第12回 認知療法

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Ⅰ.認知とは?

人間の4つの過程と特徴 1)知覚(感じること):見る、嗅ぐ、聞く、味わう、感じるなど 2)感情を覚え、態度に表す:愛する、憎む、恐れる、罪の意識を感じる、憂鬱など 3)活動(体を動かす):歩く、食べる、泳ぐ、笑うなど 4)理性を働かせ考える:覚える、想像する、仮説を立てる、決心する、問題を解くなど ☆認知と感情(気分)と行動の悪循環に陥っているところを、認知を妥当なものに変化させることによって、感情を適切なものにしていこうという考え方である。 特徴 1)歪んだ認知プロセスの働きが大部分の心理的問題の原因である。 2)感情と行動における望ましい変化を生み出すために認知を変化させる。 3)認知の歪みの定義   [1]全か無かの思考:物事を白か黒かのどちらかで考える思考法。 [2]一般化のしすぎ:たった1つの良くない出来事があると、世の中すべてはこれだ、と考える。 [3]心のフィルター:たった1つの良くないことにこだわって、そればかりくよくよ考え、現実を見る目が暗くなってしまう。 [4]マイナス化思考:なぜか良い出来事を無視してしまうので、日々の生活がすべてマイナスのものになってしまう。 [5]結論の飛躍:根拠もないのに悲観的な結論を出してしまう。 [6]拡大解釈(破滅化)と過小評価:自分の失敗を過大に考え、長所を過小評価する。 [7]感情的決め付け:自分の憂鬱な感情は現実をリアルに反映している、と考える。 [8]すべき思考:何かやろうとする時に「〜すべき」「〜すべきではない」と考える。 [9]レッテル貼り:極端な形の「一般化しすぎ」である。ミスを犯した時に、どうミスを犯したかを考える代わりに自分にレッテルを貼ってしまう。 [10]個人化:何か良くないことが起こった時、自分に責任がない場合にも自分のせいにしてしまう。 認知の歪みは3方向に広がっていく。 1)自分自身 2)周囲に対して 3)将来に対して これらを「否定的認知に3要素」という。 認知療法では認知の歪みの修正のために、認知的な技法と行動的な技法を併用することが多い。 認知療法ではその人の物の捉え方や心のくせ、感情をコントロールする。 精神療法のひとつである。

Ⅱ.認知療法の技法

1)コラム法 認知の歪みの修正に用いられる方法である。問題となる状況を同定した後、そのときの気分とそれに関係した思考、より適応的な思考などを書き出して認知の修正をはかる方法がコラム法である。自分の感情や気分や自動思考を確かめ、その自動思考についてどの程度現実味があるかどうかを検討する作業をし、さらにその自動思考に代わるほかの考えや現実的な方法を見出していく方法である。 2)活動スケジュール表の作成 自動思考の妥当性を、現実的に行動することで検証していくための方法である。活動スケジュール表に、自分が毎日どのような生活を送っているのか、そのときどの程度楽しめ、どの程度達成感を体験できたかを書き込む。そしてこれからどのような生活をしていくかという計画を立てるところに進む。課題を設定して行動していきことが重要である。

「今日のコラム」

今回で最終回となりました。一年間ありがとうございました。文章を書く機会に恵まれていて、何かを伝えていくことの難しさを実感しました。たまたま、カウンセリング学院の先輩が出版関係の仕事をしていて、私の文章を読んでいただきました。文章を書く機会が多いなら、一度ライタースクールに通ってみたらいいかもしれないとアドバイスをいただきました。早速、一月から通うことになり、どれだけ自分の文章が上達できるか楽しみにしています。これで習い事が三つになりました。(カウンセリング、リフレ・整体、ライター)それぞれに宿題があります。大変に思うかもしれませんが、今にしかできないことってあります。その時間を大切にしたいです。歯科衛生士をしている時間もそうです。習い事も歯科衛生士も充実させたいです。 楽しいことや嬉しいこと、悲しいこともありました。喜怒哀楽をすべて経験して10年になります。歯科衛生士の職業が大きくなりように、今年は亥年ですし、何事にも「猪突猛進」で進もうと思います。 本当にありがとうございました。いつか、またどこかで。 青木 五月
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