医科と歯科連携でがん患者の口腔ケアに取り組む

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医科と歯科の連携、そのモデルケースとして注目されているのが、静岡県立静岡がんセンターと静岡県歯科医師会の共同で始まったがん患者の口腔ケア取り組み。

2006年から静岡県東部で行われているが、今度、静岡県内全域に拡大されるという。

現在、国立がんセンター中央病院(東京都)も、口腔ケアを治療に取り入れている。

静岡県立静岡がんセンターの口腔外科の大田洋二郎部長らは、6月ごろから、中西部の各2カ所で、連携歯科医師を認定する講習会を開く予定で、秋には、静岡県全域で口腔ケアを行う体制が整えたいとしている。

食道がんや口腔がんの患者の口腔ケアを行うと、QOL(生活の質)を向上させる効果がある。

  

 <参考>

静岡がんセンターは、静岡県歯科医師会、サンスター株式会社と、2006年5月よりがん患者さんの口腔トラブルをサポートするため、3者の包括的共同研究協定を締結していますが、この度、がん治療に伴う口内炎や口腔乾燥などの口腔トラブル時にも使用できる口腔ケア製品注を開発しました。

がん患者さんは、抗がん剤治療や口の周囲の放射線治療が開始されると、口腔粘膜が炎症状態になり、口腔内環境が急激に悪化し、口の中がヒリヒリする、粘つく感じがするなどの不快な症状を感じます。

また、歯をみがくことにも刺激を感じることがあり、口腔ケアがおろそかになりがちでした。

今回の口腔ケア製品は、このような不快症状のある場合に使用しても、粘膜への刺激がほとんどなく、がん治療中から治療後まで、口腔ケアを実施することが可能で、患者さんの口腔衛生環境を維持することができ、QOLを向上させることができます。

この製品は、本来の健康的な口腔粘膜の状態が維持できるような「口腔粘膜の保湿」と「低刺激素材」を特徴とするケア製品ですので、がん治療の患者さん以外の口腔乾燥などの口腔内トラブルをもつ高齢者の方の口腔ケアにもご使用いただけます。

【開発の経緯】

☆がん患者さんの口腔内症状の観察研究(2007年)

静岡がんセンターでは、頭頚部がんの再建手術(主に、欠損部にからだの一部を移植して充填を行う手術)前に専門的な口腔ケア(プラークの除去と粘膜面の清掃)を実施することで、術後の創部感染率が1/3程度に低下することを認識しており、口腔ケア介入の重要性を全国の医療者に啓発してきました。

しかし、口腔内の細菌がどのような変化を起こしているのか、ミクロレベルでの介入効果を把握するに至っていませんでした。

そこで、サンスター株式会社と共同で、口腔細菌の変化を観察したところ、専門的な口腔ケアを施した場合では、ケア直後の口腔内の総細菌数が減少し、菌の構成バランスが感染しにくい質のよいものに改善されることが観察されました。

手術後は、総細菌数は増加し、口腔ケア前のレベルに戻りますが、菌の構成バランスは改善されたままの状態を維持することが示され、このような口腔内細菌の量的かつ質的変化が、術後の創部感染の予防に寄与していることが示唆されました。

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