要の大きい高融点金属に対応した鋳型を短時間で製造できるようになり、同社には大手自動車メーカーなどから注文が寄せられている。

技術の問い合わせや試作の依頼も増えており、井家洋専務は「3Dプリンターは小ロット多品種生産や複雑な造形に向いていることをアピールし、さらに市場を開拓したい」と意気込む。

27日、高岡市内で開かれる日本鋳造工学会の全国講演大会に井家専務らが出席し、この材料について発表する予定だ。

土木設計のエコ・クラート環境設計(白山市)は、区画整理や宅地開発などに伴う立体模型製作に3Dプリンターを活用している。

短時間で計画の全体像が把握できるため、「住民説明会に使いたい」と問い合わせが増えている。

歯科技工所のデントニウム(石川県津幡町)は3月下旬に3Dプリンターを導入し、県内で初めてCTデータを基にした実物大の歯やあごの造形モデル作製を始めた。

CTデータがあればどの部位も造形可能。

これまでに県内外の歯科、形成外科、眼科などから約20件の依頼があり、難しい外科手術のシミュレーションに活用する例が多いという。

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