問題の多い総合特別区域法案の徹底審議を求めます

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地域活性化担当大臣   片山 善博 様 参議院議長       西岡 武夫 様 参議院内閣委員会委員長 松井 孝治 様

2011年6月2日 全国保険医団体連合会 会長 住江 憲勇国民生活の安全に必要な規制まで緩和するなど 問題の多い総合特別区域法案の徹底審議を求めます

 

 拝啓 時下益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。 私ども、全国保険医団体連合会(略称:保団連、会員数10万3千人)は、全国の医師・歯科医師で構成する団体です。

 現在、参議院で審議中の総合特別区域法案は、国民生活の安全や、医療、福祉を守るために必要な社会的規制まで緩和されることが危惧されます。衆議院の審議時間は、わずか4時間30分で、参考人質疑や公聴会も行われませんでした。

 当会では、同法案について以下の問題点を指摘するとともに、国民的な議論を保証するために、法案の内容を広く知らせて、参議院での参考人質疑や公聴会などを行い、審議を尽くすことを強く求めます。

【問題点】 第1に、「国際戦略総合特区」を設置し、税制、財政、金融上の支援措置を設けようとしていることです。「指定数は少数に限定」することを前提に、法人税の減税などの規制緩和を行うとしており、事実上、大企業に対する国を上げての支援と言わざるを得ません。日本の経済を建て直すためには、巨額の内部留保を持つ大企業支援ではなく、社会保障の拡充など国民生活支援ではないでしょうか。

第2に、政省令で定められている事項を条例で上書きできる特例が盛り込まれていることです。規制の特例措置を持つ法律が増えれば、事実上、条例が法律に優先する状態になりかねません。法治国家の原則に反するのではないでしょうか。

第3に、民主党政策サイト「VOICE」2011年2月25日では、「医療ツーリズムのキモとなるのが『総合特区制度』」と位置づけ、「工業地域等における用途規制の緩和(建築基準法の特例)」を活用して「これまで作れなかった場所に病院を作れるようになる」との発言が掲載されています。この特例とあわせて「通訳案内士以外の者による有償ガイドの特例(通訳案内士法の特例)」を活用することなど、医療分野の営利・産業化をねらった「医療の国際交流」(医療ツーリズム)に大きく道を開くものとなりかねません。

 非営利性を守るべき国民皆保険制度に、地域限定であっても、これらの規制緩和が導入されば、市場原理が持ち込まれ、公的医療保険の瓦解や社会保障に対する国の責任の後退につながりかねません。

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