日本臨床歯科CADCAM学会レポート 日本臨床歯科CADCAM学会 関東・甲信越支部会が歯科衛生士部会・歯科技工士部会を発足

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2024年3月20日 一般社団法人日本臨床歯科CADCAM学会 関東・甲信越支部会(支部長 歯科医師 佐久間利喜)大会長 歯科医師 片山 慶祐がプルデンシャル生命首都圏第6支社で開催されました。

特別講演はアライナー矯正の第一人者 松岡伸也先生5名の会員発表、他多くの企業が最新医療機器を持ち込み参加者が手に取り触れる機会にも恵まれていました。

今回は支部長や副支部長・幹部メンバーが変わってからはじめての支部会開催になります。

保険改定とCADCAM学会

今年は特に保険改定でのCADCAMの存在価値の期待も高くなり益々歯科業界で学会の役割が重要になりました。それと同時に今まで以上に医療スタッフとCADCAM関連の最新医療機器との関わり・適切な使用方法・効果的な活用・医療コミュニケーションの変化など学校教育だけでは追いつかない多くの課題が明確になりました。

支部長 佐久間利喜

歯科においてのデジタル化は加速度を増し、さらなる領域へ私たちを導いております。正しい技術と情報を会員間で共有することはもちろん広く国民の皆様へ伝えることも学会の役目であると日々感じております。

超少子高齢化の現在、社会制度自体が変革の時期に来ております。生産年齢人口の変化は歯科医院の運営にも大きく影響が出てきております。次の世代への道を示していくこと、歯科医師だけでなく、歯科技工士、歯科衛生士、また全ての歯科医療従事者の役に立てることを命題に関東・甲信越関係者一同と様々な活動で業界に貢献していきたいと思います。

一般社団法人 日本臨床歯科CADCAM学会 (JSCAD) 関東・甲信越支部

歯科衛生士部会・歯科技工士会の発足

大きな活動を即行うのは難しいけれど、まずは関東甲信越関係者でその課題を一つひとつ丁寧に解消し、チームが一丸となれる環境を整備してみたいという幹部関係者の想いが形になりこの度歯科衛生士部会・歯科技工士部会が発足しました。初代歯科衛生士部会 部長は歯科衛生士でリカレント教育やマーケティング・商品開発でも30年の実績がある組織の代表 濵田真理子氏(H.M’s COLLECTION 代表)が就任。
本部 歯科衛生士部会 衛生士担当 片山 慶祐
役員 歯科衛生士部会 衛生士担当 北條 泰
歯科衛生士部会 部長 濵田 真理子
歯科衛生士部会 副部長 穴沢 有沙
歯科衛生士部会 副部長 菅原 舞子

濵田真理子挨拶

【Computer Aided Design】・【Computer Aided Manufacturing】は某企業で商品開発のアドバイザーに就任していた時、R&D事業部でCAD事業部とCAM事業部で別々で存在を知り関わりました。
※CAD(キャド)=コンピュータ支援による設計のこと《コンピュータ上で設計や製図を行うツール》
※CAM(キャム)=コンピュータ支援による製造のこと《CADで作成した図面を基に機械での加工に必要な数値制御プログラムなどを作成するツール》

その後はCADCAMツールが登場し部署も統一されCADシステムで作成した設計データをCAMに出力して加工を行うことができる環境に成長し数々の商品開発で関わってきました。歯科での出会いはその後になります。

CADCAMを使いこなす分野ではCAE(シーエーイー)=Computer Aided Engineeringという主にコンピュータ上でシミュレーションや解析を行うためのツールがあります。目に見えない現象を高度なシミュレーション・解析して可視化できます。それによりCADでの設計やCAMでのプログラムの検証や改善に利用できます。

歯科も医療現場で手軽に光学印象が活用できる環境を考えると、その使い手としての歯科衛生士の存在は特にCADCAMの分野には必須不可欠となると期待しています。

CADCAMを使いこなす医療スタッフの存在は医療の質の向上と医療経営成長のカギになる

近年、市場価格に影響されない⾦属の代替材料の需要は増加しています。また今後の人材不足はデジタル技術を活用し生産性や質の向上を図るという動きも出てきました。今回の診療報酬改定では、適応範囲の拡大や新たな⻭科補綴物の保険適用だけでなくCAD/CAMインレーにおける光学印象も保険適用になりました。

デジタル技術の利用が推進される中、新たに⻭科医師と⻭科技⼯⼠が連携して業務をおこなった時に点数が加算されるという歯科技工士の活動の場も広がりました。光学印象も益々スキルレス&豊富な情報を入手できる商品に改変されていく中、歯科衛生士の光学印象の使用や活用は良し悪しで語るレベルではなくなりました。

既にデジタルデータのメリットを活かした定量的な検査は患者の現在の状況の分析、治療前の現在に比べた治療後のシュミレーションの把握、過去の確認など患者情報の蓄積にも活用できています。このように可能性が豊富にある分野だからこそさらにこの分野の様々な医療機器を使いこなす重要な存在となる歯科衛生士の関与にも点数がつくのを期待しています。

今出来ることは一つひとつ新しい行動に対して慎重に慎重を重ね信用を積み重ね実績を増やしていくことです。関係者一丸となってこの分野の《あったらいいな》を整えていきます。様々な知識と技術を学びたいと思う歯科衛生士・歯科技工士の方の入会や会場でお会いできるのを関係者一同楽しみにしています。
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