第3回 賃倒

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経営関連コラム   第3回「貸倒」 若林理恵 税理士

こんにちは。税理士の若林理恵です。 医療法人を設立される先生方が多い中、私共も「税理士法人」を設立いたしました。ちなみに法人設立は「税金対策」ではなく、「複雑な税制改正や様々な情勢の変化に迅速に組織的に対応し、関与先の発展に寄与するため」です。今後ともよろしくお願い致します。 今回は、「貸倒れ」についてお話させていただこうと思います。少しネガティブな話題ですが、マイナス面を見直して前向きな経営をしていきましょう!

貸倒れについて

クリニックの場合、貸倒れとなる恐れがあるのは(1)治療費の滞納(2)資産の譲渡をした場合の債権(3)関連業者に頼まれた場合の貸付金などあげられます。法的な問題や回収方法については医院経営情報の「どたばた歯科医院Q.9」を参照してみてはいかがでしょうか。ここでは税務上の取り扱いについてお話してみます。

(1)治療費の滞納

治療を行うと、その治療費を回収しなくても売上が上がりそれに伴う税金を支払うことになります。その代金を、再三に渡って、本人や本人の家族に電話等で督促しても、支払いがなされない場合は、内容証明郵便で請求を行ったり、直接集金に行ったり、弁護士に相談したりしますね。しかし、遠方の場合には交通費がかかったり、その他の費用がかかったり…。 税法では、督促しても支払われない場合でその債務者(患者さんですね)との取引を停止してから1年以上を経過したときに、貸倒れとして処理することを認めています。 また、遠方等でその地域に取り立てに行っても、そのために必要な旅費などの費用よりも、未収金が少なく、督促をしても支払いが行われない場合にも貸倒の処理が認められています。

(2)資産の譲渡をした場合の債権

たまたまおこなった不動産取引などの未収金は1年以上返済がない場合でも、その時点で貸倒れ処理できません。この場合は、債権が会社更生法等の法律で切り捨てられた場合など一定の事実が発生した場合か、その債権者の資産状況、支払能力などからみてその全額が回収できないことが明らかになった場合でないと貸倒れ処理が認められていません。他人に資産や医院を売却するときなどは注意が必要です!

(3)関連業者に頼まれた場合の貸金

経営を行う中で、開業当初お世話になった取引先などに頼まれて貸付を行うケースなどもあると思います。判例では「取引先に対する金銭の貸付けは、業務遂行上生じた貸付金に当たらないので貸倒れが生じたとしても事業所得の計算上、これを必要経費に算入することはできない」とされています。これは相手の支払能力に関わらず、必要経費となりませんので、これにも注意が必要です。貸したお金はあげたと思え、とはまさにこのことですね。 ご参考になりましたでしょうか? この他、取り上げて欲しいトピックを募集しております。

〒180-0023 東京都武蔵野市境南町2-6-19 林・若林税理士法人 クリニック開業・経営支援室 若林  mail:zeimu@hwz.jp tel:0422-30-7279 fax:0422-30-2055

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