2025年6月28日、大阪・夢洲で開催中の大阪・関西万博「大阪ヘルスケアパビリオン」にて、歯科医療に関連する多数の特別講演やセッションが行われました。Dentwaveでは当日、会場で行われたプログラムを取材。歯科医療従事者から万博の来場者に向けて、歯科医療の進歩と「健康」の第一歩は「健口」からを考えるきっかけとなる内容が随所に見られました。
本レポートでは、Dentwave担当者が注目したセッションをお届けします。
主催:有限会社 J-Support
共催:株式会社 オール・デンタル・ジャパン
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EXPO 2025 大阪・関西万博取材レポート
- 著:Dentwave /
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自分に合った歯科医院を選ぶ4つの視点
一般社団法人MID-Gの先生方5名による特別講演では、「どんな基準で自分に合った歯科医院を選ぶか?」がテーマに掲げられ、4つの観点から具体的に解説されました。
1.HPから見えること
医院の公式サイトは最新情報を更新しているか?診療内容が古いままになっていないか?患者視点でチェックすべきポイントが紹介。
2.先生の経歴から見えること
専門分野やキャリアは患者にとって医院選びの重要な基準。先生の経歴の見方を解説。
3.医院の規模感から見えること
少人数でじっくり診療する医院、大型で多職種、多診療科対応する医院の違いを開設。
4.口コミから見えること
患者の声をどう読み解くか、書かれている口コミのどんな情報に注意すべきかを解説。

これからの歯医者ってすごい!
続くgrowing upのセッションでは、若手歯科医師たちから歯科のデジタル化が患者体験をどう変えるかが紹介されました。
1.治療ビジョンの可視化
これまで仕上がりがわからず不安だった治療も、デジタル技術で完成予想を確認できるように。
2.型取りの負担軽減
従来の印象材による不快感をデジタルスキャンで解消。
3.通院回数の削減
デジタル技術により、最小限の来院で精度の高い補綴が可能に。
さらに「歯の素材選び」について、セラミック、メタル、レジンの違いを説明し、素材やメンテナンス性を理解することが「自分の人生を選ぶことにつながる」と強調されました。最後に、虫歯や神経の構造にも触れ、患者としての理解を深める大切さが語られました。

デジタル歯科治療の現在と未来
午後のセッションでは、日本デジタル歯科学会より、デジタル技術を活用した補綴や診断精度の向上事例を紹介。続いて日本臨床歯科CADCAM学会より、CAD/CAM技術の現場での進化を解説しました。
歯科医院で実際に活用されているデジタル化の事例をもとに解説したことで、会場にいた来場者も治療にどうデジタルが浸透し、自分たちへの治療がどう変わってきているのかを理解する内容になっていたのではないでしょうか。

健口を支える企業の展示も
また当日は、「建口」と「デジタル」をテーマに企業も出展し、最新のデジタル機器に実際に触れられたり、自身の咀嚼習慣を測定、嚥下機能を低下しても飲食できる食料の提供など、体験型の展示も行われていました。

歯科医院選びから治療体験まで、未来はもう始まっている
本日のプログラムを通じて、「患者が主体的に医院を選び、デジタル技術で安心して治療を受けられる時代が来ている」ことを実感しました。Dentwave読者の皆さんも、こうした新しい視点を診療や情報提供に活かしていただければ幸いです。
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