「3C分析」を活用して勝ち筋の戦略を導き出そう

「3C分析」を活用して勝ち筋の戦略を導き出そう
2020年11月13日
今回は、「3C分析」を活用したマーケティング戦略の立案方法について解説します。

◆3C分析とは
3C分析とは、環境分析のフェーズにおいて活用されるフレームワークです。
Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3つの観点で分析を行うことから、それぞれの頭文字をとって“3C”分析と呼ばれています。

◆3C分析の目的
3C分析はより精度の高い、勝ち筋の戦略を打ち出すために、市場環境や競合の動向、自社の強み・弱みを“事実ベース”で整理するものです。3C分析を通じて整理されたファクトは、戦略策定フェーズにおける道しるべとなり、数あるマーケティング施策のうち、何にリソースを投下すべきかの判断材料となります。
間違ったインプット(環境分析)からは間違ったアウトプット(戦略)が導き出されてしまうので、丁寧且つ網羅的に情報を整理することが重要です。
◆3C分析の方法・ポイント
<Customer(市場・顧客)>
市場と顧客のそれぞれの観点から、外部要因の分析を行います。
市場の分析では、市場規模や市場規模の推移、市場の成長性から市場の動向を確認・整理します。
また、顧客の分析では顧客のニーズや価値観、消費行動から顧客の動向を把握します。より具体的な顧客の動向を把握するために、アンケート調査等の定量調査やインタビュー等の定性調査を実施することも有効です。特に歯科のメーカー企業は業界構造上、直接顧客の声を確認する機会に乏しいため、顧客理解を深めるための機会を設けることは非常に重要だと考えています。

<Competitor(競合)>
競合各社の動向やポジショニング等の観点で、外部要因の分析を行います。
まずは自社と競合する企業又は今後競合する可能性がある企業を特定し、競合各社が市場・顧客の変化にどのように対応しているのかを確認します。分析のポイントは競合企業の「結果」と「要因」の観点で整理することです。
「結果」は、売上や利益、顧客数等の定量的な情報だけでなく、ユーザーの声等の定性的な情報も併せて収集できると有効です。その結果について、戦略、リソース(ヒト・モノ・カネ)、オペレーション等の観点から、成功又は失敗の「要因」の分析を行い、自社で取り入れるべき事や取り入れるべきではない事のヒントを検討します。
ポジショニングの分析では、“ユーザー視点”で競合各社の特徴を整理することが重要です。3Cの中で最も優先して考慮すべき要素はCustomer(市場・顧客)であるため、“ユーザー視点”が肝となります。
競合各社のポジショニングを整理することでホワイトスペースや差別化を図るポイントが見つけやすくなります。

<Company(自社)>
Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)の観点で分析した結果を踏まえ、自社の強み・弱みを整理します。
自社の強み・弱みは戦略、事業、リソース(ヒト・モノ・カネ)、オペレーション等の観点で分析を行います。強み・弱みを正確に把握することが戦略の精度向上につながるので、固定観念にとらわれることなくフラットな視点で分析することが重要となります。
市場・顧客の動向と競合の動向と照らし合わせて、比較しながら分析を進めることで、スムーズに強み・弱みを洗い出すことができます。
◆3C分析の例
実際に歯科関連企業における3C分析の一部をご紹介します。
(2020年10月28日開催 withコロナ時代の歯科医院への効果的なアプローチ方法を考える vol.2 ウェビナー資料より抜粋)

◆まとめ
・3C分析は、“事実ベース”で分析を進めることが重要
・3要素の中で最も優先される観点は、“Customer(市場・顧客)”
・業界構造を鑑み、意識的に“顧客理解”を深めるための機会を設けることが必要

改めて3C分析を通じて、自社の強み・弱みを整理し、自社が進んでいる方向性や今後進もうとしている方向性の再確認をされてみてはいかがでしょうか。 更なる事業成長や有効施策特定の糸口が見つかるはずです。


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