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2026年度診療報酬改定に向け、厚生労働省による新たな医療技術の保険適用評価が本格化しています。
歯科分野においても、先進的な技術から普及段階の技術まで合計77の技術案が評価対象リストに名を連ねました。
中でも注目されるのは、近年のデジタル化の波を象徴する「CAD/CAM法による臼歯部ブリッジ」です。
本稿では、評価対象となった主要な歯科医療技術の概要と今後の保険適用に向けた議論の焦点について、Dentwave編集部の視点から深掘りしていきます。

CAD/CAMブリッジを含む77の歯科医療技術が評価対象に!2026年度保険適用へ向けた動向を徹底解説

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デジタルデンティストリーの進化:CAD/CAMブリッジ評価の背景

評価対象技術リストの筆頭に挙げられた「CAD/CAM法による臼歯部ブリッジ」は、歯科医療のデジタル化の進展を象徴する項目です。
これまでは主に単冠(クラウン)での適用が進められてきましたが、ブリッジ特に噛む力が強くかかる臼歯部への保険適用が実現すれば、患者さんの選択肢は大きく広がります。

技術のメリット
・金属アレルギーのリスク回避
・審美性の向上(金属を避けた自然な色調)
・CAD/CAMによる製作の精度と効率の向上

注目すべきその他の先進的な評価技術

CAD/CAMブリッジ以外にも、患者さんの治療の質と利便性を高める複数の重要技術がリストに含まれています。
これらは、低侵襲治療や予防重視の現代医療の流れを反映したものです。

光学印象法(口腔内スキャナーによる印象採得): 77技術案の中には、「CAD/CAM冠補綴に対する光学印象法」が含まれています。
これは従来の印象材のような材料を使わず、スキャナーで歯型を採る技術(口腔内スキャナー)を保険で評価するための議論です。
デジタル化の基盤となるこの技術の評価は治療の効率と精度向上に直結します。

再生医療関連技術: 歯周組織再生療法など、より確実な予後を目指す技術。

画像診断・検査技術: AIを活用した診断支援技術や、より詳細な3次元画像診断の評価。

これらの技術は医療経済的な観点だけでなく、「患者のQOL(生活の質)向上」にどれだけ貢献できるかが評価の鍵となります。

保険適用へのプロセスと今後のスケジュール

評価対象となった77技術案は今後、厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)の「医療技術評価分科会」などで詳細に議論されます。

改定へのスケジュール: この評価は、2026年(令和8年)4月に施行される2026年度診療報酬改定への収載を目標に進められています。

議論の焦点: 議論は以下の点を中心に進められます。

有効性・安全性: 臨床試験や既存のエビデンスに基づく効果の確実性。

経済性(費用対効果): 提供にかかるコストと得られる治療効果のバランス。

この評価プロセスを経て技術が認められれば、正式に保険収載されることになります。
歯科医師や歯科技工士、そして患者さんにとって、この動向は非常に重要です。

まとめ

今回77技術という多くの歯科医療技術が評価対象となったことは、日本の歯科医療界が、旧来の治療法からデジタル技術を基盤とした先進的な治療法へと積極的にシフトしようとしている明確なサインです。

議論の焦点は「CAD/CAM冠補綴に対する光学印象法」など、デジタル化を前提とした技術の評価とそれに伴う非金属材料(メタルフリー)を用いた補綴治療の更なる普及に集まっています。
評価の行方は、単に技術の導入だけでなく、歯科医師の働き方、技工士の技術の進化、そして患者さんが受けられる治療の質を大きく左右するのではないでしょうか。

Dentwaveでは、今後もこういったニュースを最重要課題の一つとして追ってまいります。

参照元

厚生労働省