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Webセミナー受講後のレポート 顎関節症は治せます〜歯学への新しい視点〜

著:古川 雄亮 /

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【webセミナー受講後のレポート】顎関節症は治せます〜歯学への新しい視点〜

今回久々にレビューするウェビナーは、「顎関節治療」に関するものである。本ウェビナーは、動画の一部を購入前にご覧いただくことが可能である。

前編:https://www.dentwave.com/seminar/22312
後編:https://www.dentwave.com/seminar/22513

ウェビナー講師は「石幡 一樹」先生で、2006年に昭和大学歯学部を卒業後、2020年に医療法人社団樹伸会を設立し、現在日本補綴学会指導医やITIスペシャリストストローマンインストラクターとして活躍されている歯科医師である。


▲石幡先生の治療により顎関節症患者の8割以上に症状緩和が認められた

一般社団法人日本顎関節学会によると、日本人の2人に1人は顎関節症(TMD)の3大症状(顎関節部および周囲の疼痛、関節雑音(クリック)、開口障害)を経験したことがあるという。

また、男性より女性が症状を訴えることが多い、20代〜30代の年齢層の患者が多い、クリック症状のみで痛みや開口障害が認められないケースが多いことが顎関節症の特徴的所見である。


▲顎関節症の治療について日々悩んでいる歯科医師は多い

ウェビナー受講をお勧めしたい方🧑‍⚕️

  • 顎関節症治療が専門でない(経験が少ない)歯科医師の方
  • 生活指導やTCHの改善などの対応法を知りたい方
  • 患者との信頼構築のヒントが知りたい歯科医師の方


▲顎関節症の治療で安易にスプリントの使用や咬合調整をしない

ウェビナー概要

顎関節症は治せます〜歯学への新しい視点〜

顎関節症の治療において、スプリント・咬合調整・経過観察をしている歯科医師の読者がいれば、本ウェビナーを受けることで、明日からの顎関節症の治療が変わるに違いない。

本記事では、主にウェビナー前半で解説された内容を取り上げ、ウェビナーのお勧めポイントを紹介する。


▲スプリントのエビデンスは低い(TMD初期治療ガイドライン)

顎関節症治療の最近のトレンドを知ることができる

本ウェビナーでは石幡先生が実践されている顎関節の治療以外に、最近の顎関節症に関するトレンドも紹介されていた。

顎関節症の検査の際、下顎頭の形態をパノラマのみで確認するのではなく、CTによる確認が推奨されている。顎関節症治療を目的として、スプリント使用や咬合調整はエビデンスが低く、推奨されていない。

グライディングタイプの患者には咬合面を覆ったスプリントを使い、クレンチング・夜間のTCHがある患者の場合は咬合面を覆っていないスプリントを使うことを石幡先生が解説されたが、非常に勉強になった。

上記理由は咬筋負担増大による症状悪化に関連するが、詳細のメカニズムについて知りたい方は、石幡先生のウェビナーを受講して欲しい。


▲石幡先生の治療により顎関節部の痛みやクリックも治癒

顎関節症の検査・治療のポイントが分かる

本ウェビナーでは、石幡先生のクリニックで実際に行われている顎関節症の検査・治療を実際の診療中の動画を視て学ぶことができる。

特に印象的だったのが、顎関節症になり得るパラファンクションの一つ「偏咀嚼」有無のスクリーニング方法である。患者に問診して噛み癖があるのかを主観的に評価するのではなく、歯科医師側で客観的に評価することが重要なポイントである。

石幡先生が治療で使われているマウスピースの設計や、補助的に使うボトックス治療など、顎関節治療を行うにあたって非常に参考になる内容も多かった。

特に後編では、実際の症例をもとに治療法や経過が解説されているので、そちらもぜひ視聴していただきたい。


▲顎関節症の治療に顎関節腔内洗浄などは現在あまり行われない

顎関節症は治せます〜歯学への新しい視点を受講して

本ウェビナーを受講し、顎関節症の発症原因が患者の日常生活(特に偏咀嚼)と深く関連していることを十分理解できた。顎関節症の治療に関する様々な書籍をこれまで読んできたが、本ウェビナーで初めて知った気づきや学びも非常に多かった。

ウェビナー後編では実際の症例に基づいて具体的な治療内容も共有されていた。患者が初診時の治療だけで開口障害が大きく改善されたことにより、泣きながら喜ぶ様子が動画で紹介されていたのが印象深かった。

自身も左側顎関節にクリックを伴う顎関節症があり、左側の偏咀嚼を自覚しているので、本ウェビナーで学んだ内容をもとに、自身の顎関節症の治療(セルフケア)に取り組んでいる最中である。1週間程度で慣れてクリック音は消失し、症状が改善しているが、臨床でも活用したい。

顎関節症の治療法(セルフケア・スプリント・ボトックスなど)についての詳細は、ぜひウェビナーを受講して知ってもらいたい。「こんな方法で顎関節症は改善するんだ」という発見を読者の皆さんにも体験して欲しい。

ウェビナー概要

顎関節症は治せます〜歯学への新しい視点〜

本記事が読者の顎関節症治療に少しでも貢献できる内容となれば、幸いである。


▲龍野・加古川・姫路にて

編集後記〜自宅から片道3h、龍野と徳島を仕事で訪れて〜

今年も仕事関係で遠方に出向くことが多いです。遠方に行く際は仕事後に記事ネタを探すため現地周辺を視察しています。今回、大阪から龍野(加古川・姫路)と徳島に赴きました。どちらも1泊2日の旅程です。

加古川の歯科医院での勤務後、姫路に宿泊し、電車で姫路から龍野に向かいました。姫路から電車で30分もかからない近場です。龍野城や味噌が有名で、日帰りで観光できます。道中、加古川でかつめしなどの名物を堪能し、姫路でどろ焼きなどを堪能してきました。 龍野では醤油を使ったメニューがおすすめです。


▲徳島研修にて(1歯欠損をCRで修復しても予後が安定)

徳島では、徳島大学発ベンチャー認定を受け、「歯を削らない治療で世界に感動を!」をミッションとしている株式会社amidexにお邪魔し、最先端のMI治療を視察してきました。

上見出し画像(左:術前、右:術後)のように、健康な歯を一切削らず、CRのみでブリッジのように修復する技術を提供しています。インデックスを使用することで、歯科医師のスキルに大きく左右されずに綺麗に仕上げる技術に興味を抱きました。

インデックスを設計する研修を4月に受けるため、実際に徳島にてCADソフトを使わせていただきました。設計の難しさ・奥深さに感銘を受け、レジンの進化にも驚きを隠せません。今後、企業から業務の一環で監修などに携わらせていただく予定です。

徳島名物といえばラーメンなので、仕事の前後にラーメン屋に立ち寄りました。知り合いの徳島出身の歯科衛生士さんにおすすめを聞いたのですが、車でないとアクセスしにくい場所も多く、徳島駅周辺の人気店(麺王・くるまや etc.)に立ち寄りました。

訪問歯科で嚥下内視鏡(VE)を初めて使用しましたが、身体が元気に動くうちに行きたい所に行って、食べたいものを食べておきたい、としみじみ思います。VEや徳島で経験したような新しい分野にもチャレンジしていく新年度にしていきます。

Introduction

著者紹介

古川 雄亮

日本矯正歯科学会 所属

東北大学歯学部卒業後、九州大学大学院歯学府博士課程歯科矯正学分野および博士課程リーディングプログラム九州大学決断科学大学院プログラム修了。歯科医師(歯学博士)。バングラデシュやカンボジアにおいて国際歯科研究に従事。イエテボリー大学歯学部 "Oscillation course" 修了。2018年より、ボリビアのコチャバンバで外来・訪問歯科診療に携わり、7月から株式会社メディカルネットに所属。<br /> 主に、DentwaveやDentalTribuneなどのポータルサイトにおける記事製作に携わり、2019年7月よりメディカルネットの顧問。離島歯科医療に従事後、本島で歯科臨床に従事する傍ら、記事の監修・執筆、歯科医師国家試験模擬試験の編集業務、企業コンサルタント、マウスピースの製品管理、オンライン診療などを個人事業主として行っている。

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