歯科 50 万署名推進ニュース NO.17

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(2011.12.6 FAX2 枚)発行:「保険で良い歯科医療を」全国連絡会事務局 

連絡先:全国保険医団体連合会内(TEL:03-3375-5120 FAX:03-3375-1862)部内資料

◆ 歯科国会請願署名が厚生労働委員会に付託 

41人の衆参国会議員が紹介議員に 

 今国会に提出された「お金の心配がない『保険で良い歯科医療』の実現を求める請願署名」が、民主、共産、みんな、社民、無所属の衆議院議員 30 人、参議院議員 11 人が紹介議員となり、厚生労働委員会に付託されました。 

 民主党は、請願の受付の窓口を幹事長室一本化している関係で、紹介議員になることを躊躇したり、断ったりする民主党議員も増えていると報告されていますが、今回の請願署名では、14 人の民主党国会議員が紹介議員となっています。 

紹介議員は以下のとおりです。 

<衆議院議員>阿部知子(社民・比例南関東)、石川知裕(無・北海道)、磯谷香代子(民主・

比例東海)、大西健介(民主・愛知)、大山昌宏(民主・比例東海)、岡本充功(民主・愛知)、笠井 亮(共産・比例東京)、亀井静香(国民・広島)、川口浩(民主・比例北関東)、穀田恵二(共産・比例近畿)、近藤昭一(民主・愛知)、佐々木憲昭(共産・比例東海)、佐藤ゆうこ(無・愛知)、志位和夫(共産・比例南関東)、塩川鉄也(共産・比例北関東)、重野安正(社民・大分)、高橋千鶴子(共産・比例東北)、照屋寛徳(社民・沖縄)、永江孝子(民主・比例四国)、中島隆利(社民・比例九州)、仁木博文(民主・比例四国)、初鹿明博(民主・東京)、服部良一(社民・比例近畿)、樋口俊一(民主・比例近畿)、松本龍(民主党・福岡)、宮崎岳志(民主・群馬)、宮本岳志(共産・比例近畿)、森山浩行(民主・大阪)吉井英勝(共産・比例近畿)、吉田統彦(民主・比例東海)、渡部恒三(民主・福島) 

<参議院議員>市田忠義(共産・比例)、井上哲士(共産・比例)、大久保潔重(民主・長崎)、大塚耕平(民主・愛知)、紙智子(共産・比例)、川田龍平(みんな・東京)、佐藤ゆかり(自民・比例)、谷岡郁子(民主・愛知)、田村智子(共産・比例)、福島みずほ(社民・比例)、山下芳生(共産・比例) 

◆ 12.1保険で良い歯科医療の実現を求め国会集会 №2 

12 月 1 日に開催された「保険で良い歯科医療の実現を求める国会内集会」では各地、各団体、個人から発言がありました。

その概要を報告します(文責事務局)。 

◎庄司聖さん(島根・歯科医師)・・・民医連では 2 年前、歯科の受診抑制の結果、口腔崩壊がすすんでいるという「歯科酷暑」を発表した。

その後、2年経過しても改善されず、経済的理由が一番で受診ができていない状況がある全国 113 歯科診療所のうち 24 診療所で無料定額診療事業をおこなっている。各事業所からサンプル調査を行い、無料低額診療事業を利用する患者の口腔内の状況をDMF歯数から比較してみた。

生保患者は全国平均と比べてもDMF歯数が高く、無低診利用患者はさらに高い傾向にあることがわかる。

中でも欠損歯が多いのが特徴。

引き続き事例集を集めて「歯科酷暑」として発表していきたい。 

◎井上博之さん(宮城県保険医協会・歯科医師)・・・宮城県での歯科受診は前年比 50%に落ち込んだが、8 月は前年比 115%まで伸びた。

先月保険医協会の会員に調査したが、「『受診を控えていたがこの際悪いところは全部直したい』、『とくに補てつ関係の治療を希望する人がほとんど』などの声が寄せられた」、「ここ数年は全身の治療は治しても歯の治療は後回しという傾向があったが、窓口負担がなくなりこうした状況を間近でみるにあたり正直驚いている」などの声が多数

寄せられている。患者さんも増え予約がなかなかとれない状況。

来患者さんの殆どが重症の方で、窓口負担免除措置の期限が切れる 2 月末までには到底終わらない。被災地の生活支援のために窓口負担免除措置の延長と、被災地の経験を生かし、窓口負担軽減の実現を求めていきたい。 

◎吉岡正雄さん(兵庫県連絡会代表世話人・歯科医師)・・・連絡会は結成して 2 年、様々な活動にとりくんでいる。

自治体請願や街頭宣伝署名では、歯科医師はもちろんだが、医科の先生にも協力

いただいている。自治体請願では過半数を突破した。

講演会では、兵庫県歯科医師会、県技工士会、県衛生士会などの協賛をいただくまでになっている。今回の全国連絡会の署名は、コンパクトでわかりやすいと評判がよく、受付に置いておくだけで患者さんが署名してくれる状況。

その一方でこの署名にとりくむ歯科医師が少ないのも現状で、今後とも頑張っていきたい。 

◎大藪憲治さん(愛知県連絡会代表・歯科医師)...愛知県連絡会では6 万筆目標に対し 4 万 7 千筆という状況。

歯科医療の厳しい現状は先ほど挨拶した国会議員も含めて今では共通認識となってい

る。

にもかかわらず、歯科医師の取り組みが弱いのではないか。

署名項目の内容を患者さんがみてノーとは言わない。国会議員を後押しするためにもこの署名に取り組むべき。

患者さんは話せば歯科の重要性を必ずわかってくれる。

しかし治療費が何とかならないかと相談されるのが今の現状。

それを変えるためにもわれわれが立ち上がるべきだと思う。 

◎山上紘志さん(大阪連絡会・歯科医師)・・・先ほど議員要請してきた。

ある民主党議員はこれまで過去 2 回請願署名を受け取ってくれたが今回は断られた。

秘書からは、国民や患者さんの熱い思

いこもった署名を受け取ってもらうよう運動団体が野田総理大臣などに要請してはどうかと言われた。

運動の一環として働きかけを強めていきたい。 

◎西川勝美さん(大阪連絡会・歯科技工士)・・・歯科技工士学校は今大変な状況になっている。

平成15 年に比べ、平成 23 年には廃校が 14 校、定員が 800 名減、入学者は 1000 名減と激減している。

また中退者が 300 人、今年 3 月卒業の資格取得者も 8 ヶ月間で離職率は 26・4%、来年 3 月までの 1 年間で 50%を超えるだろう。

現在 40 歳代後半から 60 歳代が多く、あと何年で退職し、若い技工士も減るなかで、国民の歯科医療を担えない状況。

最善かつ安全な歯科医療を受けることは国民、患者さんの基本的な権利。

歯科医療に携わる者はその権利に応えるべく責任と役割がある。

その点で厚労省は平成 17 年度通知を廃止し、海外委託技工を考え直してもらいたい。 

◎吉村三奈さん(東京・歯科衛生士)・・・今回署名を院所で 7000 筆を集めた。声をかけると患者さんからも頑張ってとエールを送られる。

窓口負担の軽減は患者さんにとって切実で大切なことだと感じている。

次回診療報酬改定の歯科衛生士の同行加算は歯科医療従事者の運動の反映だと思う。

東京都内では 40 数%でしか雇用されていない状況で、口腔ケアの専門家である歯科衛生士がどこの歯科医院でも雇われる状況でなければ地域の歯科医療は守れないのではないか。 

◎木船敏郎さん(大分連絡会世話人・歯科医師)・・・当初署名がすすまなかったが、「受診定額負担」がマスコミで報道され始めると、署名が盛り上がった。大分では夏休みに歯科検診が無料で受けられる制度があるが、毎年受診する子どもが増えている。口腔内の状況が良くない子どもが多く見られた。

9 月に一歳半検診で 300 円のフッ素塗布をお金がないから敬遠する母親が多い。保険

の範囲を広げて窓口負担を軽減する運動を皆さんと一緒に力をあわせてやっていきたい。

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