株式会社ジーシー様主催 GC友の会 学術講演会 東京ステップアップ講演会

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教えて!歯を守る歯周治療 ~歯科医師・歯科衛生士にできること~」概要
2019年4月21日、ベルサール渋谷ファーストにおいて、GC友の会 学術講演会 東京ステップアップ講演会「教えて!歯を守る歯周治療 ~歯科医師・歯科衛生士にできること~」が開催された。
当日の参加者数は歯科医師とコ・デンタルスタッフなどを合わせ、トータルで800人程にのぼり、大盛況であった。

アウトライン


・テーマ1「歯周治療の診査・診断からコンサルテーション」
「林 美穂」先生(歯科・林美穂医院)
診査・診断の勘所 原因を考え、患者さんの情報を読み取る歯周治療とは…
「佐々木 猛」先生(医療法人貴和会 新大阪歯科診療所)
患者さんの意識を変えると歯周治療が変わる
テーマ2「歯周基本治療~基本=簡単ではありません」
「西村 憂子」先生(医療法人貴和会 新大阪歯科診療所 歯科衛生士)
歯周基本治療で治せるはずなのに治らない。何が足りない?
~歯周基本治療におけるSRPで大切なこと~
「延田 万里」先生(歯科・林美穂医院 歯科衛生士)
必要なSPT・メインテナンスは十人十色
テーマ3「歯を残すために必要なオプションを持つ」
「佐々木 猛」先生(医療法人貴和会 新大阪歯科診療所)
保存が困難な歯に何が必要なのか 歯周外科の欠点を知り、利点を活かす
「林 美穂」先生(歯科・林美穂医院)
残せる歯?残せない歯?を見極めるには…先端医療が教えてくれた歯を残せる可能性

本記事では、「林 美穂」先生の講演の中で述べられた「コンサルテーション時のポジション」と、「佐々木 猛」先生の「正常と異常の対比の重要性」について紹介する。

患者のコンサルテーションはL字型より「対面型」
▲歯科・林美穂医院「林 美穂」先生
患者とのコンサルテーションにおいて、互いの目線が90度で交差するL字型で行う医院も多いかと思う。L字型でコンサルテーションを行うことにより、患者はリラックスした状態で話すことができ、円滑なコミュニケーションを図ることが可能である。
しかし、林美穂先生は、「L字型よりも、対面型のコンサルテーションの方が良いです」と言及した。対面型のコンサルテーションを行うことにより、沢山の患者情報を収集できるからだ。

対面型コンサルテーションのメリット


・顎顔面形態の歪み
正面で向き合ってコンサルテーションを行うことは、患者の顎顔面形態の観察がしやすい。顔面正中に対するオトガイ (Me, メントン) の位置や鼻の形態の歪み、眼の高さの違いなどを確認できる。
・歯列正中線の歪み
顔面正中と歯列正中が一致しているか否かの確認がしやすい(特に審美歯科治療において、正中線の一致は非常に重要である)
・顎関節の異常
対面型のコンサルテーションでは、患者が話をしている際に、両側の顎関節運動を確認しやすい。片則の顎関節のみ動きが悪い場合、患者に「顎が痛くないですか?」と尋ねることで、患者は「どうして分かったのですか?」と、驚いた反応をするかもしれない。患者の信頼アップにつながる可能性もある。

対面型によるコンサルテーションは沢山の情報収集を可能にするが、患者の緊張を誘発するデメリットがある。基本的に患者は緊張した面持ちで歯科医院を訪れている。コンサルテーション時の患者の緊張を少しでも和らげるために、患者受付からの丁寧な対応が望ましい。

大切なのは、正常と異常の対比の説明、理解、納得
▲医療法人貴和会 新大阪歯科診療所「佐々木 猛」先生
歯周炎罹患歯のX線写真を撮影することにより、歯槽骨の水平的・垂直的骨吸収や、骨梁の変化、歯石沈着有無の確認が可能である。佐々木猛先生は「歯周炎は骨の病気であることを患者に認識してもらうことが最も大事である」と言及していた。歯周炎が骨の病気であることを認識してもらうために、X線写真を患者に示すことは非常に有用である。

注意しなければならないのが、歯科医師や歯科衛生士のように、患者は歯周病のX線画像所見を理解していないことである。また、患者は歯周病が骨の病気ではなく、歯肉の病気であると認識していることが多ことを留意しなくてはならない。

患者のX線画像や歯周組織検査の結果を示すだけでなく、正常な歯周組織のイラストやX線画像、ペリオ模型などを活用して、正常と異常を対比しながら歯周病が骨の病気であることを患者に説明・理解・納得させる必要がある。患者を説得することは、患者の歯周治療へのモチベーションを高め、歯周治療を円滑に進める上で重要であることは言うまでもない。

▲「延田 万理」先生(左)「西村 憂子」先生(右)
GC友の会 学術講演会 東京ステップアップ講演会「教えて!歯を守る歯周治療 ~歯科医師・歯科衛生士にできること~」を通じて、歯周治療を進める上で、歯科衛生士と歯科医師の連携が非常に重要であることを強く認識する機会となった。
歯科衛生士が主体となって行う歯周基本治療が上手くいけば、歯周外科時の麻酔が持続しやすい点や、術中の出血が減少する点、術後の治癒が早くなる点など、様々なメリットがある。歯周病による歯の喪失を防ぐために、歯科衛生士と歯科医師の協力体制が整っていることは大切である。
本講演会の参加費用だが、GC友の会の会員であれば、割引が適用される。国内半数の歯科医師が登録している非常に大きな会であり、講演会参加費の割引以外にも様々な会員特典を得ることができる。GC友の会に未入会であれば、ぜひ入会していただきたい。
本記事が、読者の日常臨床の一助になれば、幸いである。
古川 雄亮(ふるかわ ゆうすけ)
  • 日本矯正歯科学会 所属

東北大学歯学部卒業後、九州大学大学院歯学府博士課程歯科矯正学分野および博士課程リーディングプログラム九州大学決断科学大学院プログラム修了。歯科医師(歯学博士)。バングラデシュやカンボジアにおいて国際歯科研究に従事。2018年より、ボリビアのコチャバンバで外来・訪問歯科診療に携わり、7月から株式会社メディカルネットに所属。主に、DentWaveやDentalTribuneなどのポータルサイトにおける記事製作に携わり、現在に至る。


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