歯科技工士が思うこれからの歯科技工士の働き方

昨今、DX化による技工の内製化、令和6年診療報酬改定等により歯科技工士の役割、働き方に変化にも注目を集めております。

その中で、歯科技工士の就業人数は2000年の3万7千人をピークに、3万5千人弱と横ばいになっております。また、年齢層は50歳以上の割合が20年前の20%から52%に増え、逆に若年層は減少している現状です。その課題は数値面だけでなく、実際現場で働かれている歯科技工士の方々や、歯科技工士のパートナーである歯科医師の方々も実感されることがあるようです。

そこで今回、これからの歯科技工士の働き方について考えたく、歯科技工士の方々に今後の【歯科技工士の働き方】に関してどう思っているのかをお聞きしました。 今回の調査には、臨床から経営まで、歯科業界で幅広くご活躍をされている穴沢 有沙様(MBA歯科衛生士/株式会社Blanche 代表取締役社長)に設問の計画から調査の実施までご協力をいただきました。

■調査期間:2024年6月26日~2024年6月29日
■回答者:歯科技工士129名
■調査(ご協力):穴沢 有沙 (MBA歯科衛生士/株式会社Blanche 代表取締役社長)

調査結果

  1. 今の働き方や業務内容で困っていることはありますか?
  2. 今現在のご自身の働き方・仕事について不安に思うことはなんですか?
  3. 今後のご自身の働き方・仕事について不安に思うことはなんですか?
  4. 今後の歯科技工士の働き方について思うことを自由にお書きください。

1.今の働き方や業務内容で困っていることはありますか?

人員不足と回答した方は50.5%と最も多く、次いで1日の労働時間が長いと回答した方は44.1%、休みが少ないと回答した方が35.1%という結果となりました。

2.今現在のご自身の働き方・仕事について不安に思うことはなんですか?

収入と回答した方は54.5%と最も多く、次いで健康面と回答した方は46.3%という結果となりました。

3.今後のご自身の働き方・仕事について不安に思うことはなんですか?

今後についても、収入と回答した方が57.9%と最も多く、次いで健康面と回答した方が53.7%という結果となり、収入と身体の健康について懸念される歯科技工士の方が多いことが分かりました。

4.今後の歯科技工士の働き方について思うことを自由にお書きください。

  • 正当な労働に対する対価(技工料)の支払いが一般的になる事を望みます。
    不当なダンピング、短納期が後をたたない。技工士不足を解消するにあたり、最優先事項が経済的問題解決だと考えます。
  • 今よりダンピングが少なく、色んな意味で良い業界になると思うので、
    若い人達は踏ん張って続けていただきたい。
  • デジタル機器の普及で生産性は上がるかと思いますが、まだ歯科技工士自体の地位の向上には至っておらず、長時間労働、低賃金が改善されないならば、日本の歯科技工は衰退が激しくなる一方ではないでしょうか。
  • 時間が足りなく仕事が遅くまで出来ないと建前。実際は残って仕事。やった分だけ上達すると信じているが、これからの技工士はそれが出来ない。日本人の技工士ではなく、海外の技工士がメインになる様な気がしてなりません。ベトナムの方とかアジアの熱意ある人が未来を背負う。そうはならないで欲しい。ではどうするか、何をすべきか、皆んなが考えているはずなのに、あまり変わった気はしないのが現実なのですかね。何か出来る事があればと、技工士になってずっと思ってはいるのだか、力不足を実感している今日この頃。良い仕事なのに。。人の為に。。
  • 技工士がドクターサイドの事や機材にわかっていないと仕事にならないので、その点に関しての不安がある。 仕事に関してはデジタルをもっと活かすべきことがあるのでどう活かせるか模索中。 今だに知人は夜遅くまで残ったりサービス残業を強いられることが多いので、デジタル化を目指して、保険技工の不効率さ、値段の安さ、自費技工の値段の不釣り合い、様々なことを解決したい。周りの人間をどう巻き込んで技工業界をよくして働けるか考えたい。
  • 近年の技工士免許取得者の減少とレベルの低下は技工士免許の維持が難しいのでは?と思う 必然的に免許の廃止で参入障壁が無くなり誰でも技工業界に参入でき一時的には人が増えるのかも。
  • 主に義歯ですが、保険の仕事で保険点数が上がり、労働時間と仕事内容が過酷にならないようになれば良いなと思います。 正直、定年までは、体力面でも給料面でも続けられないと感じております。
  • リモートが普及してくれば、働き方がかなり変わってくると思う。

まだまだあります!coming soon 特別企画

この度、歯科技工士の現状と未来について、それぞれのステージにてご活躍している歯科医師x歯科衛生士x歯科技工士3名が集まり、対談を実施いたしました。

2024年8月に公開予定ですのでどうぞお楽しみに!
DentResearch

■調査期間:2024年6月26日~2024年6月29日
■回答者:歯科技工士129名
■調査(ご協力):穴沢 有沙 (MBA歯科衛生士/株式会社Blanche 代表取締役社長)
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