週労働時間の平均は53.5時間
歯科技工士実態調査報告(上)
日本歯科技工士会は歯科技工界唯一の定期調査(3年毎)「2009歯科技工士実態調査報告」を1月21日発表した。
以下が主な内容である。
◎ 年収
年収に回答した1214人の平均は、432万円。
前回調査の平均は436万円なので、年収は横ばいで推移。
勤務者の平均年収404万円。
自営者はそれを約70万円上回る473万円。
◎ 仕事に対する満足度
満足感の高い順は、「責任のある仕事」「自由な裁量」「社会貢献」などで、これらを評価する人が比較的多かった。
また、「社会的ステータス」「収入」「生活レベル」「拘束時間」などでは、1割前後の人が満足するにとどまり、不満に感じる人が多い。
◎ 1週間の労働時間
週労働時間の平均は53.5時間。
週51時間以上が52.5%。
自民者の平均は61.0時間に及ぶが、勤務者では48.3時間。
また女性に比べると男性は9時間程度長時間労働であった。
◎ 休日
休日が決まっている人は勤務者でも半数。
年間休日が決まっている人の平均休日日数は全体で91.5日。
自営者の年間の平均休日日数は82.9日であるが、勤務者はそれを10日以上上回る93.3日。
勤務者の休日出勤の年間平均は9.6日であったが、自営者は25.9日。
◎ パソコン使用歴
現在パソコンを使っていない人は29.1%であり、パソコン利用者は7割。
パソコン利用者は前回調査66.7%から70.2%に増加した。
◎ インターネット利用状況
パソコンの利用で、自身でインターネット利用は46.2%、家族と共有している人が23.7%。
◎ 学術大会のプログラムについて
興味をもったものは、「特別講演」「デモンストレーション」「テーブルクリニック」がトップ3であった。
前回調査と比べ特別講演は、41.6%から44.0%へ関心が高まった。
また、一般講演は31.8%から33.1%となった。
デモンストレーションは35.9%から38.6%へ興味は高まった。
◎ ここ3年間の学習手段(回答重複)
メーカー主催20.0%
スタディグループ23.9%
月刊の専門誌41.1%
卒後研修期間10.4%
日本歯科技工学会の学術大会27.0%
県技等の生涯研修47.1%
◎ 実施した学習の経費
最大は「卒後研修期間」16.5万円(3年前は20.4万円)
メーカー主催4.0万円(3年前は4.0万円)
スタディグループ5.3万円(3年前は9.1万円)
日本歯科技工学会の学術大会3.3万円(3年前は3.3万円)
県技等の生涯研修1.2万円(3年前は1.1万円)
◎ 継続して学習したい分野
<教養部門>
経営(管理・税務)36.7%
同業種・異業種交流31.2%
教育(訓練)28.6%
労働問題(就労環境)27.4%
歯科保健管理(衛生学含む)18.5%
社会学系(医事法令含む)13.8%
<専門部門>
有床義歯系46.3%
歯冠修復系29.4%
咬合(咬合器、記録・再現法含む)27.8%
インプラント26.6%
歯科審美22.2%
実技実習・業手順17.2%
矯正5.7%
顎顔面補綴4.8%
なお、インプラントは前回23.5%から26.6%に向上したが、歯科審美は前回26.2%から22.2%へ低下。
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