訪問歯科衛生士セミナー ~超高齢社会日本で歯科衛生士に求められること~

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8月19日に東京都千代田区において株式会社LIFULLの新規歯科事業「おうちで歯科」主催で「訪問歯科衛生士セミナー~超高齢社会日本で歯科衛生士に求められること~」が開催された。歯科医療現場で働く歯科衛生士の数が足りておらず、食べる事が困難になっている生活者を苦手とする生活者が増えている現状を踏まえ、「おうちで歯科」は「口から食べる」をテーマとし、歯科衛生士向けのセミナーを定期的に開催している。当日のセミナー受講者数は20名程で、会場は満席に近かった。参加者の大半は、復職を検討している歯科衛生士や訪問歯科診療に興味を抱いている歯科衛生士であった。セミナー講師は口腔栄養サポートチームレインボーの「篠原弓月」先生と「川野麻子」先生で、両名共に現役の歯科衛生士として活躍されている。講演の後に1時間の座談会が催され、参加者の間で活発な意見交換が行われた。

講演内容は、在宅療養者の抱えている口腔内トラブルや、歯科衛生士の就業状況、訪問歯科を復職先として勧める理由、訪問歯科衛生士としての心構え・重要な役割など、多義に渡っていた。今年から「口腔機能低下症」が新病名として認められ、歯科診療報酬改定において「口腔機能管理加算(100点)」が新設されたことや、とあるアンケート調査で、歯科衛生士の半分以上が摂食嚥下訓練に関する技術を修得する必要性を感じていると回答していることなど、参加者の多くの関心を引く内容が満載だった。さらに、訪問歯科の受診を希望する患者の多くは摂食嚥下に関連した不定愁訴を抱いていることから、摂食嚥下に精通した訪問歯科衛生士を育成する必要性があると考えられる。

篠原先生は講演の中で、「患者と患者の家族と生きる喜びを共有できることが訪問歯科衛生士のやりがいとして大きい。」と言及された。また、川野先生は「訪問歯科衛生士のやりがいは患者の人生の最終章を口腔を通じて快適に過ごしてもらうためのサポートができること。」と述べている。外来では決して経験できないことを訪問歯科では経験でき、かつ訪問歯科には訪問歯科のやりがいが十分あるということをセミナー参加者の多くが実感したに違いない。子育てが落ち着き歯科衛生士としてもう一度現場復帰したい、訪問歯科について知りたい、摂食嚥下にもアプローチできる歯科衛生士になりたいという想いをお持ちの方は、株式会社LIFULL「おうちで歯科」が開催する訪問歯科衛生士セミナーに参加されることをお勧めする。
古川 雄亮(ふるかわ ゆうすけ)
  • 日本矯正歯科学会 所属

東北大学歯学部卒業後、九州大学大学院歯学府博士課程歯科矯正学分野および博士課程リーディングプログラム九州大学決断科学大学院プログラム修了。歯科医師(歯学博士)。バングラデシュやカンボジアにおいて国際歯科研究に従事。2018年より、ボリビアのコチャバンバで外来・訪問歯科診療に携わり、7月から株式会社メディカルネットに所属。主に、DentWaveやDentalTribuneなどのポータルサイトにおける記事製作に携わり、現在に至る。

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