医事紛争の原因は基本的に説明不足、確認不足

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埼玉県歯科医師会の機関誌「埼歯だより」を読む。

 宮崎利彦さんの「医事紛争あれこれ」—時代の変化に伴った対応の必要性—が目にとまった。医事処理専任委員としての立場で記している。

 「以前の日本人の感覚とは明らかに違っている。一般常識では理解しがたいことが多すぎる」

 そうであろう。 父兄が学校の給食費にもクレームをつけ、"払わない"、実におかしな世の中となった。1)自分の名前や住所は個人情報だと言う理由で明かさない。2)一方的に文句を言って騒ぎ立てる人が、非常に多い。3)2時間も騒ぎ立てた人もいた。4)トラブルの原因は、基本的に説明不足、確認不足、いわゆるインフォームド・コンセントの不足が諸問題を引き起こしている。5)患者の苦情相談の中には、歯科医師が説明していないはずがない、と思われることも少なくない。6)患者はチタンの詰め物が入ったと思っていたけれど、CR充填だった。7)患者の覚え違いか勘違いと思われる。8)クラウンをはずして、カリエスを除去したら歯冠部がなくなったと大騒ぎして治療費の返還を求める例もあった。9)問題に上る歯科医師にもリピーターが多い。10)インプラントや矯正のような自費にかかわる治療が多いと、患者の要求も高くなり、勘違いではしまないことが多くなるのは当然である。

 以上のことから、通常異常に患者との意思の疎通と記録には留意すべきである、と宮崎さんは指摘している。 同時にトラブルが起きたら、早めに周りの歯科医師や郡市歯会長はじめ歯科医師会へ相談すべき、としている。

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