第7回 オペラント行動(3)

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VII.強化スケジュール

強化と無強化の組み合わせを強化スケジュールという。基本的な強化スケジュールは、次の2要因の組み合わせによる。 A 間隔か比率(回数)か? ある強化から次の強化までの間隔を反応回数(ratio)に基づくか、時間間隔(interval)に基づくか   B 規則的か不規則か? ある強化から次の強化までの間隔を規則的(fixed)にするか、不規則(variable)に行うか? まとめると A=時間間隔(I)・回数比率(R) B=規則固定(F)・不規則変動(V) 1.連続強化スケジュール:ある反応後、必ず強化を行うこと 2.間欠強化スケジュール:ある反応後、時々強化を行うこと (1)定間隔強化(FI):反応数とは無関係にある一定時間経過後の反応に対して強化を行うこと、(ある時間になったら強化する)、例)月給 (2)変間隔強化(VI):反応数とは無関係に不特定な時間経過後に対して強化を行うこと、(回数に関係なく時間で強化する)、例)ポストをみる (3)定率強化(FR):一定の反応数に達したときの反応に対して強化を行うこと、(やった行動に対しての強化)、例)出来高払いの仕事 (4)変率強化(VR):平均していく回に1回の割合でその反応に対して強化を行うこと、(いつ強化されるかはわからない)、例)ギャンブル 3.消去:強化を中止すること

VIII.強化スケジュールの特徴

1.消去されると、条件付けされていたオペラント行動は、出現頻度が減る(忘却)またはオペラント水準まで下がる(まったく自発されなくなるということはない) 2.連続強化のほうが間欠強化よりも消去されやすい 3.部分強化はそれぞれに種類によって消去抵抗が異なる ※時々、強化するほうが消去されてもまた行動が元にもどりやすい。 ※定率強化が消去されにくい。 4.強化スケジュールは次のようなものに影響を受ける (1)生起率を高めるもの:飢え、渇きなど (2)生起率を低めるもの:飽和化・満腹など IX.弁別訓練、弁別刺激、刺激統制、刺激般化、同時弁別事態、継時弁別事態 多くの行動は行動に継続する強化子によって増減します。そして、行動の直前の刺激(先行刺激)も重要な働きをします。 1.弁別訓練→識別を教えること 2.弁別刺激→先行刺激が特定の行動を出現させやすくする時 例) 電話のベルが鳴る→受話器を取る 電話のベルが鳴っていない→受話器を取らない 受話器を取るという行動→先行刺激の影響を受ける 3.刺激統制→先行刺激によって、行動の出現が統制するようになること   例1)先行刺激出現(電話のベルが鳴る)→行動(受話器を取る)→結果が起きる(相手と話しができる) 例2)先行刺激が出現しない(電話のベルが鳴っていない)→行動(受話器を取っても)→結果が起きない(相手と話しができない) 4.刺激般化→元々の刺激に類似した刺激と同じように反応を示すとき   例1)子供にアイスクリームを見せる→掃除をする 例2)アイスクリームがない。今度は子供にチョコレートを見せる→掃除をする このように刺激が甘いもので類似している。 5.同時弁別事態→異なる二つの刺激を同時に提示し、それぞれ異なる強化スケジュールを行うこと   例1)アイスクリームを見せる→掃除をしてもらう 同時に(2)チョコレートを見せる→窓を閉めてもらう (1)と(2)には時間差をおかないと同時にはできない 6.継時弁別事態→異なる二つの強化を独立に操作し、ある時間間隔を持って無作為に交替で提示すること

X. オペラント行動の変容

1.オペラント行動が望ましくないものの場合、それぞれを消去するか、忘却させるとよい→消去すること 2.条件付けられたオペラントと両立不可能な新たなオペラントを形成するとよい   例1)読書中に爪を噛む  →  声を出して読書する 噛むと話す行為は同時にはできない 次回は「オペラント療法」についてお話しします。

「今日のコラム」

今年も暑い日が続いていますが、皆様、いかがお過ごしですか? さて、今月は、私が火曜日と土曜日に勤務している医療法人青慈会原田歯科クリニック、ヨコハマ予防歯科インプラント歯周病センターのーを紹介したいと思います。去年から医院を増築して、全室個室になりました。 「お花」 待合室にお花を飾ると雰囲気が違います。私もプレゼントとしてお花を贈る機会が増えました。お花があると和みます。患者様から「きれいね」、一週間ごとにお花が変わるので「楽しみ」という声も聞くようになりました。 「party」 患者様のお誕生日や大きな治療が終了した後など、「party」と題して、私たちスタッフは集まって、お祝いをし、最高のおもてなしをします。記念写真を撮影することもあります。プレゼントはタブレットなどで、スタッフからのメッセージも添えます。 「コミュニケーションシート」 趣味、出来事、旅行の話し、家族の話しなど、患者様との会話をコミュニケーションシートに記入します。 「リコールハガキ」 三ヵ月後、半年のリコールであっても、前もって、予約を入れてお帰りになります。リコールの日が近くなったら、ハガキでお知らせをします。ハガキには担当の衛生士から一言添えるようにしています。 「コンサルルーム」 当医院では、昨年、増築しまして、全室個室になりました。初診の方、補綴物のコンサルなど、この部屋を使用します。 「キッズルーム」 当医院では、保育士が2人いまして、お子様連れの患者様がいらっしゃるので保育士が対応しています。 すべて保育士の手作りです。 http://www.harada-clinic.com http://www.e--smile.jp
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