歯科技工士の配置の有無で加算?!

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東京歯科保険医協会は1月22日、第12回メディア懇談会を開いた。

「平成22年度診療報酬改定に係る検討状況(現時点の骨子)や本年1月13日と11月23日の中医協資料比較(東京歯科保険医協会)を懇談会の話題提供資料とした。

挨拶のあと、中川勝洋会長は以下のとおり述べた。

<中川勝洋会長の見解>

「会員の実態と意識調査報告(概要)」がまとまった。

歯科医療に対する歯科医師のモチベーションが、一番低くなることを危惧していると以前の懇談会で話したが、将来展望は非常に暗いものの、しかし、会員の意識では「生きがい」を「感じている」は52.1%である。

歯科医療はまだまだ面白いと会員は感じていると思われる。下手をすると5割を切るのかと思っていたが、何とか踏みとどまっていた状態だった。

少しでも明るい方向への先行きが見えると、会員の意識も変わってくると期待をしている。

そこで、協会としても明るい方向が少しでも見えるような形での運動を、今後とも続けていきたいという感じがしている。

診療報酬改定では、10月、11月時点で、いくつか危惧されるところがあった。

昨年、協会でまとめた資料を今回用意したが、在宅歯科医療の推進、障害者歯科医療の推進、患者の視点にたった歯科医療、生活の質には医療した歯科医療の充実、歯科固有の技術の評価の中身に分かれている。

ポイントは在宅歯科医療の推進では、病院歯科の位置づけをどうするかであるという感じた。

病院歯科の評価であるが、支援病院の役割と言っても、東京でも3つの病院しかない状態だ。

全国では15病院、1000いくつかの病院があるなかで、1割にも満たないような状況である。

支援病院がその役割を果たせるよう、厚生労働省としてもやっと考えてくれた。

我々としても病院歯科にかかったとしても、1点10円ではなく、1点13円、15円でもいいのではないか、と厚生労働省にも話した。

どうやら中医協でもそのような話がちらっと出ていたようだ。

症状と選択の問題もあるが、今回は診療所より病院を大幅に評価することのが、中医協の基本方針だ。

その中で病院歯科の評価が少しでも上がってくれればいいと、我々としては期待をしている。

厚生労働省側にも、そのことを伝えている。

答申という形で具体的に中身がどのように出てくるのか、期待の半面、期待が外れた時にはどのようなコメントをすべきかを、考えている状況だ。

患者の視点に立った歯科医療では、患者への指導管理と情報提供は別個にすべきだとずっと言い続けている。

ペーパー出しの問題は、結果としては芳しくなかったことから、算定要件をより明確化するという内容となった。

やはり項目ばかりいくら増やしても、臨床の現場ではますます負担となる。

そこで紙出しを忌避する方向もあるので、実際に患者さんを指導しながら1か月毎の管理をしていくのは、紙出しとは別の問題である。

患者の望む情報提供の内容や、図示・図説を盛り込む、としているが指導管理とは別立てにすべきだと、諮問が出る前に厚生労働省へ主張をしていきたいと考えている。

歯・口の状況と全身の健康の関わりも出ているので、何らかの新しい項目が追加される可能性がある。

また、図示・図説を盛り込むでは、か初診とのつながるという印象をもってしまう。

また、生活の質に配慮した歯科医療の充実では、義歯修理、歯科技工士の配置の有無がある。

歯科技工士が歯科診療所にいるか、いないかであり、いれば加算をするという考え方がある。

中医協で歯科技工士の存在を、明文化して出してきた面では評価ができると思う。

しかし、東京の現状、会員の実態と意識調査報告では、97%が外注であった。

東京都では歯科技工士は、歯科診療所内にはほとんどいない。

中医協のデータでは歯科技工士1万人が、歯科診療所にいることになっている。

全国で3万4000〜5000名の歯科技工士がいるが、中医協のデータのデータと実感が合わないと思われる。

歯科技工士の配置の有無で評価することに、若干疑問がある。

歯科の固有の技術の評価では、いろいろ出てきている。

歯周疾患、う蝕に対して、重要度、難易度、必要時間を勘案と書いてあるが、歯周基本治療とSPT(歯周病管理)をいじるのかと思われる状態だ。

また、う蝕に対しては、修形(修復形成)・充形(即時充填形成)をいじるか分からない。

レーザーに関しては、協会としても要望を出しており、何らかの形でいじってくるのかと思われる。

スケーリングに対して、レーザーの使用を認めてほしい。

軟組織下におけるレーザーの使用を認めるべきだと2年前から言ってきたが、それを取り上げる方向にきているのかどうかは分からないが、一応項目に上がっている。

義歯調整料の復活はありがたい。

月1回では窓口でそごをきたしやすい。

それでは義冠はどうするか、そこがはっきりとしないという状態がある。

義冠を評価しながらちゃんと調整するという形を、我々としては望みたい。

補管は消えるのか、財源がない時には、財源を補管に求めたが、2.09%の改定率では、500億、600億の財源がある中では補管を減らす(消えた)のかと判断をしている。

本日(1月22日)の中医協の公聴会(福島県)では、歯科(開業医)からは、口腔が急速に悪化することで、全身への影響は大きいことが述べられたようだ。

また、医科に比べて低い基本診療料について意見が出た。

歯科の部分については、念頭所感にも書いたが、歯科医療を確りとやることが、患者さんを元気にさせる基になるわけだ。

結局は、医療費の節約とながるのではないか、と情報を発信して理解を求めていく方向がやはり大事である。

今日の中医協の公聴会でも同じような発言があったという感じがしている。

また、パブリックコメントについては、協会として論議をした上で、今日、発信をした。

今のところでは、診療報酬改定への対応は以上である。

 

 <参考>

補綴治療に対する評価は極めて低く、大幅な引き上げが必要である。

高齢社会におけるブリッジ、有床義歯の需要は拡大しており、その役割は重要であることは言うまでもないが、そのためにも良質な補綴物の作成と修理を行う歯科技工士の技術と労働の正当な評価が必要である。

歯科医療機関での歯科技工士の雇用はわずか13%、20歳台の8割が離職という状態が放置されている。歯科技工士の確保、育成は、高齢社会における「生活の質に配慮した歯科医療の充実」する観点から極めて重要である。

このため、

1)歯科技工士を雇用している歯科医療機関、また、歯科技工所と定期的な連携を行っている歯科医療機関に対しては、義歯修理のみならず歯冠修復・欠損補綴すべてについて評価する。

2)口腔の状態が安定せず、変化をしやすい小児の義歯については、6ヶ月以内での再作成が可能となるように改善するとともに、小児義歯の適用範囲を拡大する。

3)咀嚼機能の改善に義歯(床)型の口腔内補助床を用いることにより、咀嚼機能の改善が図られることは臨床上明確なエビデンスがあることから、咀嚼機能改善治療のための評価をする。

 

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