世界一微細歯科用コンポジット充填材向けガラスパウダー

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ナノテクにより磨耗耐性や研磨性がアップ 

ドイツの特殊ガラスメーカー、ショットAG(本社:ドイツ・マインツ市、ウド・ウンゲホイヤー会長)とNECとの合弁会社、NEC SCHOTTコンポーネンツ株式会社(本社:滋賀県甲賀市、ラウパッハ‐スミヤ ヨーク社長)は見た目の良さやコンポジットの研磨性を高め、摩耗への耐性を向上させた、世界一粉砕粒が細かい歯科用ガラスパウダー「SCHOTT NanoFineTM (ナノファイン)」の日本での販売を開始しました。当製品は特許取得のマルチステージ グラインドプロセス(multi-stage grinding process)による180ナノメーター径の微粒子です。公差は30 nmで、粒径分布がきわめて狭い範囲に集中しています。微細な粒子を使用した充填材を使うと、従来よりもつめ物の持ちが良くなり、審美的外観も格段に向上します。過去につめ物の主流であった金やアマルガムなどの金属合金と異なり、コンポジット充填材は、熱さや冷たさを歯の敏感な神経へ伝えることもなく、見た目にも自然な歯に似通っています。コンポジット充填材はUV光を当てることで硬化するポリマーレジンとガラスから構成されており、ガラスは注目度の高いコンポジット素材です。歯科用コンポジット充填材は最大で8割のガラスパウダーを含んでおり、この配合により、長期間の圧迫にも対応でき、研磨も容易に行うことが可能という、優れた特性を充填材に付与します。外見・機能面での前歯の使用にも最適 "ナノファイン"ガラスパウダーの粒子が細かいので、粒子の微妙な反射を生み、どの歯の色調にも合い、前歯の使用にも最適です。歯科用のコンポジット材は、身体中の筋肉の中でも最も力の強い咬筋のすりつぶすような動きにも長期間耐えることから、側部の歯にも、最適な修復材です。

 また、X線写真に写った画像の歯が、健康なのか、虫歯なのか、すでに充填処理されているのかを歯科医で迅速に確かめることができるように、ショット製の歯科用ガラスパウダーは、X線写真では不透明に写ります。通常、X線写真では健康な歯は灰色に見え、虫歯はさらに暗い色に見えるのに対して、コンポジット充填材は明るい白色に見えるため、未処理の歯と虫歯との区別が明確につきます。製品ラインナップには、バリウムとストロンチウムを含有するガラスの他に、ジルコニウムを含有するガラスパウダーの提供も予定しています。これらのガラスは1.47 nd から1.83 nd の屈折率での提供が可能です。これにより、透明な充填材と様々なポリマー配合のニーズにぴったりの組み合わせが可能となります。当製品を生産するSCHOTT Electronic Packagingは、特定の物理特性、化学特性、生体活性を持つ特殊ガラスパウダーを生産しており、世界各国にコンピテンスセンターを展開しております。ショットは最高の純度を持ち、5 μmから180 nmまでの粒径の最もきめ細かな歯科用ガラスパウダーを提供しています。

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