▶新規会員登録

記事

2013/10/24

喫煙者は沢山税金を払っている?!

この7月からタバコに掛かる税金が上がりました。喫煙者にとってただでさえ痛いお財布事情。財務省による認定価格販売のため、値引きの絶対にない商品の値上げはつらいですよね。では実際のタバコの価格の内訳はどのようになっているのでしょうか?

JTのHPをみてみるとなんと、製品の6割以上が税金! 国タバコ税、地方タバコ税、タバコ特別税、消費税と、4種類もの税金を払っています。

http://www.jti.co.jp/JTI/tobaccozei/graph_hikaku.htmlより引用

他の製品と比較しても突出した高い税率ですよね。この税金がさらに上がるのですから、さぞかし高い税金を払って国に貢献していると思われるでしょうJTによると、昨年度の日本国内のタバコ販売数は2800億本、売上高は3兆9700億円。それに伴う税収は2兆4300億円にも達しています。

これは全税収の約2%であり改めてタバコ税の規模の大きさがわかります。もっとも、戦後などは国税の2割を占めていた時期もありました。これだけ高い税金が掛かっていますが、実際には先進国中でもっとも安くて買いやすいのが日本と言われています。

イギリスのTobacco Manufacturers’ Association(TMA)によるヨーロッパ各国と米国でのタバコ一箱の値段はイギリスで707円、アイルランドで610円、フランスで480円、ドイツで430円、スウェーデンで409円、デンマークで400円、フィンランドで385円、米国で496円。300円に値上げしたとはいえ、マイルドセブンがなんと安い事か。

今回の値上げは増税もありますが、2008年より予定されている未成年者喫煙防止を目的とした成人識別自動販売機の全国導入に関わる費用の捻出も含まれているといわれています。しかし具体的な予算案、使途が示されているわけではありません。

では、タバコの原価ってどのぐらいなのでしょうか?世界有数の葉タバコ産地ジンバブエでの買い上げ価格は1kgが1,5ドル。1kgの葉タバコから1200本の紙巻タバコが取れるから20本入り1箱の原価は約3円です。それが1分間に8千本以上を巻き上げる超自動化工場で製品になっていきますから、製造に関わるコストは驚くほど安いです。

事実、おとなりの韓国ではニードトレード社から超低価タバコ「ニード(Need)」が6月から1箱200ウォン(23円)で販売されています。これだけ安くしても利益が出る商品ですから地球上でもっとも儲かる産業と言われるのもうなずける話ですよね。

話がそれてしまいましたが、このように低い税率がもたらすものは何でしょうか?これは国民の浪費に他ならないのです。ちょっと意味がわからないですよね(苦笑)喫煙による経済的損失は、「喫煙直接経費」と「喫煙間接経費」に分けられます。直接経費はタバコ代そのものです。

そして喫煙により間接的にかかる経費を「喫煙間接経費」と呼びますが、何よりも大きな損失は、喫煙により健康が損なわれ、通院・入院したり、仕事ができなくなることです。喫煙者は非喫煙者に比較して寝たきりの期間が平均で5年長いと言われています。さらに平均寿命が7年短い事でその分の労働力も損失されています。

ちょっと古い資料になりますが、財団法人 医療経済研究機構が1993年の医療費を元に試算したところによると、1993年の国民医療費 総額24兆3631億円の約5%にあたる1兆1512億円が、喫煙によってもたらされた疾病の医療費の増加分だとしています。

さらに、東京薬科大学岡教授によると、このような「無駄な医療費」はもっと増加していて、タバコが原因で発病した喘息や肺がんなどの治療には4兆4〜9千億円もかかっており、タバコ税収の年2兆2千億円をはるかに超えているとしています(朝日新聞 2001年7月25日付け『私の視点』より)。 尚、2002年11月には、喫煙による経済損失は年間約7兆4000億円という試算が発表されました。

医療経済研究機構が、たばこが原因の病気の医療費や入院・死亡で失われる労働力を計算したもので、 内訳は以下の通りです。

能動喫煙超過医療費   1兆2900億円
受動喫煙超過医療費      146億円
逸失される労働力の損失 5兆8000億円
火災による損失       2200億円

喫煙者は高い税金を払っていますが、国に貢献していると言うより、無駄使いしているようですね。

今回の値上げは税金が主なものですが、何故、このような中途半端で禁煙に踏み切る事が出来ないような半端な値上げなのでしょうか?背景として明治時代から政府自らがタバコを製造・販売してきた長い専売制度の歴史があります。1985年には一応「民営化」されましたが、財務省が株式の7割近くを保有しており、JTの歴代社長には、財務省の高級官僚が就任していることから、国の喫煙規制は及び腰で、むしろタバコを推進する立場となっているのが実態です。実際、「禁煙は愛」を標語に日本縦断しているマークさんによると、公共施設で一番禁煙が進んでいなかったのは国会議事堂だそうでした。http://user.shikoku.ne.jp/kaohashi/gibbens.html

ちなみにイギリスITV放送「ファースト・チューズデー」(1992)によるとタバコのCMに出ていた俳優が、タバコ会社の役員に「なぜあなたはタバコをすわないのですか?」と質問したときに、こんなふうに答えました

「もちろん、“そんなもの”吸わないさ。俺たちはただ売るだけ。タバコを吸う権利なんざ、ガキや貧乏人、黒人、それからその他のおバカな方々に謹んでさしあげますよ」

実際、アメリカや日本では国内でのタバコ販売量は減少傾向にあるが、ロシアやアジアなどへの輸出量が増えている事で売上高を向上させています。アメリカのタバコ会社が、チェコに自社製品(タバコ)売り込もうとした時、「喫煙率が上がれば、高齢者が早死にして年金を節約できる」と言って、大統領を激怒させた事件もあります。

喫煙者の皆さん、今回の値上げを期に「節税」(禁煙)してみませんか?

新着ピックアップ


第112回歯科医師国家試験の総評と今後の展望

難易度高過ぎ!?現役歯科医師らが歯科医師国家試験に物申す

医療広告ガイドライン対策