第6回 通勤時間って

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皆さんは診療室には、何で通勤していますか? 歯科衛生士になって7年目。学生の頃を含めての8年。私はずっと電車通勤です。(1年生の頃は学校のすぐ近くに住んでいて、自転車だった)。通っていた学校と今の診療室は電車で一駅。時間も景色も大して変わらなかった。 特に朝は同じ時間の同じ車両に乗っていたので、だいたい同じ顔ぶれもちらほら。しかも下りで空いていたので、降りる駅や乗ってくる駅なんかがわかってしまう。たまにもうすぐ降りるはずの人が熟睡していたりすると、妙に気になったりしていました。 そんな私の通勤風景が変わったのは昨年2月。嫁に行った妹に置いていかれて、引越しを余儀なくされました。便利だった東京を離れて埼玉へ。不動産屋さんで粘って唸って、ぴかぴかの新築物件を見つけてもらいました。駅徒歩7分は良いのだけれど、通勤時間は電車で30分。しかも、座れない。 都会のような満員電車ではないけれど、前のように余裕で座って寝て過ごすわけにはいかなくなりました。つり革につかまりながら、以前とは違う景色を眺めて、往復1時間。寝ていられた頃は考えなかったけれど、妙に無駄に感じられるようになったのです。もったいない!  いろいろやりたいことはあるし、やらなきゃいけないこともたまっているので本当はパソコンを開ければ良いのだけれど、そうはいかない。誰かが小さいノートパソコンを買ってくれれば話は別ですが、そう上手くもいかない。上手く通勤時間を活用するために、カバンに常備されることとなったモノ達がいます。  まずは、手帳。自分のスケジュールのやりくりといろいろ考え付いたことを書き留めておくのに必須。行きも帰りも診療室のこと、患者さんのこと、セミナー、企画、原稿、休日の予定、等々、何でも書いておかないと忘れているのだ。 そして、携帯。診療終了後に見ると沢山のメールが入っている日と入っていない日がある。何十件も入っていたりすると帰りの電車はずっと携帯とにらめっこ。返信に追われたりする。でも、電車の中で携帯しか目に入っていない状況の人って、端から見ていてあまり好きじゃない。メールが全然入っていない日も寂しいので、ちょうど良いって難しい。 それから、音楽。今は携帯やi-podなんかで格好良く聞いている人も多いけれど、私はまだMDの人。お気に入りの曲なんかがある時はしつこく聞いています。それと、本。小学生の文集には趣味の欄に“読書”って書いてある。高校の時は文学部の部長も務めた。今も本はよく読んでいます。何でも乱読するけれど、電車の中で読むとなると難しい。無難なのは文庫本ですが、読みたい本はそうとは限らない。ハードカバーの本は持ち歩きが重いし、電車向きじゃない。 英語の文献や本は賢く読みたいけれど意味を理解するのに必死。ビジネス書は共感できるところにマーキングしながら読むのだけれど、よろけて自分の手にマーキングしたことが数回。歯科関係の本は写真が多いものは隣の人の視線が気になったりする。でも好きな本がカバンに忍ばせてあるのは、結構楽しいし好きです。知識や、自分の内面も外見も磨けたりしますし。最近とっても面白い本を見つけて、かなり通勤が楽しかったりしています。でも、“読書”は残念ながら優先順位の下の方。だいたい他の事に時間を持っていかれることが多いのですけれど。  そして大活躍しているのがB5サイズのクリップボード。これはセミナーに行って机がなかった時にも役立つし、電車の中でも物が書きやすいんです。皆さんも衛生士業務記録、書きますよね。診療中に書ければ良いのですが、アポイントが埋まっていたり、バタバタと他の仕事をしていたりで結局診療後に書いたりしていました。 最近はそれを電車で書くことが多いです。その分早く帰って家での時間や晩御飯を充実させたい。寝に帰るだけじゃせっかくの新築物件が泣いているようで。それに美味しいものを食べたり流行のドラマを見たりヨガをやったり長湯したりバランスボールで転がったり長電話したりものすごく早く寝たり、自分の時間を楽しむことで患者さんとの会話も弾むし仕事の活力になると思うのです。いつも何が入っているの?と聞かれるマイバック。重たいはずですね。 でも電車の中での時間をフル活用することで、衛生士としても自分としてもステップアップできている気がします。まぁよろけないようにしっかり立って、あれやこれやせわしなく何かしている姿が、素敵な大人の女性かどうかは別として・・・。  

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