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歯科の新しいガイドラインに基づいた適切なフッ化物濃度
歯科医師・歯科衛生士の皆さんは、年齢に合わせたフッ化物配合歯磨き粉の適切な量をご存知ですか?
"フッ素"に関する正しい知識を持っていないと、患者様に質問された時に正しく答えることができません。
今回は2023年に新しく発表されたフッ素濃度についてのガイドラインについて解説していきます。
歯科医師・歯科衛生士の皆さんは、年齢に合わせたフッ化物配合歯磨き粉の適切な量をご存知ですか?
"フッ素"に関する正しい知識を持っていないと、患者様に質問された時に正しく答えることができません。
今回は2023年に新しく発表されたフッ素濃度についてのガイドラインについて解説していきます。
1.新しいガイドラインにおける適切なフッ素の濃度
2023年に導入される新しいガイドラインでは、フッ化物配合歯磨剤の推奨使用方法が変更されました。
変更点は以下の通りです。
【変更以前】
0〜2歳児に対しフッ化物濃度500ppmの歯磨剤やジェル等が推奨
【変更後】
0〜2歳児に対しフッ化物濃度900〜1000ppmの歯磨剤やジェル等が推奨
FDI(国際歯科連盟)では以前から生後6ヶ月〜3歳にはフッ化物濃度1000ppmを推奨しており、1000ppmはエビデンスが確立されていないことから、日本でも0〜2歳児に対して900〜1000ppmのフッ化物濃度の歯磨剤やジェルなどを使用していく必要があることが問題視されていたのです。
詳細な指針に基づき、幼児期から成人期までの者に対しては、フッ化物濃度が900〜1500ppmの歯磨き粉を使用することが推奨されるようになった点が変更点です。
変更点は以下の通りです。
【変更以前】
0〜2歳児に対しフッ化物濃度500ppmの歯磨剤やジェル等が推奨
【変更後】
0〜2歳児に対しフッ化物濃度900〜1000ppmの歯磨剤やジェル等が推奨
FDI(国際歯科連盟)では以前から生後6ヶ月〜3歳にはフッ化物濃度1000ppmを推奨しており、1000ppmはエビデンスが確立されていないことから、日本でも0〜2歳児に対して900〜1000ppmのフッ化物濃度の歯磨剤やジェルなどを使用していく必要があることが問題視されていたのです。
詳細な指針に基づき、幼児期から成人期までの者に対しては、フッ化物濃度が900〜1500ppmの歯磨き粉を使用することが推奨されるようになった点が変更点です。
2.年齢に応じたフッ化物濃度と使用量について
以前は、15歳以上の方には最大濃度(1500ppm)のフッ化物歯磨剤の使用が推奨されていましたが、14歳以下の子供には低濃度(500〜950ppm)を使用するようにされていました。この基準は、他国の基準に比べて低いため、歯の弱化が起こる可能性もありました。
しかし、新しい基準では歯の生え始めから5歳までは900〜1000ppmを適量とし、6歳から14歳までは成人と同様に「1400〜1500ppmを2cm程度」使うことが推奨されます。
そのため、最新のガイドラインでは、年齢に応じた適切なフッ化物濃度の歯磨き粉を使用することが推奨されています。虫歯予防を強化したい方や虫歯のリスクが高い方は、新しい基準に従った歯磨き粉を選ぶことが重要です。
しかし、新しい基準では歯の生え始めから5歳までは900〜1000ppmを適量とし、6歳から14歳までは成人と同様に「1400〜1500ppmを2cm程度」使うことが推奨されます。
そのため、最新のガイドラインでは、年齢に応じた適切なフッ化物濃度の歯磨き粉を使用することが推奨されています。虫歯予防を強化したい方や虫歯のリスクが高い方は、新しい基準に従った歯磨き粉を選ぶことが重要です。
3.適切なフッ化物配合歯磨剤の摂取量と年齢別の指導
【0〜2歳の歯の生え始めから2歳まで】
歯磨き剤の使用量:米粒程度(約1〜2mm)
フッ化物濃度:900〜1000ppmF
使用頻度:就寝前を含む1日2回の歯磨き
【3〜5歳】
歯磨き剤の使用量:グリーンピース程度(約5mm)
フッ化物濃度:900〜.1000 ppmF
使用頻度:就寝前を含む1日2回の歯磨き
歯磨き後は、歯磨剤を軽くはき出し、うがいは少量の水で1回のみ行う。歯ブラシに適切な量をつけられない場合は保護者が歯磨剤を出す。
【6歳から成人および高齢者】
歯磨き剤の使用量:歯ブラシ全体(約1.5cm〜2cm)
フッ化物濃度:1400〜1500 ppmF
使用頻度:就寝前を含む1日2回の歯磨き
歯磨き後は、歯磨剤を軽くはき出し、うがいは少量の水で1回のみ行う。
歯磨き剤の使用量:米粒程度(約1〜2mm)
フッ化物濃度:900〜1000ppmF
使用頻度:就寝前を含む1日2回の歯磨き
【3〜5歳】
歯磨き剤の使用量:グリーンピース程度(約5mm)
フッ化物濃度:900〜.1000 ppmF
使用頻度:就寝前を含む1日2回の歯磨き
歯磨き後は、歯磨剤を軽くはき出し、うがいは少量の水で1回のみ行う。歯ブラシに適切な量をつけられない場合は保護者が歯磨剤を出す。
【6歳から成人および高齢者】
歯磨き剤の使用量:歯ブラシ全体(約1.5cm〜2cm)
フッ化物濃度:1400〜1500 ppmF
使用頻度:就寝前を含む1日2回の歯磨き
歯磨き後は、歯磨剤を軽くはき出し、うがいは少量の水で1回のみ行う。
まとめ
歯科衛生士として正しいフッ化物濃度、摂取量を理解しておくことで患者さんに安全な歯科治療を提供することが可能となります。患者さんへ正しい指導ができるよう、新しいガイドライン(出典:厚生労働省ホームページ【フッ化物を配合する薬用歯みがき類の使用上の注意について】)を正しく理解しておきましょう。
nishiyama
歯科大学歯科衛生士学科卒業後、小児患者や障害者の歯科診療体制や、歯科恐怖症患者について学ぶため歯科大学付属の専攻科へ進学し口腔保健学学士を取得。その後は小児歯科専門歯科医院にて勤務。歯科衛生士ライターは「歯科に苦手意識を持っている人が媒体を通して理解し、歯科を身近に感じることで歯医者に行ってみよう」という気持ちになることを後押ししたいという思いから学生時代に始めた。
Instagramアカウント|歯科衛生士カウンセラー・ライター西山
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