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ロンドン(英国):メンタルヘルス財団は、「メンタルヘルス啓発週間」を開催し、英国の住民に自分の心の健康状態を把握するよう呼びかけました。これを記念して、歯科医療従事者連盟(DPA)は、歯科医院にメンタルヘルスの優先順位を高めるよう呼びかける「歯科医院におけるメンタルヘルス・ウェルネス」という枠組みを立ち上げました。
DPAの「歯科医院におけるメンタルヘルス・ウェルネス」の運営グループは、元歯科看護師でメンタルヘルス救急隊員のFiona Ellwood氏(BEM)と、元英国歯科医師会(BDA)会長で「歯科におけるプロービング・ストレス」プロジェクトの議長を務めたRoz McMullan博士が中心となって運営しています。DPAは、このフレームワークを通じて、英国の歯科医療従事者が職場でメンタルヘルスの問題を発見した際に、タイムリーかつ適切な行動をとれるようにすることを目指しています。
昨年、デンタルトリビューンインターナショナルが報じたように、歯科医師は職業的な燃え尽き症候群やうつ病、その他数え切れないほどの精神的な問題を抱えやすい職業です。これらの問題は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの間、特に歯科医師が日常業務の中でウイルスに感染するリスクが非常に高くなっていることから、一般的に激化しています。
このような状況に対処するため、DPAは、英国の全ての歯科医院にメンタルヘルス・ウェルネス担当者を任命し、他の全てのスタッフにストレス認識トレーニングを提供し、職場におけるメンタルヘルスの問題の抑圧を継続的に行う事を呼びかけています。この取り組みは、BDA、英国公衆衛生サービス、英国歯科矯正学会など、多くの歯科専門団体に支持されています。
歯科医師会の政策・研究プログラムの責任者であるRebecca Cooper氏は、この取り組みの開始について次のように述べています。「メンタルヘルスについての会話は奨励されるべきです。また、歯科医療従事者は自らの経験を共有し、メンタルヘルスの向上と保護のためにどのような措置を講じるべきかを考えるべきです。」
「この新しいフレームワークは、歯科医療従事者の精神的健康を促進する為の、明確でシンプルな日常生活の指針を提供しています。歯科医療従事者のメンタルヘルスは、安全で効果的な、人を中心としたケアを提供する上で重要な役割を果たしており、このフレームワークは重要な一歩となります。」とCooper氏は付け加えました。
記事提供
© Dental Tribune
ライター
Brendan Day, Dental Tribune International