フランチャコルタの奇跡 グイド・ベルルッキ

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フランチャコルタの奇跡 グイド・ベルルッキ

フランチャコルタ

フランチャコルタはイタリア北西部ロンバルディア州に位置し、同州最大の都市「ミラノ」から東に車で1時間ほどの丘陵地帯。その地名はシャンパーニュと同じく、スパーリングワインの名称、そしてその生産方法を現す「原産地呼称」ともなっている。
イゼーオ湖からさらに北にはアルプス山脈がそびえ、山から流れ来る冷たい風はイゼーオ湖を抜けることで寒さが和らぎ、ブドウの樹の生育に理想的で冷涼な風となる。またそれがブドウにフランチャコルタ特有のアロマをもたらしている。生産地域は南北に約20㎞、東西に約12㎞。この非常に小さな地域に2900ha余りのぶどう畑が広がり、全体の約75%にはシャルドネ、20%がピノ・ネロ(ピノ・ノワール)、残り5%にピノ・ビアンコが植えられている。
フランチャコルタはメトド・クラシコ製法のスパークリングワインとしては世界で最も厳格な規定の元、造られているといわれ、最低瓶内熟成期間がシャンパーニュは15ヶ月なのに対し、フランチャコルタは18ヶ月~60ヶ月。また収量も、シャンパーニュ12t/haに対しフランチャコルタは10t/haと制限されている。収穫はすべて手摘みで、房を傷つけないよう20㎏未満の小さなかごで丁寧に収穫することなど、厳しい規定がコンソルジオ(生産者組合)によって義務付けられている。
 この厳しい規定が世界に認められる高品質なワインを生み出しているのだ。

1961年

フランチャコルタの奇跡 グイド・ベルルッキ 1961年に発売された最初のボトルの3000本の中の1本。このボトルがフランチャコルタの出発点を物語っている。
この年の秋、グイド・ベルルッキ社から3000本だけの特別なワインが発売された。

そのワインはシャンパーニュと同じメトド・クラシコ(瓶内二次発酵)製法で造られた辛口ワインであり、フランチャコルタの歴史を切り開いた最初のワインとなった。「ピノ・デ・フランチャコルタ」という品名のこのワインはシャンパーニュに匹敵するメトド・クラシコのワインを造ることを夢見た1人の青年と、この土地で高品質なワインを造るべく優秀な醸造家を探していた1人の伯爵との出会いから始まった。

出会い

フランチャコルタの歴史はグイド・ベルルッキ伯爵と醸造家のフランコ・ズィリアーニ、この2人の出会いから始まった。
フランチャコルタの奇跡 グイド・ベルルッキ
左:フランコ・ズィリアーニ会長/右:パオロ・ズィリアーニ社長
ベルルッキは貴族の伯爵であり、この土地でワインを生産していたが、ワイン造りについては深い知識を持っているわけではなかった。生産するワインの質を高めるため有能な醸造家を探しており、現会長で醸造家のフランコと出会ったのだ。
ベルルッキ氏愛用のピアノ。音楽が趣味で家具に音符のマークをあしらうなど随所に好みが垣間見える。

彼らは当時の伯爵の住まいであった「パラッツォラーナ」で出会った。1500年代に建てられたこの建物は今でも賓客をもてなす場として使われていて、当時の面影を色濃く残す部屋に入ると、出会った当時のピアノを弾く伯爵と玄関から入ってくる若いフランコの姿が今にも思い浮かんでくるようだ。
フランコはこの土地のブドウと気候がシャンパーニュに匹敵するスパークリングワインを生み出すと確信し、ベルルッキのもとでスパークリングワインの生産を始めた。初めは趣味程度にやっていたものが、1961年には製品として出荷され、次第に周りから評価をされるようになった。そして、50年という短い期間で世界のトップ生産地として認識されるまでの成功をおさめ、「フランチャコルタの奇跡」を起こしたのだった。

グイド・ベルルッキ

ベルルッキ社はフランチャコルタの中心にワイナリーを構え、地域全体の約5分の1となる、約550haの畑を所有し、年間約440万本のフランチャコルタを生産している国内トップクラスのワインメーカーだ。
 所有する畑はすべてBio認定を受けた有機栽培を行い、フランチャコルタのトップ生産者として常に高品質なワインを造り、世に贈り出している。
地下カーヴには1961年にリリースした初のフランチャコルタ3000本の内の1本が現存し展示されている

ベルルッキの地下カーブ。気温は常に12~13℃に保たれている。
このボトルはカンティーナ(ワイナリー)を訪れた者にベルルッキのフランチャコルタにおける偉大さを示し、ワイナリーとフランチャコルタの短くも深い歴史を感じさせるだろう。
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