魔法の水”唾液”の魅力とは?
前回は腸内環境と口腔内環境の関係性について解説してきました。今回は魔法の水”唾液”の魅力について解説していきます!
魔法の水”唾液”の魅力とは?
口活の中でさらに重要視していただきたいのが”唾液”の量です。唾液はみなさんが思っている以上にたくさんの魅力があり、時には”魔法の水”なんて呼ばれることもあるくらい体にとって重要な役目を果たしています。
例えば 食事の際には食べ物を飲み込みやすくしたり、胃の中で消化されやすい状態にしてくれたりします。また食べカスををお口の中から流し虫歯や口臭を防ぐ働きをしてくれます。
食事の際に味を思う存分感じることができるのも、味を感じる舌の部分(味蕾)まで唾液が味の元を運んでくれるからです。
さらには、唾液には抗菌・抗ウィルス作用があり、お口から入ってきた細菌の増殖を抑えたり、活性酸素を減少させたりする力もあります。
最近の研究では、唾液中に含まれる抗菌・抗ウィルス作用のあるlgA抗体という物質が、ヨーグルトを食べることで増え、インフルエンザに対抗できるというデータも存在するほどです。
もちろん口腔内を保湿して保護したり、歯質の再石灰化を促進させたり直接的にいい影響も与えてくれています。
唾液の減少には注意!
生活習慣や環境などのストレス、加齢などさまざまな要因から唾液の分泌が減少してしまうケースがあります。また、糖尿病などの持病や服薬しているお薬によって唾液が減少してしまうこともあります。
口が渇いたり、口内炎ができやすかったり、口臭がしたりといった症状が出るため、唾液減少に気づいたら早めの対策が必須です!
唾液減少を改善させるために…
唾液減少が起きてしまったら、まずすぐにできることとしてはこまめに水分をとること!一度に多くの水分をとっても排出されるだけなので、こまめに少しずつ摂取してみてください。
また、自律神経を整えることで唾液量も改善してくるので、睡眠時間の確保や心がリラックスできる時間を作るなどできる限りストレスを溜めないようにして自律神経を整えられるようにしましょう。
さらに刺激や運動によっても唾液量を増やすことができます。唾液腺マッサージや舌トレーニングをしたり、硬めの食品やガムを噛んだり、酸っぱいものや辛いものを食べる方法もあります。
これらのように日々の生活で意識できるポイントを実践してみて、分泌量を維持できるよう心がけましょう!
正しい口活〜1日のルーティーン〜
口腔内環境、さらに腸内環境も整えるための”正しい口活方法”について紹介していきます。
朝は、起きたらまず何も食べずに口をゆすぎます。さらに時間に余裕のある方は舌磨きも忘れずに行います。睡眠時は誰でも唾液分泌量が減少し、舌の上は菌の温床となっています。舌を傷つけないよう舌ブラシで優しく磨きましょう。
さらに朝食後は歯を磨き、出来ればフロスや歯間ブラシも併用するとより口腔内環境を良くすることができます。
お昼は忙しい方も多いと思うので、お昼ご飯を食べた後はでうがいをしましょう。洗口液でゆすぐことが望ましいですが、お水でゆすぎ食渣を出すだけでも問題ありません。
夜は、ゆっくり時間がある方が多いと思うので鏡を見ながら丁寧に歯磨きをしてください。フロスや歯間ブラシも併用して朝、昼に取りきれなかった汚れをしっかり落としてから就寝するようにします。
また就寝時に口が開いてしまうという方は、口腔内が乾燥し、唾液が減少します。口を閉じるための専用のテープを使用し、鼻呼吸へ改善できるよう試してみてください。
最後に…
今回は”口活”についてさまざまな角度から解説してきました。
口活と腸活をともに実践、習慣にしていくことで、この冬、風邪や感染症に罹らない高い免疫力を手に入れることができます!
そして今回紹介してきたように実は魅力たっぷりの唾液。日頃からお口の中の状態に関心を持ち、健康な体でおいしく食べられるうるおいのある口腔内を保っていきましょう。
緊張したり、心が乱れたりすると口が渇くように、唾液の分泌量はストレスによってもかなり影響されます。
日々ゆったりした心で過ごせるよう、心身ともに健康を意識していきましょう。