富士・東部地域の「歯科救急拠点」の建設候補地

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第4回富士・東部地域歯科救急拠点整備検討委員会(佐藤弥会長)が12月19日、山梨県富士吉田合同庁舎で開かれ、富士・東部地域の「歯科救急拠点」の建設候補地を、都留市立病院(同市つる5)敷地内に決めた。

<参考>

歯科救急拠点整備事業については、この地域において休日等における歯科救急診療を行う拠点施設の整備を行うための事業である。

今年度検討委員会を設置し、施設が有すべき機能や場所等について協議を行っている。

24年度の施設整備を予定している。

在宅診療設備整備事業は歯科診療の関係事業で、在宅診療用のポータブル診療ユニット、持ち運びができるものを導入し、在宅診療に取り組む地域の歯科医師が共同で活用できる体制を整備するもので、480万円の事業を今年度中に執行する予定である。

歯科救急拠点整備検討委員会の検討状況報告

<医務課から説明、配付資料P12〜P14>

議題3の歯科救急拠点整備検討委員会の検討状況報告について、医務課より報告する。

富士・東部地域における歯科救急拠点の整備について、中間取りまとめを検討委員会から得ている。

休日等における歯科救急を扱う拠点は現在、甲府市屋形に「山梨口腔保健センター」が設置されている。

これは昨年4月1日にオープンしたが、富士・東部医療圏からは距離も遠く、時間もかかるという事から非常に使いにくい状況である。

また、一年間の統計をみるとやはり利用率が国中地域に比べて、低いという結果が出ている。

このため地域医療再生計画の一環として位置づけ、富士・東部地域に歯科救急拠点を整備することとし、拠点施設の設置に向けた諸課題について検討を進めるため、検討委員会を設置した。

委員会は、富士・東部地域の歯科救急拠点施設に必要な機能や規模、拠点施設の運営方法、建設候補地の選定などについて検討を重ね、今般中間とりまとめを行った。

まず、地域の歯科診療ニーズをもとに、歯科救急拠点はどのような機能を持つべきかの協議を行った。

診療ニーズについては、山梨口腔保健センターの利用状況をもとに、地域内に歯科救急拠点のあるものと仮定した休日救急歯科診療のニーズ、及び山梨口腔保健センターに機能がある障害者歯科診療のニーズが、どの程度あるかという推計をした。

その結果、休日救急歯科診療については年間320人程度のニーズが見込まれるという検討結果になった。

また心身障害者の歯科診療ニーズについて推計したところ、年間170人程度が見込まれる結果となった。

これらは山梨口腔保健センターの診療ニーズのそれぞれ1/3程度、1/4程度の数値である。

これらの診療ニーズをもとにどのような機能を持つべきかを検討した。

郡内地域における歯科救急は一定の診療ニーズがあるにも関わらず、現在歯科救急の診療が受けられる施設が遠隔地にあるということから、十分な利用が行われていないという事で、この地域に休日救急歯科診療と心身障害者歯科診療の機能を整備する必要があるという意見集約がなされた。

また、心身障害者の歯科診療と関連で、摂食・嚥下の相談指導、つまり障害者の方々が食べ物を取り込んだり、飲み込んだりする機能を伸ばすための相談指導を組み合わせて行う必要があり、このことは富士・東部地域の障害者団体からも非常に多くの要望があった。

このため富士・東部地域の拠点には休日救急歯科診療、心身障害者歯科診療と合わせて摂食・嚥下相談指導の機能を整備する事が必要であるという取りまとめとなった。

また、救急拠点がどの程度の規模の施設となるべきかについて検討がなされた。歯科救急拠点が持つべき機能を発揮するために必要な屋内施設としては、診察室、摂食相談室、研修室、相談室、待合室、レントゲン室、歯科作業室等がある。

この他、患者用、医療スタッフ用の駐車場が必要となる。

これらの施設・設備について、診療ニーズをもとに必要な規模等を算出したところ、その結果は建物の延床面積が270㎡程度、一般患者用の歯科診療ユニットは2台程度、障害者用の歯科診療ユニットが1台程度、摂食・嚥下機能障害者のための歯科診療用視聴覚システムが一式、駐車台数が10台程度、という結果になった。

続いて、歯科診療救急拠点の運営方法であるが、歯科救急拠点の運営については、3つの理由から山梨県歯科医師会に運営を委託する事が適当だという集約がなされた。

理由の1 つ目は、継続的かつ安定的な歯科医師の出務体制の確保が可能であるということ。2つ目は、心身障害者歯科診療の研修指導体制の構築が可能であるということ。3つ目は山梨口腔保健センターの運営を1年間、山梨県歯科医師会に運営委託してきたが、こういった経験を通じ、ノウハウを有していることが理由となった。

なお、山梨口腔保健センターに勤務する職員が、富士・東部地域に設置する新たな施設の業務をバックアップするような運営体制の確立が必要であるという意見が出された。

続いて歯科救急拠点の診療日数であるが、集約された3つの機能について、それぞれ年間の診療日数について検討いただいた。

休日救急歯科診療については、山梨口腔保健センターと同様に休日・祝日・年末年始の診療とし、診療日数は年間71日程度とすることが適当である、という結論となった。

心身障害者の歯科診療については、心身障害者の利便性の確保を図るため、週1日程度の診療とし、その日数は年間48日程度とすることが適当である、という集約がなされた。

摂食・嚥下相談指導については、心身障害者の利便性の確保を図るために月2日程度の診療とし、その日数は年間24日程度とすることが適当であるという取りまとめとなった。

続いて、資料13ページ、建設候補地の選定において、どのような条件にするかを利便性・効率性、及び実現性の観点から整理した。

利便性については、休日救急歯科診療や、障害者に対する歯科診療、相談指導業務を行う施設ということで、障害者を含む利用者の方々にとって利用しやすい施設であるという事が最も重要であるとの結論が得られており、具体的には交通アクセスが良いこと、わかりやすい場所であることが必要とされた。

効率性に関しては、歯科救急拠点が地域の歯科医師が交替出務する施設となるために、救急出務等のケースも想定した上で、出務・勤務しやすい場所であるということが条件となり、出務する歯科医師にとって利便性が高い場所であることが選定の尺度になるという取りまとめとなった。

最後に実現性については、各種事業の実施に必要な面積要件に関する条件であり、具体的には延床面積270㎡程度の要件を満たし、バリアフリーへの対応も可能な施設整備地が確保できることが必要であるるということになった。

これについて、選定基準を設けることにより具体的な基準を設定する必要があるということで、それぞれの項目について具体的な基準が設定された。

最初に交通アクセスについては、中央自動車道のインターチェンジからの距離が、概ね5㎞以内であることを比較優位条件とする、という条件となった。

この趣旨は、地域に在住する多くの住民の方々が自宅から1時間以内に拠点施設に到達できるようにすることにあり、自宅から最寄のインターチェンジ、それから高速に乗っている時間、それから高速を降りてから歯科救急拠点までの間、これらをトータルした時間を1時間以内にするには、概ねインターチェンジから5㎞以内の所に歯科救急拠点があれば、達成できるのではないかという結論に達した。

場所の分かりやすさについては、初めて診療を受ける方に対して電話のみで位置が伝えられるような分かりやすい場所であることを比較優位条件にするべきだという取りまとめとなった。

この趣旨は、甲府の山梨口腔保健センターは休日救急歯科診療者の実に95%以上が初診者ということで、初めて利用される方が迷うことなく来られるようにする必要があるためである。

3つ目が出務する歯科医の利便性で、これは歯科医の方々が出務しやすい場所に立地する必要があるということを比較優位条件にするということが取りまとめられた。

最後に実現性に関して、土地あるいは土地及び建物については、更地の場合と上物があってそれを利用できる場合と2通りあるため、それぞれのケースについて、取りまとめられた。

更地の場合、これは取り壊し可能な上物の場合も含むが、概ね100坪330㎡程度の敷地について、原則として無償貸与が受けられることとし、利用権が設定できる建物がある場合は、次の要件を全て満たすことを必要とされた。

一点目は歯科救急拠点施設分として概ね300㎡程度の延床について原則として無償貸与が受けられる、かつ必要に応じて間仕切り等の工事を行う事が可能であり、なおかつ、施設の2階以上の階層の利用を想定する場合は歯科診療ユニットの荷重に耐えられる構造となっていることである。

歯科診療ユニットが、1台あたり300㎏あまりの重さがあるため、この重さに耐えられる構造となっていることが必要である。

また障害者の

歯科診療を行うため、寝台用のエレベーターが設置されているか、設置されていない場合は設置工事を行う事が可能であることが必要条件である。

また、休日や祝日・年末年始といった業務を行う事を想定する施設なので、これらの日に医療が提供出来ないのでは利用目的にそぐわないため、休日等における利用が可能であり、そのことで施設管理上の問題が生じないという事が必要条件という集約がなされた。これは事業が円滑に実施されるための施設要件である。

検討状況は以上である。

併せて今後の選定手順について、検討委員会でご結論を得ているが、富士・東部地域歯科救急拠点施設の建設候補地の選定にあたっては、市町村に選定基準を示して、建設候補地の推薦を受ける、基準への適合状況などの評価・検討を行う中で最適地を選定する事が適当である、というところまでは中間取りまとめで集約がなされた。本日、中間取りまとめについて報告されたので、明日以降出来るだけ早く各市町村あてに建設候補地の推薦をお願いする文書を送付する。

事務局としては今後の検討日程等を勘案し、11月の上旬を目処に建設候補地の推薦をお願いする予定である。

歯科救急拠点の整備検討についての中間取りまとめの報告については以上である。

<質疑応答>

(忍野村長) 総工事費はいくらになるのか。土地について、富士吉田インターチェンジ近くには県有地がたくさんある。そこを活用してもらいたい。

(医務課補佐) 工事費と機器整備で8,000万円を予定している。

県有地については適地があるか確認す

る。

(上野原市長) 全ての歯科医師が心身障害者の治療をできるのか。嚥下指導は歯科衛生士でもできるのか。

総歯科医数は何人なのか教えて欲しい。

(医務課長) 心身障害者診療については研修を受けた歯科医が実施。嚥下指導については甲府の例では歯科医が行っている。

(上野原市長) 資格をもった歯科衛生士がいるのか後日でよいので教えて欲しい。

(鳴沢村長) 甲府での運営経費はいくらか。

(医務課長) 費用は県が委託費で支出している。富士・東部も同じ形となる。

(4) その他

・ 次回の開催について

(事務局) 来年3月に開催する。

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