口腔灼熱症候群患者に関する新たな発見について

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▲「New findings on chronic pain syndrome in the mouth」
Mainly middle-aged and elderly women are affected by BMS
「On Characteristics of Burning Mouth Syndrome Patients」
中年・年配の女性に多くみられる口腔灼熱症候群とは?
今回、Dental Tribune Internationalはtoday (2018/11/14-11/16号)に掲載された、口腔灼熱症候群に関する記事の一部を紹介する。記事タイトルは、”New findings on chronic pain syndrome in the mouth”で、口腔灼熱症候群について初めて明らかとなった知見が中心に記載されている。日本の歯科臨床ではあまり馴染みのない疾患かもしれないが、近年、口腔灼熱症候群についての研究論文数が増加傾向で、注目が高まりつつある。本記事を通じて、口腔灼熱症候群に関する知識を再確認していただければ、幸いである。
口腔灼熱症候群の概要
口腔灼熱症候群を知らない読者のために、口腔灼熱症候群の概要について紹介する。まず、定義については、3ヵ月以上、1日2時間、口腔内の灼熱感や異常感覚を継続的に繰り返し、明らかな器質的病変を認めないものを、口腔灼熱症候群とする。中年以上の女性が症状を訴えることが多く、日本での有病率の調査では1~10%など、調査毎でバラつきがみられる。
口腔灼熱症候群の診断基準
  • ・症状が3カ月以上、1日2時間以上継続し、再発する
  • ・灼熱感を伴う疼痛を口腔粘膜表層のみに感じる
  • ・上記2項目に該当している
  • ・粘膜に器質的異常はなく、診査でも正常である
日本の医療では、舌痛症と口腔灼熱症候群を区別して考える。一方、海外では、舌痛症は口腔灼熱症候群の症状の一つとして捉える。ドライマウスや味覚の変化、うつ病なども、口腔灼熱症候群を診断する上で、重要なポイントである。
口腔灼熱症候群の症状
  • ・ヒリヒリやチクチクといった軽い疼痛を感じる
  • ・舌の疼痛が多く、歯肉、口唇、口蓋などにも痛みを感じる
  • 口腔内乾燥、味覚変化(金属味・苦味)を感じる
  • 睡眠障害やうつ病を併発している
口腔灼熱症候群に関する新たな知見
最後に、イエテボリ大学研究者Shikha Acharya氏の口腔灼熱症候群患者を対象に行ったアンケート調査などで、新たに判明したことを紹介する。
  • 1. 45%の患者が、味覚変化を感じた
  • 2. 73%の患者が、灼熱感・しびれを感じた
  • 3. 歯ぎしり、アレルギー、皮膚症状が認められる傾向がある
  • 4. 唾液中ムチンの変異や、重炭酸塩の量が減少している
今回のイエテボリ大学による研究が、口腔灼熱症候群の新たな診断基準の発展に貢献する可能性は高い。臨床所見において、器質的変化が認められないのにも関わらず、口腔粘膜の疼痛や、苦みなどの味覚変化、口腔乾燥症の症状を訴える患者に遭遇した際に、上記項目を頭の片隅に入れてほしい。本記事が読者の日常臨床の役に立てば幸いである。
By Dental Tribune International
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