第2回日本メディカルAI学会学術集会

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第2回日本メディカルAI学会学術集会
▲第2回日本メディカルAI学会学術集会の様子
第2回日本メディカルAI学会学術集会は、2020年1月31日~2月1日に東京ビッグサイトTFTホールで開催された。
プログラムは主に、基調講演、シンポジウム、一般演題発表、ポスター発表が行われ、 歯科・歯科口腔外科領域では、口腔がん早期発見システムの開発、矯正歯科治療における人工知能システムの開発等の一般演題発表等、今後歯科分野でのAI開発も加速すると考えられる。
そして、AOI国際病院 歯科口腔外科の田島聖士先生により「歯科パノラマエックス線画像におけるAIを用いた自動検出モデルの構築」というテーマが講演をされた。
パノラマエックス線の画像管理ソフトは普及している状況ではあるが、病変を自動検出するシステムはまだ存在していない。歯科パノラマエックス線の読影は歯科医師の経験等により差が出ることがあるため、AIによるダブルチェックを行うことが歯科医療の標準化につながると述べた。そして今回は主に根分岐部病変を検出するAIシステムの開発について発表した。
闊達な質疑応答などもあり、今後の歯科におけるAI診断への期待を感じられた。
【以下田島先生による寄稿】

私自身は、「医用画像(放射線)」のセクションでこれまでの成果を「歯科パノラマエックス線画像におけるAIを用いた自動検出モデルの構築」という演題で根分岐部病変を認識するAIに関しての発表を行った。現在はデンタルシステムズ株式会社と共同研究をしており、
①歯式を認識するAI、②病変(う蝕、根尖病巣、嚢胞、根分岐部病変)を認識するAI、③インプラントの機種を認識するAIを開発中のため、その成果を今年は下記の学会でも発表する予定である。


・春季日本歯周病学会(5/29,30 福島)
・日本顎咬合学会(6/13,14 東京)
・日本口腔インプラント学会(9/18,19,20 横浜)
・秋季日本歯周病学会(10/16,17 金沢)
・日本口腔外科学会(11/13,14,15 名古屋)

私は今後も深層学習アルゴリズムを用いた畳み込みニューラルネットワーク(CNN)の転移学習による歯科エックス線画像のAIシステム開発を行い、AIの使用により臨床での問題点の解決、および医療の標準化に寄与できるように進めていきたいと考えている。
また、本学術集会では「メディカルAI学会公認資格講座」も併設されていた。
https://www.jmai-shikaku.com/

メディカルAIを作成するために必要な下記項目の学習を行うことができる内容となっている。

①線形代数、統計、確率、機械学習の基礎
②機械学習ライブラリの基礎
③Deep Learningの基礎
④Deep Learningフレームワークの基礎
⑤実践編:CT/MRI画像のセグメンテーション
⑥実践編:細胞画像の細胞検出
⑦実践編:配列解析
⑧実践編:モニタリングデータの時系列解析
⑨応用編:医用画像解析(放射線画像、病理画像、内視鏡画像)
⑩応用編:ゲノム・エピゲノム解析及びマルチオミックス解析
⑪応用編:AIの医療活用全般(心電図・皮膚画像解析など)
⑫応用編:サイバーセキュリティー
⑬応用編:生命倫理
⑭応用編:個人情報保護
次回の第3回日本メディカルAI学会学術集会は、2021年1月29日~30日に東京ビッグサイトTFTホールで開催される予定である。
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