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ニュース

2009/03/02

厚生労働省・行政・政治

医療ニーズの高い医療機器 等の早期導入を検討

検討会議事録 開催日:平成20年10月29日(水) 場所:航空会館 501・502会議室 照会先:医薬食品局審査管理課  医療機器審査管理室 担当:田中・田畑        電話:03-5253-1111(内2787)   ○北村座長 本日の議題は2品目の早期導入の検討対象医療機器についての御議論をいただきたいと 思います。まずは事務局から確認事項のお願いをいたします。 ○医療機器審査管理室長 今回検討いただきます顎関節用人工関節及び頭蓋内動脈ステントでございます。 ○事務局 本年2月に選定いただきました4品目のうち顎関節用人工関節、前回選定いただきました8品目のうち頭蓋内動脈ステントの2品目の審議をお願いいたしております。本日審議予定の顎関節用人工関節につきましては、主担当をワーキンググループの委員である東京医科歯科大学医学総合研究科顎顔面外科教授の天笠光雄委員に、副担当を本検討会の委員である東京医科歯科大学整形外科学分野教授の四宮謙一委員にお願いいたしまして、ワーキンググループの報告書を御作成いただいております。   ○北村座長 まず、顎関節用人工関節の検討ということで、本検討会委員であります四宮謙一委員から、ワーキンググループリポートの説明をお願いしたいと思います。 ○四宮委員 それでは、ワーキンググループの報告をいたします。資料5でございます。 医療機器の名称は、顎関節用人工関節。  対象疾患は、損傷または疾患のある顎関節を再建することを目的に使用する。検討医療機器名は、TMJ Joint Replacement System。外国の承認状況は、欧州と米国で承認されておりますが、適応としましては、そこに ありますように、1.関節の状態:変形性関節炎、外傷性関節炎、慢性関節リウマチ。 2.過剰な異所性骨形成を伴う再発性強直症。3.他の処置が失敗した場合の修復処置。 4.無血管性壊死。5.複数回手術を受けた関節。6.骨折。7.機能的変形。8.悪 性病変。9.重い解剖学的不具合を伴う関節の変更または骨吸収。10。発達異常。  欧州も同様でございます。  対象医療機器の概要についてお話しします。 本品は、側頭下顎関節部分(下顎骨頭及び関節窩)の交換用に設計された人工顎関節全置換システムであり、顎関節の再建を目的に使用されるものである。コバルト−クロム・モリブデン合金製下顎骨頭コンポーネント、側頭骨下顎窩と関節結節からなる超高分子ポリエチレン製関節窩コンポーネント及びチタン合金製の下顎骨頭スクリュー及び関節窩スクリューの4種類で構成され、専用手術器具がセットされている。  なお、人工下顎窩と下顎骨頭が組み合わされた一体のシステムとなっており、下顎骨骨頭コンポーネントの裏側には骨との結合性を向上させるため、プラズマ溶接によりチタン粉がコーティングされている。  ページ2に行きます。 対象疾患につきましては、顎関節疾患の多くは、保存的治療が行われており、保存的治療が奏功しない数%の患者に対し手術が行われている現状である。 顎関節の器質的変化と機能障害が伴っており、保存的治療や他の手術では治癒または症状の軽快が望めない顎関節疾患患者が本品の適応となる。具体的には、高度な変形性顎関節症、修復不可能な顎関節骨折、顎関節強直症、顎関節腫瘍、既に手術が行われ、整形手術などでは修復が困難な顎関節障害者などが挙げられる。現在、我が国では、関節再建術及び関節窩の疾患に対応し必要な人工関節窩を含む人工関節は未だ導入されていないことから、これらの疾患に対しては長期にわたる保存的療法、関節形成術、あるいは顎関節強直症に対する顎関節受動術が行われている。該当患者の詳細な数字を挙げることは不可能であるが、ある病院の状況から推察する と、顎関節疾患患者は年間新患患者数およそ6,000名の10〜15%に当たる600〜900名程度が該当するものと思われる。そのうち手術対象となるのは数%(およそ10〜30名)であり、当該機器の適応となると考えられる患者は手術患者の半数以下と推定される。医療上の有用性についてでありますが、上述したとおり、対象疾患に対する既存の治療法の選択肢は限られており、必ずしも適切な治療を受けられていないのが現状である。顎関節強直症に対する顎関節受動術で整復できない例や関節突起(下顎頭)骨折の症例では、下顎枝の長さが減少している等のため、当該関節に対する外科的処置が困難であり、疼痛管理のための薬物投与のみが治療法であることから開口状態になり、咀嚼が困難となる。  提出された文献によれば、224例中329関節の症状例で3年以上の観察例が118関節で観察され、満足度は99%とされ、また、224例中3年における最大切歯間距離を測定した85例で、平均距離は29.3mm、術前の20.1mmをおよそ1cm上回っていたとされる。有害事象としてはデバイスを抜去したものが15例(6.7%)、抜去を行わなかったが、 その他の有害事象は94例に見られたが、この有害事象には関係ないものも含まれており、実際にはこの数字よりかなり少ないと考えられる。 以上の結果からは、本装置が有用であろうと推察される。諸外国における使用状況について述べますと、これまでに年間約1,000症例が米国において使用されており、その他EUでは年間約400症例、カナダでは年間300症例に使用されております。なお、その他の使用国としては、南米ではブラジル、メキシコ、コロンビア、欧州で はオーストラリア、その他ではエジプト、プエルトリコ等の国があります。我が国における開発状況ですが、本品につきましては、Biomet Microfixation,Incの 日本国内販売代理店である株式会社メディカルユーアンドエイにおいて承認申請の検討が過去行われたが、本邦では対象疾患数が非常にわずかであって、症例数の確保が難しいことから、臨床治験の実施が困難であるとの判断により承認申請を断念している。  なお、日本国内では顎関節として機能する人工骨頭を有する人工下顎関節インプラントと、それを下顎に固定するプレートが供給されているのみであり、関節窩の疾患に対して、完全な関節機能を有するインプラントは導入されていない。   検討結果ですが、対象患者数は少ないものの、当該疾患に対する治療方法が少ない現状を踏まえると、既存の治療法で回復が困難な患者にとっては顎関節の形態と機能の回復か望める本品のような下顎骨機能を有する人工関節全置換システムはQOLの向上に極めて有用であり、導入が期待される。  問題は、本装置が日本人の規格に合うかどうか、また、本装置が長期に使用可能であるかという点である。導入に当たっては、日本人の規格への適合性や米国における市販後の長期的使用成績に関する情報を確認することが望ましい。 また、本機器装着術において顔面神経麻痺の発現がないかについても情報を確認するということであります。副のワーキンググループの委員としまして若干の意見がございます。私、整形外科医ですので、人工関節というのはよく周囲で使っているわけですが、そういうことを考えまして、人工関節ほど手術後に機能的に向上する手術というのは我々の中でもないぐらい、人工関節そのものは非常にいいということです。 ただ、問題点がいろいろございます。資料がございますが、例えば、フォローアップレイトが3年で329で118ですから、約3分の1のフォローで99%有効であるとか、そういう面で、科学的な根拠としては、提出された資料におきましては不十分であると考えております。それから、主査が述べておりますように、日本人の骨、体格、あるいは顔の形も違いますので、そういうのに本当に合うかというところが若干心配であります。  もう一つは、整形外科で使うような人工関節は、基本的にはクリーンルームのような 非常に清潔な場所で手術をいたします。それでも約1%感染が出ております。それから、10〜20年で関節が緩くなってきて、それをリビジョンする例が10%程度ございます。そういうことを考えますと、非常に洗練された、あるいは訓練された外科医が、適切 な施設を持っている場所で手術をすることが、将来的に、もし申請されたような場合に 望まれる。しかも、顔面神経麻痺等を起こすと大変重篤な合併症を引き起こしますので、そう簡単な手術ではないということを付け加えさせていただきます。  以上です。 ○北村座長 四宮先生、ありがとうございました。事務局から何か追加ございますか。○医療供給審査管理室長 特にございません。 ○北村座長 それでは、御質問、あるいは御意見、御討議をお願いしたいんですが、まず、カナダの人口で年間300例あるのに、日本の人口でおよそ10〜30名と10分の1になっているんですね。これはやはり外国人に多い病気ですか。 ○四宮委員 私は整形外科ですから、本当のことを言うと専門ではありませんけれども、そうではないと思うんです。○北村座長 ちょっと難しい手術だろうとおっしゃいましたけれども、これをやってい る主な外科医は口腔外科の人ですか。○四宮委員 人工骨頭に対しては、多分、口腔外科がやっていると思うんですけれども、本来は頭頸部外科とか耳鼻科が行うべきだと思います。○北村座長 その辺は境界領域的なんですか。○四宮委員 境界領域です。やはり医師が行うべきだと思います。例えば、悪性疾患はあるわけですから、全身的なことがあるわけで、それは当然医師が行うべきだと思います。○医療機器審査管理室長 先生、済みません。この症例数ですけれども、患者数の推定が難しくて、天笠先生の方からは、ある病院の実態ということで、外来新患6,000名ぐらいの病院で、この対象になるのが大体10〜30の半分ですので、5〜15名ぐらいです。○四宮委員 多分、うちだと思うんです。○北村座長 1病院で30あれば、全然少なくないね。でも、前に、メディカルユーアン ドエイ社で、稀少疾患であるがゆえに治験を断念したとなっています。○医療機器審査管理室長 多分、口腔外科でやられているのが、頭頸部外科なのかですけれども、どこでも歯医者さんならできるという話ではないので、日本全体の患者数は わかりませんけれども、アメリカでも年間1,000例程度ということですので、日本でんなに多い疾患ではないというふうに理解しているんです。○北村座長 今まで日本では1回も使われたことはないんですか。○四宮委員 これは使っていないはずです。要するに、顎関節症というのは世の中に非常に多くて、例えばナイトピースとか、そういうことで、口腔外科領域で保存的治療をされて、結構よくなる場合がある。 ただ、交通事故などで、例えば、顎関節をつぶしたとか、あるいは骨腫瘍でつぶれてしまったとすると、修復のしようがないわけです。 そういう場合の患者さんが対応されるということで、めちゃ多いとは思いませんが、例えば、私どものような歯学部が頑張っている病院ですと、この辺りの使用が多いですので、意外と多いという可能性はあります。○北村座長 しかし、外傷でここが壊れた人はたくさんあって、今まで日本はどうして いたんですか。 ○四宮委員 何とか口が開くような、関節形成術とか、うまく骨がくっついた後、関節 を合わせるとか、整形外科でも股関節などをやりますので、ちゃんと手術をすればうまくいく場合もあるし、いかない場合もあるということです。 ○北村座長 この辺がよくわからないのです。これがBBで出てきて、今まで、マキシロフェイシャルサージャンとか、プラスチック系のサージャンはどうしていたんですか。 学会に募集したら初めて出てくるようなレベルで、余り要らなかったのか、何なんです か。代わりの機材はあるんですか。 ○四宮委員 人工関節ではなくて、人工骨頭を使って、関節窩の方は、天井の方は、屋 根の方は入れないで、人工骨頭だけ入れていた。そういう手術を多分やっているんだと思います。○北村座長 何とかやりくりしている。 ○四宮委員 はい、やりくりしている。 ○北村座長 では、やりくりしてもらおうかということでもいいわけですか。 ○医療機器審査管理室長 ですので、BBでございまして、上と下とで両側の関節を形 成しているという意味では、これまで骨頭だけで、先ほど先生もおっしゃいましたけれ ども、何とか無理くりやっていたところが、QOLという点では非常に改善が見込める というのが学会の御要望なのだというふうに理解しております。 ○北村座長 どうぞ、土屋先生。 ○土屋委員 私、歯学部附属病院の薬剤部長ですけれども、歯科機材・薬品開発センターも兼務しておりますので申し上げますと、やはり数が少ないということは現実でございまして、2,000人いても、こういう手術の適応になるのが数例ぐらいだろうというのはあるようでございます。ただ、私、歯学部に行って気がついたことは、歯科領域というのは、結局、保険の関 係もあって、私費でのことが割とあるものですから、そうすると、個人輸入をされたり して治療するとかということが医科に比べると極めて多くあるんです。 そうすると、アメリカで承認されているからということで輸入をするとかという実態もあったりして、 私はこういうものをきちんと日本の薬事法の中でやれるように扱うことが非常に必要だ ろうと思います。それから、現場の先生方にお聞きしますと、先ほどのお話ではないですけれども、こ こが凹んでしまったりとか、そういうことを言うと、そのことで手術を嫌がる患者さん もいらっしゃるということで、なかなかこの手の手術が今はできないでいるということ は現実でございました。  そういった意味で、規格が日本に合うかどうかということは確かにあると思いますし、高度なところでということは必要だと思いますが、歯科領域のものだとしても、薬事法 の上で乗せられるルールに持っていくという仕組みがないと、そうでないところに流れ てしまう可能性がありますので、こういう意味でも意義があるのではないかと思います。 ○ 四宮委員 歯科領域とおっしゃいました。確かに近いんですが、これは明らかに手術、医療でありますので、これは歯科の方に含まれているわけではなくて、医療全体の手術の中に入るわけです。 ですから、そういうことに関しては、難しいのであれば、もうちょっと日本人に合うようなデータをつくっていただいて、非常に有効であることは間違いないですから、最終的には国民が使えるようにしていただきたい、そういうふうには 考えます。 ○北村座長 ほかに御意見ございますか。千葉先生、どうぞ。 ○千葉委員 恐らく有効性は間違いなくあるんだろうと思いますけれども、これを拝見 しても、合併症といいますか、有害事象が、いろんなものが混ざっていますので難しい と思いますけれども、42%というのは決して低くはない、むしろ驚くほど高いなという のが私の印象だったんです。こういった合併症、有害事象が起きるのは、使った後、大体どれぐらいの期間で起きているのか、その辺のデータは拝見してもなかったんですけれども、いかがでしょうか。 ○四宮委員 済みません。そういうことに関しては、私も文献を持っておりません。 ○千葉委員 もう一点は、日本人の顔の規格のデータというのは、もう相当蓄積されているものなんでしょうか。 ○四宮委員 歯学部に顔面学というのがありますし、それは確実にあります。 ○千葉委員 そうしますと、それに合ったものにこの規格をつくり変えさえすればいい だろうということですか。○四宮委員 でも、大きさとか、いろいろあるし、そうすると、スクリューの長さとかが変わってきますし、ルースニングが出てくるとか、いろいろ難しい面が出てきますから、ある程度科学的根拠がないと難しいんではないかと思います。○北村座長 今のワーキンググループの御報告と少しのディスカッションを踏まえましても、今ま では詳細はわからずにしても、そう多い疾患ではないがゆえに、むしろやりくりして、 あるいは個人輸入のような形で使われたこともあるかもしれません。 QOLを上げる には大変重要であるので、薬事承認というコースを踏ませてやらせるべきだということ は大変ごもっともな御意見であろうと思います。  そこで、早期に承認すべきという考え方は基本的に委員会で同意が得られるものだと思っていますけれども、その使用について、先ほど四宮先生から御説明ありましたよう に、日本人の規格に合うかどうか、スクリューの1本、顎の骨の分厚さ等、そういった ものも米国の資料参考だけではわからない点が残るんではないかということになる。 多少の治験的なものが必要なのか、あるいは、だれがこれを施行して、技術をしてやるのかということになれば、ガイドラインのようなものが要るのかどうか。もし ガイドラインを作成するならば、それは口腔外科医か。天笠先生は口腔外科ですか。 ○四宮委員 口腔外科の先生です。 ○北村座長 その両者が合わさった形というのも勿論、大変結構だと思います。そういったものはどうですか。ガイドラインが必要ですか。 ○四宮委員 私は必要だと思います。 ○北村座長 それと、日本人の規格に合うかどうかの判定はやはり必要なことから、直ちに薬事承認という形ではなくて、何らかの形で、少数例でも治験を行うべき、臨床研究というレベルかもしれませんが、行うべきかとお考えですか。 ○四宮委員 はい。 ○北村座長 もう一つ、米国における市販後の長期的使用成績に関する情報を確認しなさいと御意見いただいておりますけれども、この辺は、もう既に米国はそういう資料を提供する段階に入っているんですか。○医療機器審査管理室長 アメリカで承認の際に、市販後の長期使用についてのデータを取るように条件がついておりますので、製造メーカーの方で情報を収集しているところでございますので、そのデータを提供いただけるものと理解しております。 今、情報の収集については、日本への導入を考えている企業において進めていただいているものと承知しております。  それから、先ほどの治験については、日本人の規格の適合性であるとか、また米国での長期使用の成績等も踏まえて、PMDAと企業の方で詳細なデータも踏まえて御相談を進めていただければありがたいなと思っております。 ○ 北村座長 私がまとめなければいけないことを既に室長からおっしゃっていただきましたので、そのとおりだと思っております。個人輸入等々の、結局、集計も何もできない、日本で使われたことがあるのかどうかもわからない状態になっている、こういったものが長期間あるわけですから、どういう問題を起こしてきているのかもよくわからないという中で、米国の報告によれば、QOLを上げるには必要だから、早期導入には御依存ない。 それについてはPMDAと申請企業、メディカルユーアンドエイ社が、米国で長期の使用においてのどういう問題点があるかの資料も収集をしてほしい。その上で、日本人の規格に合うのかという点において、どれくらいの数でテストしてから薬事承認に持っていくなどということをPMDAと企業側とでも御相談いただいて、当委員会としては、早期導入については御異論ないという形でよろしゅうございますか。 (「異議なし」と声あり)  

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