歯を守り抜く時代だからこそ、習得しておきたい形成からプロビジョナルまでのテクニック

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天然歯保存の価値が再認識される今日、1本の歯の治療のあり方が問われている。
 「支台歯形成」は、いつの時代にも保存治療の要だが、ともすれば審美性のために歯質を必要以上に削るなどの傾向があった。しかしながら、歯を削れば削るほど、予後が悪くなることを多くの臨床医が実感してきた今、支台歯形成においても、歯質を大事にする削り方を真剣に考える時がやってきたと言える。
そのような中、西川善昌氏が提唱している「3面形成による支台歯形成」は、歯科技工の大家・桑田正博氏が1977年に打ち出した「スリープレーンコンセプト」の理論をもとに、組み立てられた形成法である。これは、歯はどの側面も3面であるという観察に基づき、歯の外形と相似形に削るというもの。これにより無用な削除を避けることができ、かつ審美的にも形態的にも満足のいく修復物につなげることができる。また、力学的には「歯はすべて傾斜している」という事実のもと、形成の第1面の方向を設定し直すことで、クラウン装着後の力を健全な方向にかけることができる。
さらに西川氏は、力学的にも、清掃性からも満足のいくクラウン製作のために「スリープレーンコンセプト」「エマ―ジェンスプロファイルの原理原則」を組みあわせたプロビジョナルレストレーションの形態付与の仕方を提唱してきた。最終クラウン形態は、支台歯形成、プロビジョナルが連動してこそ、生体と末永く調和する形となるからである。天然歯の保存を治療で真に実現していくために、生体にやさしい修復治療のテクニックをぜひともマスターしておきたい。

エマージェンス・プロファイル部のリカントゥアリングの考え方

歯肉縁下に設定されたフィニッシュ・ライン部に圧排糸を挿入、遊離歯肉を外側、根方向へ移動させる。

フィニッシュ・ラインが歯肉縁下に設定されると遊離歯肉の維持が失われるため、歯肉を正しい位置に維持できる(Tissue Retention)ようなプロビジョナルの歯肉縁下部の軸面形態(Tissue Supportable Contour)が必要となる。
 歯肉縁下部の形態付与は、エマージェンス・プロファイルの形態基準に準拠して行う。また、支台歯形成を行うとその部の形態は変更されるため、リカントゥアリング(再形態修整)する必要性がでてくる。リカントゥアリングとは、それまで装着されていたプロビジョナルに即重レジンを添加し、軸面やマージン部などの形態の変更をすることである。
 ここでは頰舌面の凸面形態を中心にエマージェンス・プロファイル部にあたる歯肉縁下部プロビジョナルのクラウン・カントゥアの形態付与について述べる。
 リカントゥアリングの作業は最初にプロビジョナルを作製する時にも行うが、支台歯形態を変更したり、歯周組織の状態により形態修正をする時なども行うため、確定されたリカントゥアリングの時期というものはなく、状態に応じて複数回行うものである。


それまで使用していたプロビジョナルの内面、マージン部に即重レジンを添加する(オレンジの点描の部分)。マージン部(赤点)とそこから約1㎜離れた遊離歯肉縁を超えた位置にライニングをする(白点)。
 歯肉は外下方に移動しているため、頰舌面の適切な凸面形態はほとんどこの白点から赤点の間に存在すると考えてもよい。サービカル・ピーク(グリーン点)からマージン部(赤点)に向かって涙滴状の凸面形態を与える。この図では頬舌面について示しているが、隣接面では凹面、隅角部ではストレート形態を与える。


マージン部からサービカル・ピークまで凸面形態とする。プロビジョナルを口腔内に戻すと図53-c のように遊離歯肉縁とプロビジョナルの間に隙間ができているが、これは歯肉圧排によって遊離歯肉が外側、内側に移動しているためであり、この時点でここを埋める必要性はない。
 付与した形態が適正であるかどうかは、この時点ではわからない。次回来院時にプロビジョナルを外して、その炎症の有無、ジンジバル・スキャロップの位置が審美的かどうかなどをチェックすればよい。
 足りなければその時点で再度リカントゥアリングの操作を繰り返す。歯肉内縁上皮に強い圧迫による炎症が見られる場合は、凸面形態を弱く する。
 フィニッシュラインの位置が、歯肉縁下深くに設定されている場合、圧排糸を挿入しても遊離歯肉縁が外側、根尖側方向に移動せず、逆に内側に倒れこむような場合は、適切な凸面形態は白点から赤点の間よりも外側にあると思われる。その場合は両方の点の間にレジンを添加しなければならない。繰り返し強調しておくが頰舌面には凸面形態を与え、隅角部ではストレート形態、隣接面部では凹面形態を付与する。

西川善昌氏の書籍紹介

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