沖縄県歯科医師会:新たな口腔保健医療センターが開設 県民から期待集める

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沖縄県歯科医師会(比嘉良喬会長)の新しい県口腔保健医療センターが南風原町新川にこのほど完成、4月17日から診療を始めることを沖縄タイムス(4月14日付)が報じた。記事内容は以下のとおり。 1975年に浦添市港川に診療所を開いてから県内の障がい者歯科治療をけん引してきた同施設。新たな拠点は診療する面積が約2.6倍に広がり、手術室なども整備された。常勤医は現在の1人が6月からは2人に増え、全身麻酔下で治療できる患者数も大幅に増える。県歯科医師会の新しい事務所も兼ねたセンターの落成式が4月13日あり、県歯科医師会など医療や行政の関係者ら多数が新拠点の完成を祝った。 センターは鉄筋コンクリート造りの地上3階、地下1階(駐車場)で延べ床面積は約3350平方メートル。診療室や処置室、手術室などの診療ゾーンは約520平方メートルあり、旧診療所の2.6倍に広げた。建設の総事業費5億数千万円のうち約2億2400万円を国の地域医療再生基金で充てた。 障がい者への歯科治療は、音や視覚への過敏な反応や怖さを取り除くことが欠かせない。新センターは落ち着いて治療できるよう広い診療室が確保され、面談室に仕切りもできた。 自ら痛みを訴えにくい人には、悪化する前の処置やトレーニングも必要で、専門的な知識やマンパワーも求められる。施設の整備に併せて常勤医も増える。これまで月4回、午後に限定していた全身麻酔による治療も、6月に常勤医が2人体制となった後は平日なら午前、午後とも可能になる。術前検査のための胸部エックス線や心電図の機械も新たに導入された。沖縄県手をつなぐ育成会の田中寛理事長は「障がいのある人を受け入れてくれる病院がなかなか広がらない中で、新しい拠点ができたことを喜んでいる」と歓迎。その上で「住んでいる地域で必要な治療ができ、安心して社会生活が送れるよう、本島南部だけではなく、北部や中部など各圏域で体制を整えることを望んでいる」と期待した。 △口腔保健医療センターの業務 (1)軽・中度障がい児(者)の歯科治療:当センターにおいて歯科治療を行っております。緊張の強い方や不随運動がある方には笑気・静脈内鎮静法を用いる場合もあります。平成20年より日帰りの全身麻酔下歯科治療も行っております。(2)重度心身障がい児(者)全身麻酔下歯科治療:厚生労働省・県との協力で年に2回(6月・11月)、県立病院内に出向いて全身麻酔下で歯科治療を行っております。(6月県内、11月離島)、(3)摂食・嚥下機能療法:歯科医師2名が摂食機能訓練をおこなっております。(4)訪問歯科保健指導:未就学児通園施設等へ歯科衛生士が出向き、保護者や施設職員へ、歯磨き指導や口腔に関する相談等をおこなっておりま す。(5)施設等への歯科健診:依頼のあった入所施設や作業所へ伺い、歯科健診や歯科保健講話等を行っております。 (6) 研修会の開催:平成10年から定期的に学術講演会(摂食・嚥下)や研修会を開催しております。 また、平成15年から「沖縄県障がい者歯科地域協力医研修会」を設けており、障がい者歯科に従事する歯科医師の人材育成に務めております。
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