第9回 受講者が求める話し方

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 先日、秋田県健康管理士会主催「はじめようムシ歯と歯周予防」というテーマで、健康セミナー・ブラッシング指導を秋田市で行ないました。参加者は13名。講師の目が一人ひとりに行きわたり、参加者に合わせた講話ができる適切な人数でした。  従来のセミナーや勉強会は、講師が一方的に受講者に話をしていくので、講師の能力により、受講者の満足度・理解度が違ってきます。あるアンケートによると、受講者の求めている講師像が以下のようになっていました。

≪受講者の求めている講師像≫

【1】 導入がうまい・話の内容・動機付け・時間配分 【2】 話し方がうまい・ボディーランゲージがうまい・ユーモアとセンスがある熱意と誠実さ(1000人も1人も同じ) 【3】 内容に精通し、テーマの流れをつかんでいる・内容を十分に把握している受講者の立場を尊重している・話の勘所を知っている全体の流を把握させている・時間配分が適切である 【4】 具体的に肌で感じさせる・実例を豊富に示す・体験をさせる 【5】 興味を引くように教える・単調間を持たせない・楽しく教える物知りである・質問して考えさせる 【6】 まとめがきちんとしている

 これらの内容は、私たちが患者さんに説明をしていく時にも、同じように相手から求められている事柄です。そして、1・3・6は、私たちが事前勉強をしっかり行ない、知識をまとめ理解して話をしていけば良い事です。2については、コミュニケーションスキルが必要になってきます。4.5は、発想・アイディアといったプレゼン力となります。プレゼン力はコミュニケーションの上級編ですから、どうやって相手を理解させよう、協力させようと考えるようになると必然伸びてきます。

 今回の健康セミナーは、参加者の満足度も高く、受講者参加型のセミナーだったと主催者側からも大変喜ばれました。 ここで、私が心がけたポイントは3つです。

【1】 導入時に、何名かの参加者に、セミナーで聞きたいこと・期待していることを質問していく。「今日はどんな話が聞けるといいですか?」 【2】 参加者の困り事から、それに近い実例を紹介していく。 【3】 壇上から降りて、一緒に歯磨きをしていく。

 目の前の一人の患者さんから受講者へと、話す相手が増えても、歯科衛生士がもつべき知識をしっかり整理して、コミュニケーションのトレーニングを積んでいけば(毎日がトレーニングNo4,5参照)あなたも医院の中で、町内で健康セミナーが楽しく開催できますよ!

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