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2017/05/22

法律コラム第3回「院内解雇トラブル」-懲戒処分について-

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前回のコラムでは、問題社員に対し懲戒処分が有効な場合があるとお伝えしましたが、今回はその懲戒処分について少し解説いたします。

懲戒処分は、将来解雇手続きをする場合の準備となります。
解雇権濫用の法理という難しい言葉がありまして、わかりやすく言うと裁判所は、ちょっと悪いことしたからすぐ解雇ということは認めてくれません。よって、問題行動を起こしたから突然解雇ということはできず、何度も改善させようとしたけれどどうしようもなかったという状況が必要になります。逆に言えば、何度も改善させようとした努力義務を雇用主の方に課しています。良いか悪いかは別として、裁判所は、人材は簡単に解雇せずに、使えるように会社で工夫しなさいと述べています。このこと自体は労働力の流動化がなくなり、生産効率も悪くなるとは思いますが、経営者としては今の状況に適応しなければなりません。

まず、懲戒規定が就業規則に定められていなければなりません。これは最高裁判例(最高裁平成15年10月10日 フジ興産事件)においても確認されています。ちなみに、就業規則については、定めておくだけではなく、従業員に周知しなければならないとされていますので、その点も注意が必要です(労働契約法7条)。

次に過去の事例や他の従業員と比較して平等であることが求められます。従業員の行為に対する懲戒処分ですから、個人的な好き嫌いの要素をいれてはならないと考えてください。
また、懲戒対象となる問題行動と、処分との比較で重すぎないという意味です。また、相当な内容を担保することとして、懲戒手続きについて伝えて弁明をする機会を与えないといけないとされていますので、「ある日書類をわたして懲戒するから。」ではなく、ちゃんとなぜ懲戒することになったのか伝えて従業員の話を聞く機会を与えないといけないことになっています。それに懲戒手続きを生かして従業員の自覚を促すためにもちゃんと話さなければなりませんから、これは注意して下さい。また、証拠として必ず書面で残すことが必要です。

まとめ

★ 解雇トラブルはどの職場でも起き得ること
★ 解雇トラブルによる悪影響は大きい
★ 解雇トラブルは適切に対応すれば、マイナスを減らせるだけでなく、プラスを生じさせることができる
★ 懲戒制度と共にプラス評価の適正化についても検討し、メリハリのある職場を作る
★ 懲戒制度の文書化、指導注意書等の準備を行う

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