陽極酸化処理されたインプラントの生存率は98.5%

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▲イエテボリ大学歯学部 Ann Wennerberg教授
インプラント治療は素晴らしい治療選択肢である
前回に引き続き、Dental Tribune Internationalのtoday (2018/11/14-11/16号)に掲載された記事の一部を紹介する。
記事タイトルは、”It is fantastic to have implants as a treatment option”で、イエテボリ大学教授のAnn Wennerberg氏に、インプラントの長期的予後について、Dental Tribune Internationalがインタビューを行った時の内容について書かれている。本記事では、インプラント表面性状の概要と、表面性状ごとの10年以上生存率について紹介する。少しでも読者の役に立てれば、幸いである。
▲フラップ手術後、埋入されたインプラント体
インプラントの4つの表面性状処理について
まず、インプラントと骨の間における、オッセオインテグレーションや生体親和性を高めるためのインプラント表面性状処理について説明する。
1 サンドブラスト+エッチング処理(sandblasted and acid-etched)
インプラント表面に、アルミナ粉、酸化チタン粉、ハイドロキシアパタイトなどを空気圧で吹き付け、粗造面にして、骨組織との機械的嵌合を強固にする。エッチング処理を行うことで、表面を綺麗にする。
2 チタンプラズマスプレー加工(Titanium plasma-sprayed)
インプラント表面に、チタン粉をプラズマ溶射する。インプラントの表面積が無処理と比較して、5-6倍増大する。
3 旋削加工 (Turned)
円柱形状のチタンを高速回転する研削砥石により切削加工されたインプラント表面。
4 陽極酸化処理(Anodized)
金属を陽極とし電解質溶液(炭酸水素ナトリウム)内において、通電した時に溶液中の酸素がインプラント表面に付着し、厚い酸化皮膜が形成され、生体親和性が高まる。インプラント表面に酸化被膜と無数の微小孔を設けることで、骨とチタンの強力な結合を促進し、歯肉と結合する特徴を有する。
陽極酸化処理されたインプラントの生存率が最も高い
▲表面性状ごとのインプラントの生存率
上のグラフは、表面性状ごとのインプラントの生存率を表している。縦軸は10年以上の生存率(%)、横軸はインプラント表面性状で、彼女が分析したインプラント本数は、トータルで17,000本以上に及ぶ。
各インプラント表面性状の生存率 (≧10年)
  • サンドブラスト処理 = 94.8%
  • チタンプラズマスプレー加工 = 96.1%
  • 旋削加工 = 96.4%
  • サンドブラスト+エッチング処理 = 96.7%
  • 陽極酸化処理 = 98.5%
Wennerberg教授の研究結果によると、表面性状の異なる全てのインプラントにおいて、10年以上の長期的予後が期待でき、特に、陽極酸化処理されたインプラントが非常に高い生存率を示すことが分かった。インプラントと歯肉が結合する特徴を有していることで、インプラント周囲炎などの発症トラブルが起こりにくいことが理由として考えられる。
表面性状ごとのインプラント生存率に有意差があると言及されていないが、ここ30年で10年以上のインプラント生存率が約95%近くまで高くなっている。インプラントの技術は確実に進歩している。Wennerberg教授がインタビューで言及したように、今後の補綴治療において、インプラント治療が患者にとって最良の選択肢になる日は近いかもしれない。
By Dental Tribune International
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