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2013/10/24

第1回 歯科とアンチエイジング

歯科衛生士コラム 第1回

歯科とアンチエイジング
永瀬 佳奈  歯科衛生士

最近テレビや雑誌などで「アンチエイジング」という言葉がよく使われ、ちょっとした流行語になっています。

アンチエイジングとは、若くありたいという人々の純粋な願いに応え、できる限り老いを遅らせ、健康と若さを保とうという試みです。

長寿国である日本はいま高齢社会に入り、さまざまな問題を抱えています。しかし、高齢者であっても介護を受けず、健康で若々しく質の高い生活を送ることができれば、どれほど素晴らしい人生になることでしょう。

アンチエイジングの目的はまさにそこにあります。 そして最近では、歯科の中でもさまざまな分野からアンチエイジングへの取り組みが行われはじめています。

ちょっと余談ですが、私が思うアンチエイジングを実践している有名人というと、最近テレビでも活躍しているモデルの黒田知永子さん。現在46歳で高校生のお子さんがいらっしゃるとのことですが、とてもそうは見えません。あんなに可愛らしく年を重ねていけたらいいなあと思って、いつも感心しながら拝見しています。

そして、歯科医師の宝田恭子先生。歯科医師としてだけでなく、アンチエイジングのエキスパートとして、テレビや雑誌でも大活躍です。昨年出版された「オーラル宝田メソッド」もものすごい売れ行きで、書店の美容部門のコーナーには宝田先生の本がたくさん積み上げられています。実際にお会いする機会も多いのですが、近くで拝見しても本当にお若くて美しい方です。とても20代のお子さんが二人もいらっしゃるようには見えません。 でも、あれ程の若さを維持するには相当な努力が必要ですよね。

実際に宝田先生は、電車の中でも歯ブラシをしている時でも、ちょっとした合間にもエクササイズをしているのです。それも毎日。何事も毎日続けるということは本当に大変なことですよね。相当強い意志がなくては。だからこそ、人並み外れた若さと美貌を維持できるのですね。

私も30代後半に入り、日々からだのたるみや衰えを実感するようになってきました。何とかしなくてはと思い立ち、宝田先生が毎日実践されているエクササイズをやってみたのですが、毎日なんてとてもできません。週の半分以上は酔って帰ってきて、シャワーを浴びるのが精一杯の私には、黒田知永子さんや宝田先生のような歳のとり方は無理なのでしょうか。。。継続することの、そして若さを維持することの難しさを実感している今日この頃です。

少し話がそれましたが、ここからは、実際に歯科でもできるアンチエイジングについて考えてみたいと思います。

「口」は、美味しく食事を味わい笑顔を作って楽しく会話をする、私たちが幸せに生きていくうえで大切な機能を持っています。

歯が白くて美しい笑顔を作ることができれば、外見だけでなく精神的な部分でも若々しくなり、アンチエイジングを実践することができます。最近ではホワイトニングやマニキュアなどダメージの少ない方法もあり、加齢による変色・黄ばみはホワイトニングの最適応症でもあることから、その要望も年々高まりを見せています。

特にホワイトニングは私たち歯科衛生士が担う部分も多くあり、とてもやりがいのある分野です。昨年2月には日本歯科審美学会より、歯科衛生士を対象とした「ホワイトニングコーディネーター」も誕生しました。私も講師として携わっていますが、予想以上の反響で多くの申し込みがあり、これまでに約2000名のコーディネーターが誕生しました。今後も各地で認定試験も含めた講習会を行う予定ですので、まだ資格を取得していない歯科衛生士の方は、今からでもぜひお申し込みいただき、コーディネーターとして活躍の幅を広げていただきたいと思います。

白い歯という外見的な部分だけでなく、咀嚼や唾液、禁煙指導、食育、歯科人間ドックなども歯科からアプローチできるアンチエイジングです。

咀嚼は、何でもよく噛むことによって消化を助け、脳の働きを活性化します。また、よく噛むことで唾液の分泌も促進されますが、唾液を多く分泌することは、若さや健康を維持することになり、アンチエイジングにつながるのです。

喫煙は歯周病への影響だけでなく、老化の促進ということも視野に入れて禁煙指導することが必要になってきますし、アンチエイジングを実践するには正しい食生活の基本を身につけることも大切です。最近では足りない栄養素を手軽に摂取できるサプリメントに注目が集まっていますが、日本アンチエイジング歯科学会ではサプリメントアドバイザーの養成講座を行い、多くのサプリメントアドバイザーを誕生させてきました。サプリメントアドバイザーとして、外科処置の前後や歯周病、口内炎、味覚障害の患者さんなどには正しいサプリメントの情報を提供し栄養指導を行うことが求められはじめています。

歯科人間ドックは予防として取り入れることができますし、最近では口腔粘膜から行う遺伝子検査によって、骨密度や抗酸化、口腔癌を調べることができ、早期発見だけでなく予防に活かすこともできるようになりました。

また、これまで歯科治療に用いられてきたアマルガムや非貴金属などの重金属には、老化を促進させるフリーラジカルの発生を促す作用もあることから、デトックス(毒素排出)という観点からもこれらの金属を除去することが歯科で行うアンチエイジングの一つと考えられています。

 このように歯科からも取り組むことのできるアンチエイジングはたくさんあります。 いつまでも若々しく健康に人生を送ることができるよう、歯科医療を通じて少しでも貢献できれば、歯科衛生士としての喜びややりがいもさらに広がるのではないでしょうか。

 4月18、19、20日の3日間、日本アンチエイジング歯科学会が東京で開催されます。 歯科衛生士セッションでは、安生朝子さんにもご講演いただきますし、市民公開講座には美容研究家の佐伯チズさんも登場します。

宝田先生も実行委員として参加されていますので、ぜひたくさんのパワーを吸収しにいらしていただければと思います。

私も実行委員の一人として、多くの皆様のご参加をお待ちしております。

* 学術大会についての問い合わせ先

〒170-0003 東京都豊島区駒込1-43-9
(財)口腔保健協会 コンベンション事業部内  
日本アンチエイジング歯科学会第3回学術大会運営事務局
TEL 03−3947−8873
E-mail gakkai2@kokuhoken.or.jp

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