衆議院議員選挙に当選した川口浩さんに聞く

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歯科の大切さは身をもって体験している

 

  衆議院議員選挙の北関東ブロックに民主党から立候補し当選した川口浩さんに取材した。常総線新取手駅にグリーン歯科の3階建てのビルがあった。建物全体がグリーンである。川口さんは診療中であった。しばし待つ間、マスメディアからの取材の電話が入る。あるいは、祝福の電話が入り、川口さんは電話に出てお礼を述べていた。

以下の質問に答えてもらった。

 

—  歯科医師になった動機は?

 

川口 サラリーマンになるつもりでいたが、手に職を付ける必要もある。職は医者か大工などであるが、医者は夜中に起こされると思って、歯医者になった。

— 県会議員になった動機は?

川口 取手選出の民主党衆議院議員の小泉俊明さんと知り合い、議員になることを薦められた。

— 今回の衆議院選挙に出馬した経緯は?

川口 民主党の茨城県歯科医師連盟支部があり、その活動を通じて小沢一郎さんの一新会から、手を挙げてほしい要請された。

— これまでの活動の分野は?

川口 文教と治安委員会に所属していた。

その前は医療と福祉分野だった。

— 衆議院議員になろうとした、思いは何か。

川口 医師会の先生方が民主党を支援して、懸命に頑張ってくれたのだから、その声を無にできないと思った。例えば、介護保険の見直し一つにしても、現場の声が反映されず勝手にやられている。後期高齢者医療制度も、誰が何のために考えらのかが曖昧で、欠陥があった。私は介護支援専門員でもあり、介護現場に出ているので多くの問題に突き当たってきた.

— 歯科医療が疲弊しており、その対策が期待されている。

今回の民主党のマニフェストには歯科医療問題も取り上げられているが。川口 うちには子ども3人がいるが、何んで歯医者にならなければならないんだ、という状況だ。我々が歯学部に入ったころと、今とではステータスがまったく違ってしまった。5人の歯科医師は集まるったら、1人は年収が300万円以下のワーキングプアの状態で、これはちょっとおかし。人の命、健康に関わる分野であるにも関わらず、優秀な人材は集まってこない。これを、指をくわえて見ていたら、とんでもないことになるという思いがある。

— 歯科は生きることに関わる重要な分野であるが、軽視されている。

川口 平成7年ころから保健センターなどに頼まれて、在宅の患者さんの往診治療を続けてきている。歯科の大切さは身をもって体験している。実際、寝たきりのおばあちゃんが、元気になった。私は診療所の中にずっと居たら、政治家にならなかったかもしれない。在宅に行くと、独り住まいで寝たきりで、誰も出て来ない家もある。あるいは老老介護の現状もある。もう少し、行政も気遣いをしてほしいと思う。

— 桜井充参議院議員との、今後の連携も期待させています。

川口 桜井さんとは、私が県会議員になる前から接点があり、民主党の歯科医師連盟茨城支部を結成するときも、講演をしていただいた。医療を減らそうと思ったら、理想を言えば死ぬまで自分の口で人は食べることだ。

— 食育推進を含め、噛むことの大切さを国民に知らせる必要がある。

川口 その部分がないがしろにされている。簡単に胃婁にしてしまうことに、疑問がある。後期高齢者医療制度の問題でも、制度を考え前に人間の尊厳、死ぬ権利も論議されるべきだ。しかし、老老介護でたいしたもんだ、と思ったのは介護することが生き甲斐になっている人もいたことである。そこで、介護していた人が死んでしまうと、ポッカリと穴が開いて気が抜け、うつ病のような状態となってしまった。介護には色々なパターンがあるものだ。

— 介護現場も疲弊しています。

川口 現場を知らないと画一的となる。介護の現場は千差万別であるので、臨機応変な対応がされる制度にすることが必要である。

— 現場へ行けば、何か見えてくる。机上では分からないことがと多いと思うが。

川口 前回の県会でも言ったが、お役人が机の上で計算して、その数字に当てはめようとすると、絶対とんでもないことになる指摘をしたが、案の定そのようになってしまった。大切なことは、幸福に生きることだ。

— 座右の銘?

川口 現状維持は、退歩に通じる。もう一つ挙げるとすれば、何故の追求。

— 歯科界を含め、問題の発見が期待されている。

川口 何故なんだろ? の繰り返しだ。

— 尊敬する人は?

川口 アルベルト・シュバイツァーとマザー・テレサ。

— 好きな歴史小説は?

川口 坂の上の雲、スケールが大きく、刺激を感じる。

 

<川口浩さんの略歴>

昭和30年東京・渋谷区に生まれ、板橋区で育つ。昭和54年東京歯科大学卒業。昭和55年取手市新取手にグリーン歯科を開設。平成14年12月茨城県議会議員に当選。民主党茨城県連常任幹事

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